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有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

大戦争ゴジラ雑感 その2

2008年09月05日 | 羽沢組的怪獣見聞録
モスゴジから南海ゴジラまでのスーツの流れ Part.2

 「大戦争ゴジラ」を作るために調べた当時の劇中スーツの流れを、私なりの解釈も入れてちょっとまとめてみました。

1964年1月
 モスゴジはこの頃作られて撮影で使用されたそうです。
同年4月
 『モスラ対ゴジラ』公開
同年8~9月頃
 決戦ゴジラがこの頃撮影で使用されたらしいのですが、元々はモスゴジスーツをそのまま流用しているようです。映像で見る限りモスゴジに比べて若干ボディのたるみが感じられる所があります。ただ、撮影中一部焼けてしまった部分などもあり、修復を重ねて使われたようです。シーンによっては細部が違っているのはそのせいでしょう(特に顔)。撮影中の改修が複数あった事がわかります。
同年秋
 この決戦ゴジラのスーツは若干の改修が加わり、アトラクション用にデパートの屋上で使用されて映画のPRを行なったそうです。
同年12月
 『三大怪獣 地球最大の決戦』公開
1965年2~3月頃
 さらにこのスーツはこの頃『ウルトラQ』でゴメスに改造されて使用。その後元に戻される。
同年9~10月
 大戦争ゴジラが新たに作られ、撮影で使用。頭の部分のベースになるパーツ、手首から先の部分、足首から先の部分、背びれの各パーツは型抜きから作られたものらしいので、モスゴジと同型の物として判断していいのかも知れません。ただし、頭部の骨格はモスゴジと同じと判断していいと思いますが、顔はあきらかにモスゴジに比べて凸凹の形状が違うのが一目瞭然。
同年12月
 『怪獣大戦争』公開
1966年5月
 この大戦争ゴジラは上野のデパートでアトラクション用として使用。ただし顔は大戦争ゴジラで、ボディは決戦ゴジラ(書籍等の表記はモスゴジとなっています。新たにモスゴジをモチーフとして作られたものなのか、ゴメスから元に戻されたものかは不明)を使用したそうです。混合の理由は不明です。
同年8月
 今度はこの混合ゴジラが『ウルトラマン』でジラースとして改造されて撮影で使用。その後元に戻されます。
同年9~10月頃
 大戦争ゴジラは修復されてそのまま南海ゴジラとして撮影に使用。ジラースから戻されたゴジラ(書籍等ではモスゴジとなっています)は海ゴジとなって改修されて使用されたそうです。映像で見る限り、同じ水に塗れるシーンでも顔のパターンが複数あるようにも見えます。シーンによって両スーツが使い分けられていたのかも知れません。いずれにしても顔は大戦争ゴジラにかなり近いし、身体はモスゴジに近いゴジラです。
同年12月
 『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』公開
その後
 南海ゴジラもまたアトラクション用として何度かイベント等で使用され(詳細不明)、後の作品の海ゴジとして使用され、寿命を全うされたらしいです。