高知の夜は屋台餃子とマヨラーで締めくくり
やはり酒の都・高知のシメは屋台が画になる。繁華街を南北に貫く市道「グリーンロード」の追手筋北側にいまも数軒が残り、酒に餃子にラーメンにと楽しむ事が出来る。観光客にとっては嬉しい存在だが、騒音や衛生状況の悪化、不法占拠状態という不公平感などが問題視され、2019年に存廃について議論されたことがあった。
しかしその結果、市は独自の条例を制定し、屋台を観光資源として残すと腹を決めたのである。もっとも存続に反対する地元住民にも理解が得られるよう営業時間やエリアは制限し、2024年を目途に追手筋南側の緑地に移動させる予定とのことだ。無責任な意見ではあるが、いち観光客としては完全撤去ではなく安心した。
さて、この日はグリーンロードの北端から順に「屋台ゆき」「松ちゃん」「じゅんちゃん」の3軒が出店。混雑具合などをみて「屋台ゆき」でシメることに。夜8時頃から深夜4時頃まで出店しており、ご主人のヘアスタイルから「リーゼント屋台」とも呼ばれている。追手筋にある路面店「土佐二刀流」とは姉妹店との話だ。
お店はカウンターに5席とテーブルに25席ほど。麺メニューは醤油、塩、味噌、ゆず塩、にんにく、味噌にんにく、激辛の各種ラーメンに加え、高知屋台名物「マヨネーズラーメン」と応用系「みそマヨラーメン」もラインナップ。一方のツマミ類は屋台餃子、青じそ餃子、おつまみ盛り合わせを用意。この日は「おでん」はお休みのようだ。
そして飲み物はアサヒ瓶ビール、麦や芋や栗の焼酎、ハイボール、レモンサワー、ソフトドリンクを提供。同行者もいたので、まずは瓶ビール(600円)と屋台餃子(600円)を2セット注文した。中華鍋にたっぷりの油を入れて仕上げているので皮はカリッと、そして餡は野菜中心でライトながら汁がジュワッと溢れてくる。こいつは旨い。
元々小ぶりなのに加え、皮の食感と餡の軽さも手伝い、呑んだ後でも不思議と何個も食べられる。そして最後は「みそマヨラーメン(900円)」を。高知の屋台ではメジャーな「マヨネーズラーメン」は何度となく啜ってきたが、味噌マヨは初体験である。鶏ガラベースのスープにコクのある味噌と、ほんのり酸味あるマヨネーズが入る。
クリーミーだが味噌と酸味のおかげか嫌な油っぽさや重さはなく、餃子同様に呑んだ後でも啜りやすい。そこに平ザルで麺上げされた細ストレート麺が泳ぐ。そこに軽くバーナーで炙ったバラチャーシュー1枚、細モヤシ、メンマ、ネギが乗る。味噌入りはコクが増すので好きな味だ。2024年以降もこのラーメンが啜れると嬉しいなぁ。
<店舗データ>
【店名】 屋台ゆき
【住所】 高知県高知市廿代町6
【最寄】 とさでん交通桟橋線「蓮池町通停留所」徒歩3分