フランチャイズ解除で飛燕の味がぴえんに
地下鉄神保町駅のA4出口を上がってすぐ。白山通り沿いに2022年2月16日にオープンした「札幌飛燕 神保町店」へ。コチラはミシュランガイド北海道特別版2017にも掲載された札幌の人気店「我流麺舞 飛燕」のフランチャイズということで、鳴り物入りで都内初出店。話題性もあり予てよりブックマークしていた店だ。
店内はカウンター8席とテーブル14席の計22席。壁には「食べログ百名店」や「ラーメンWalkerグランプリ銅賞」のPOPも貼られている。麺メニューだが、ラーメンは一番人気の塩を筆頭に、醤油、味噌も揃えており、それぞれ辛み入りも用意している。また1日30食限定で「濃厚鶏煮干醤油つけ麺」も提供。
ほかサイドメニューにはライス、チャーシュー飯、餃子などもラインナップする。今回は札幌本店の代表作であり一番人気の「我流札幌塩らーめん(950円)」に「玉子(100円)」をトッピングし、さらに「ご飯(100円)」も合わせてオーダーした。厨房から聞こえる鉄鍋を振る音に期待を高めつつ、待つこと4分ほどで着丼した。
スープは…動物系出汁を主軸にしているようだが、ニンニクが強くて味の輪郭が良くわからない。そこに合わせるのは縮れた中細麺。コシはあるがスープと不釣り合いな感は否めない。チャーシューは脂の強いバラロールで不味くはないが凡庸。玉子は黄身ネットリタイプで味は染みているが冷たくて残念な感じだ。
さらに、モヤシ、玉ネギ、豚挽肉は炒め方が足らず、特にネギは甘味が全く出ていない。メンマも大して旨くなく、ネギも香りが抜けて辛みだけ。濃厚という前評判を期待してライスを頼んだのだが、シャバシャバでガッカリ。正直、何故この程度のラーメンがミシュランのお眼鏡に適ったのかが解らない。
不審に思い調べると、飛燕の運営会社「H&EN」のTwitterに5月20日、驚愕の投稿があった。「オープン当初は本部の人間も行き来していたので飛燕のらーめんを忠実に作ってましたが、この2か月、本部の教えも守らず独自の味で営業」「タレも別物、スープの濃度もサラサラで決して札幌 飛燕とは似ても似つかない物」というのだ。
そして「何度も注意し、元の味作りに戻す様指示を出しましたが、全く聞かず、連絡すら無視、終いには本部の売り掛け金をも払わず」「そのため加盟店を解除」「今後の営業に関しては、札幌飛燕とは一切関係ない」との注意喚起が。これは劣悪な手口。期待していただけに残念だ。いつか本店で啜ってやる!ぴえん。
<店舗データ>
【店名】 札幌飛燕 神保町店
【住所】 東京都千代田区神田神保町2-14-9
【最寄】 地下鉄「神保町駅」A4出口すぐ
★結果、屋号を「札幌飛翔」に変更し営業
★結局は2023年6月頃に閉店
★跡地には2023年7月5日に「麺家 福増」がオープン