お袋と買い物にでかける。
お袋が話し出すと、まるで脈略のない話になり
俺は、お愛想に頷いているだけなのだが
それでも、話ができるというのは良いことなのだろうなあ。
スーパーマーケットの駐車場に車を駐めて店内に入る。
お袋は、病気のせいなんだろう、
1房500円のブドウや、2つで1,200円の桃を
躊躇なくカゴに入れる。
あわてて俺が棚に戻すのだが、そのたびに
「貧乏くさい。」と吐き捨てるように嫌な言い方をする。
お袋が好きな、いちごとスイカと、一房500円のブドウを購入。
明日は入院なんで、少しだけ贅沢する。
夕食後、昨日から出だした、常軌を逸した行動が頻出。
そして、深夜。
何度も普通じゃない行動が出てくる。
手に負えない。
諦めというか、冷めたというか、そんな気持ちになる。
俺は、お袋の行動を止めるため、手を叩いてしまった。
痛がるお袋、でも、その表情は普通じゃない。
手を止めようとはしない。
この人は、いったい誰なんだろう。
お袋なんだろうか。
姿形はお袋なんだから、俺のお袋なんだろう。
泣けてくる。
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