米モデルナ、コロナワクチンの日本生産検討 CEO表明(日本経済新聞)
米バイオ製薬モデルナが、21日に日本で承認された同社製の新型コロナウイルスワクチンについて、日本国内での生産を検討していることがわかった。
ステファン・バンセル最高経営責任者(CEO)が日本経済新聞の電話インタビューに応じ、「日本を含めたアジアでのワクチン生産について検討しており、協議を進めている」と述べた。
日本国内での生産については、日本企業との委託契約やライセンス契約をする可能性がある。
バンセル氏は「まだ初期段階だが、日本の複数の専門家と協議を進めている」と明かした。
「アジアでの事業拡大と生産拡大について非常に興味を持っている」とし、「日本の高い労働力と研究力については理解している」と話した。
モデルナはコロナワクチンの増産を急いでいる。
4月末には2022年の生産見通しを、21年の3倍にあたる最大30億回分に引き上げた。
足元では生産委託先などを含めて設備投資を積み増し、米国や欧州の生産拠点を増強している。
スイスの製薬大手ロンザの工場での原薬製造が2倍になるほか、スペインの委託先工場での充填や仕上げなどのペースも2倍以上になる見込み。
(引用ここまで)
同じmRNAワクチンを供給しているアメリカ企業なので同列に語られがちですが、モデルナはファイザーに比べて圧倒的に資金力に劣る……というか、技術力以外のすべてで劣っているのは間違いないところ。
モデルナの2019年、2020年の売上高は6000万ドル、8000万ドルちょっと。
同時期のファイザーは500億ドル、400億ドルを越えています。
ダビデとゴリアテですわ。
バイデン大統領が「ワクチン特許の開放」を述べた時にファイザーは大きいのでさほど影響はないだろうとされて株価はさほど下がりませんでしたが、モデルナはがくっと株価下落させられました。
当然、工場への投資もそこまでできないのですが、アメリカ政府という後ろ盾を得ているので積極的に展開しようとしています。
なので韓国メディアで噂になっているサムスンバイオロジクスにかぎらず、パートナーを求めているのは実際だろうな……と思っていたのですよ。
そこにモデルナ社のCEOが「日本での生産を検討している」と発言。
まあ、正確には「日本を含めたアジアでのワクチン生産について検討しており、協議を進めている」なので韓国での生産もあり得ますし、なんなら日韓の両方で生産するなんてこともないわけじゃない。
でもまぁ、「アメリカで生産を認められて韓国がワクチンハブになるのだ」としたムン・ジェイン大統領が訪米したその日にモデルナからこんな扱いを受けているっていうのはなかなか面白いところ。
日本でモデルナのmRNAワクチンが承認された日だから、偶然ですよ。きっと偶然。