揚州商人で人気No.1「スーラータンメン」を
東京メトロ東西線・原木中山駅から徒歩10分ほど。千葉県市川市の県道283号=産業道路沿いで深夜4時半まで営業する「揚州商人 市川二俣店」へ。大きなネオンと2階建ての目立つ店舗が目印。駐車場も22台分完備する大型店だ。運営する「ホイッスル三好」の創業者で現社長・三好比呂己氏の祖父は中国は揚州の出身という。
大正9年に来日し、北千住に中華料理店を開いて本場の味を伝えたそう。2代目はその店を継ぎ、3代目の比呂己氏が昭和63年に目黒で「揚州商人」を創業。日本化されたラーメンでなく「本場・中国の味」をコンセプトに小さな店からスタートし、徐々に店舗数を拡大。2020年春現在、関東1都3県に35店舗を展開中だ。
麺メニューは、人気No.1のスーラータンメンを筆頭に、醤油、塩、味噌の各種ラーメン、タンタン麺、油めん、パーコー麺、ワンタン麺、上海焼きそばなど様々。変り種では豚玉やトマ玉、黒酢、の入ったラーメンもラインナップしている。そして麺を「柳麺(細麺)」「揚州麺(中太)」「刀切麺(極太)」の3種から選べるのも魅力である。
また、点心や飯モノも充実。餃子、小龍包、春巻き、ワンタンといった一品料理から、炒飯、麻婆豆腐、空芯菜炒め、酢豚、蒸し鶏のネギソースかけ、杏仁豆腐まで用意されている。グループで料理をシェアするも良し、一人呑みも良しのチェーンである。今回は「スーラータンメン」を揚州麺でオーダーすることに。
スーラータンメンのベースは、中国で一般的な「酸辣湯(サンラータン)」だが、麺を入れるのは日本独自の食べ方だ。本場の味をそのままに、日本で進化させた一杯というところか。揚州商人のスーラーへの力の入れ方は凄く、日本記念日協会に9月14日を『揚州商人スーラータンメンの日』として登録しているほどだ。
トロみのついたスープは鶏ガラがベース。そこに酢の酸味、唐辛子の辛や味香味を利かせている。具材には溶き玉子、豚肉、椎茸、筍、白髪ネギ。中国の黒酢「鎮江香醋」を使っているからか、ツンとくるような嫌な酸味はなく、唐辛子の辛味もキツくない。コクがあってアッサリ。これなら呑んだシメでもスルスルと入ってくる。
一方、中太の揚州麺はモッチリした食感で食べ応えも十分だ。筍のシャキシャキした食感、椎茸から滲む旨味も相まって、こりゃ確かに旨い。味を足したい方は、卓上のラー油、黒胡椒、鎮江香酢をつかって調整を。なんだかんだで、揚州商人は様々な店舗に行っているが、まだメニューコンプリートならず。次は何を啜ろう・・・
<店舗データ>
【店名】 中国ラーメン 揚州商人 市川二俣店
【住所】 千葉県市川市二俣1-4-17
【最寄】 東京メトロ東西線「原木中山駅」徒歩10分