ユニークな「ステルスFC」モデルのお店
東京メトロ銀座線・虎ノ門駅のB4出口から新橋方面へ歩いて2分ほど。烏森通り沿いで2020年3月から営業する「貝出汁らぁ麺 虎武」へ。手掛けたのは「麺屋武一」などを展開する株式会社テイクユーだ。都内にラーメン15店、居酒屋5店を出すほか「ステルスFC」という面白いビジネスモデルで全国に100店ほどを展開中だ。
この「ステルスFC」とは、原材料は本部から仕入れるものの、決められた屋号ではなくオーナーが自由に店名を決めることが出来るという仕組みのフランチャイズだ。屋号が全て同じチェーン店だと話題性が弱くなるが、店名をバラバラにし、あえて個人店風に見せる事でSNSなどで口コミとして広がりやすいのだという。
しかも提供するのはスープ40種、かえし30種、麺140種、香味油20種、チャーシュー15種で組み合わせは1000を超えるという。だが組み合わせは完全に自由というワケではなく鶏白湯、煮干し、貝出汁、担々麺、濃厚豚骨…などある程度の基本形がありセミオーダーで構成するそう。これなら大ハズしをする心配がない。
さて、前置きが長くなったが「虎武」の店内はカウンター6席とテーブル6席の計12席。麺メニューは「貝出汁らぁ麺」が醤油と塩の2種あるほか、京鰹と貝の中華そば、蛤らぁ麺を提供している。また期間限定で「冷やし蛤らぁ麺」「伊勢海老と蛤の冷やしらぁ麺」も用意。アサリと豚肩ロース肉を乗せた「貝の和え玉」も追加注文できる。
さらに海老入り水餃子、あさり出汁の炊き込みご飯、枝豆といったサイドメニューもあり、瓶ビールやハイボール、レモンサワーを引っかけることも可能だ。今回は「貝出汁 醤油らぁ麺(930円)」に「あさり出汁の炊き込みご飯 小(150円)」を追加しオーダーした。オペレーションも効率化されているようで着丼までは5分ほど。
薄濁りのスープはアサリに帆立と道産昆布を加えて炊いた貝出汁に、低温で炊いた鶏ガラ清湯を合わせたもの。そこに天然醸造醤油や小豆島の生醤油を使った醤油のカエシを重ねている。アサリ一辺倒ではなく層の厚い旨味を形成。そこに全粒粉入りの中細ストレート麺が泳ぐ。柔らか目の茹で上がりでスープとの相性も悪くない。
チャーシューは肩ロースとバラ肉が1枚ずつ。薄切りなのでやや物足りなさが残る。ほか出汁の効いた筍、紫玉ネギ、京都知七の九条ネギが乗る。一方の炊き込みご飯はそのままでも旨いが、残りスープに入れ雑炊のように食べるのが店のおススメ。卓上の黒煎り七味がよく合う。最後まで美味しく完食した。次回は蛤らぁ麺にしてみよう。
<店舗データ>
【店名】 貝出汁らぁ麺 虎武
【住所】 東京都港区西新橋2-2-3
【最寄】 東京メトロ銀座線「虎ノ門駅」徒歩3分