Part.10 メカゴジラを作ってみて
▲尻尾を浮かせて2本脚で立たせられるのもこだわりでした。
長々と「メカゴジラ」の裏話にお付き合いありがとうございます。これからもまたいつかメカ怪獣に挑戦してみたいと思っております。
■次への挑戦
原型制作から発売、完売までいろいろあった「メカゴジラ スタンダードカラー」でした。
私自身いろいろと経験させてもらいました。特に原型の部分では考える事も多くあります。
私自身が苦手だからそう思うのかもしれませんし、経験豊富な原型師さんやキャリア豊富のメーカーさんから見れば「甘ちゃん」と言われるかもしれませんが、ソフビに限らずメカの原型を作られている方はすごいなぁと改めて思いました。
特にメカゴジラのような怪獣のカテゴリーに入るメカものは難しいと実感しています。
実際のメカゴジラはメカとはいえ、着ぐるみの怪獣です。真っ平らな部分は実はありそうで全くないのです。全ての面が微妙な曲線・曲面で作られています。リベット(ねじ?)部分を除けば、きれいな正円状の面も全くありません。それでいて完成されたキャラクターです。これらの微妙な面を作るのにも経験や観察力が必要である事がわかりました。真っ平らや正円状のような規則性のある面の方が作るのは楽ですから。
ソフビを作られている方の中には、粘土類を一切使わずワックスから作る方もいらっしゃるそうです。その方がメカの面がきれいに出るというのです。まだまだ私はその域には遠いようです。
先日も某ソフビメーカーさんから聞いたのですが、現在ソフビで怪獣・怪人を作りたいという原型師さんはたくさんいらっしゃるそうですが、メカとなるとなかなか見つからないそうです。ましてやメカゴジラのようなタイプとなると皆さんが断られるようです。経験があればある程、難しいのがわかるから避けられるのでしょう。僭越ながらメーカーさん側のお気持ちも原型師さん側の気持ちもよくわかります。
メカは苦手……と何度か書かせていただきましたが、もうやらないという思いはありません。タイミングを見てまた次のメカ怪獣に挑戦してみようと思っております。たとえまたえらく時間がかかってもやりたいです。諦める事は大嫌いですし、今回の「メカゴジラ」の経験を無駄にしたくありませんから。
がんばります!!