旭市「へいきち」の支店が多古町に
船橋市と匝瑳市を結ぶ国道296号沿い。道の駅多古あじさい館そばに2023年3月4日にオープンした「支那そば へいきち 多古店」へ。最寄り駅は総武本線・飯倉駅か芝山鉄道・芝山千代田駅だが、どちらも8キロ程度はある。成田空港第2ターミナル~道の駅多古を結ぶシャトルバスを利用するか、自家用車での訪問がおススメだ。
さて「へいきち」だが、元々は三重県で行列店として知られていたが、2011年にご主人の故郷・旭市に移転。一時は日野市に支店を構えていたが閉店。その後、旭の本店で修業したお弟子さんが2022年4月に独立し小見川で「へいきち 二代目」を創業した。さらに2023年1月に東金店を、そして3月に多古店をオープン。動きが活発化している。
店内はテーブル席を中心に40席ほどはあるか。麺メニューは「支那そば」一択で、チャーシュー、ワンタン、メンマを追加トッピング可能だ。麺大盛はプラス110円。また数量限定だがチャーメシこと「チャーシューの炊き込みご飯」も用意している。今回は「ワンタンメン(960円)」と「チャーメシ(120円)」を注文した。
なお、訪問したのは休日の正午だったが、チャーメシは私の数人あとで完売に。危ない所だった。着丼までは待つこと7分ほど。壁の掲示によれば「へいきち」の支那そばは、江戸時代末期に食されていたラーメンの原形を再現したもの。鶏ガラスープに八角、丁字、桂皮、陳皮など数種の漢方素材を加えて炊いている。
そこに中国の魚醤「魚露」でほのかな甘みを付けている。独特の香りはするが、どれも香り付け程度で薬っぽさは無い。じんわり感じる鶏の旨味と穏やかなカエシで、非常に優しい味に仕上がっている。そこに合わせるのは、しなやかな極細麺。柔らか目の茹で上がりだが、ダレた感じは無い。スープとの相性も抜群だ。
チャーシューは醤油ダレの染みたバラ肉が6枚ほど。タレにも魚露を使っているのか独特の風味で、優しい味のスープの中で絶妙なアクセントになっている。また、ネギと香辛料の効いた野趣溢れる味付けのワンタンが5つ。厚めの皮で食感も良く旨い。ほか、柔らかな穂先メンマ、刻みネギがトッピングされている。
一方の「チャーメシ」は、解し肉の炊き込みご飯だ。甘目の味付けで、そのまま食べても良いが、POPの薦め通りスープを入れて雑炊のように掻き込むと旨さ倍増。添えられたザーサイは風味は良いが、そのままだと塩気が強い。雑炊に加えて一緒に食べるのが吉だ。本店と同レベルの一杯、あっという間に完食。近くに寄られた方は是非!
<店舗データ>
【店名】 支那そば へいきち 多古店
【住所】 千葉県香取郡多古町南中952-1
【最寄】 JR総武本線「飯倉駅」徒歩70分/7.5km