山椒を効かせた一杯が魅力「麺屋 天来」
ラーメン激戦区・東十条に2022年9月27日にオープンした「麺屋 天来(てんらい)」。澄んだスープに山椒を効かせたラーメンが老若男女の胃袋を掴み、オープン早々に人気となっている。店舗は駅北口を、東十条商店街のある東側に降りてすぐ目の前だ。白い暖簾をくぐると、清潔感のある店内はL字カウンターに10席。
麺メニューはラーメンのみで、山椒醤油、山椒塩、限定ラーメンの3種をラインナップ。この冬の限定は「酒粕と鮭節の塩ラーメン」とのこと。ほかに「辣油と卵黄の和え玉」や「まっからんの卵かけごはん」「煮込みミニチャーシュー丼」と気になるサイドメニューも。今回は「山椒醤油ラーメン」の特上(1250円)をオーダーした。
なお山椒の強弱は調整可能で、抜くことも出来るそうだが、とりあえず「普通」でお願いした。スープは京桜親鶏丸や大山鶏の胴ガラと手羽元、利尻昆布、桑名産ハマグリ、背黒イワシ、鰹本枯れ節、アゴ、鯖を使った無化調の清湯だ。そこに日本一醤油の生揚げ醤油や、川越はつかりの再仕込み醤油などを使ったカエシを重ねている。
様々な食材の旨味が混然一体となり、カエシも塩味控えめで円みがあるので万人受けする旨さだ。そこに和歌山県有田川町産の「ぶどう山椒」の粉が振りかけられている。山椒は「普通」にするとアクセント程度なので、好きな方は「多め」でお願いするのが良いだろう。そこに合わせるのは三河屋製麺製の中細ストレート麺。
ツルっとした麺肌でコシもあり、スープとの相性は抜群だ。チャーシューは煮込んでから炙った三元豚のバラ肉と、真空低温調理を施した国産豚モモ肉が2枚ずつ。どちらも肉の旨味が引き出されており良い味に。味玉は青森・坂本養鶏の「まっからん卵」を使っているようで、赤みがかった黄身をネットリと仕上げてある。
なお、チャーシューの上に乗るコロモは、ホタテなどの貝柱を鶏油で揚げたものだそうだ。スープにコクを与えてくれ面白い。ほか、コリコリ食感の鶏ツミレが1つ、ネギの効いた肉ワンタンが1つ、歯応えのあるメンマ、笹切りネギ、三つ葉が乗る。非常にまとまりの良い一杯、あっという間に完食した。次回は限定麺も啜りたい。
<店舗データ>
【店名】 麺屋 天来
【住所】 東京都北区東十条4-1-2
【最寄】 JR京浜東北線「東十条駅」北口すぐ