Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

大戦争ゴジラ スタンダードカラーのこだわり その2

2008年09月09日 | 新作商品情報

?今回一番彩色でこだわったのは目です。

■一番のこだわりは目の中のオレンジ色 Part.1
 ゴジラに詳しい人なら「大戦争ゴジラの黒目の周りにはオレンジのラインが細くが入れられている」というのは定説となっています。いろいろとゴジラを研究されている方々がいくつかの書籍でそれを記載していらっしゃいますし、ファンの方々も長年それを信じていらっしゃると思います。過去には他社さんのソフビ商品でもオレンジのラインが入れられて発売されました。
 申し訳ありませんが、私はその定説を信じておりません。
 たくさん資料を持っているわけではないのですが、少なくとも私の持っている関連書籍の写真や映像を繰り返し見てもオレンジのラインは一切見えません。全身のカットはもちろん、バストショットでもそういった色は写っていません。最も『怪獣大戦争』の写真自体カラーで掲載されているものは少なく、確認にも限度があります。カラーの物でも写真自体が古いので、色が飛んでしまっていたのかも知れません。いずれにしても私自身が自分の目で確認しない事には、商品にオレンジのラインを入れる事に躊躇してしまうのです。
 何度も何度もDVDで映像を確認し、顔のアップの所をさらにズームにして気がついたのは、黒目の周りにぼんやりと赤系でにじませた感じの色が薄く見えるのです。ぼかして色をつけたのか、血管を意図して細かく塗られたのかはわかりません。
 調べてみるとこの時のスーツの目玉の造型は、撮影時にモーターで動かすために元の部分を木製で作り、上から透明エンビをかぶせるように包んで作られたそうです。透明エンビの影響でライティングや角度等によって黒目がにじむようにぼけて見えるのはそのせいのようです。もちろん実物をこの目で見た事がないので、あくまで私の推測ですが、下になる眼球の塗装時に黒目の下地に薄く赤(オレンジ系?)をスプレーするか毛細血管を書き込んでいたのではないかと……それが透明エンビの影響でぼかしたように見えたりラインが書かれていたように見えたりしていたのではないかと思うのです。
 真実は今の所、私にはわかりません。定説のようにラインが入っていたのかもしれません。
 まさかとは思いますが、ジラースの黒目の周りにはオレンジ部分が見られます。そのスーツが大戦争ゴジラの流用と言われていますので、その影響もあったかも。(破損や頭部の中の機械仕掛けの都合で、例えスーツの流用でも眼球の交換等はよくあったと思われます。)
 余談ですが、ジラース後の「南海ゴジラ」でも、映像で顔のアップのシーンでは、黒目の周りにもオレンジのラインではなく、ぼんやりと赤系でにじませたような色が見えます。
 そんな訳で商品にはオレンジのラインは入れない事にしました。

(2008.9.29更新)
「大戦争ゴジラ スタンダードカラー」は完売致しました。ありがとうございました。