Part.2 配色について
今日は「ビオゴジ サイキックバージョン2」の配色について。
■一番注意したボディの塗装
テーマとなったシーンにつきましては「バージョン(1)」関連の記事や「バージョン2」の「こだわり」に書きましたので割愛しますが、赤で立体を強調するビオゴジにするとはいえ、そのシチュエーションテーマから大きく外れては意味がありません。
それらを頭に入れながら塗装による配色を考えたのですが、塗装の仕方によっては「デスゴジ」(『VSデストロイア』)のように見えないようにというのも大きな注意点でした。
言う間でもありませんが、平成VSシリーズの6つのゴジラは似ていても造形的には違いがあるものです。同じと言われる一部のファンや一部のソフビメーカーさんもいらっしゃいますが、違うものは違うんです。ですから「ビオゴジ」を「デスゴジ」に見られるようなものにはしたくはありません。
一番の注意すべき所は、ボディにスプレーしたオレンジゴールドです。彩色サンプルを作る時には数種類微妙な濃度や赤みを調整して色を作って試し、本商品の時も微調整しています。立体を強調し、なおかつ成型色を生かすべくぼんやりと薄くスブレーする訳ですが、この「薄くぼんやり」というスプレーワークが以外と神経の使う作業です。おそらく生産数を多くしていたら失敗も多かったと思います。
劇中シチュエーションを表現するという意味ではあきらかに「バージョン(1)」の方が近いものです。それでも、三枝未希の精神部分で形になっているゴジラであったり、映画を観ている側が受け取るあの時のゴジラの表現としては、この「バージョン2」でできたのではないかと思っています。