昭和の面影残す、下町の中華料理屋
綾瀬駅前の町中華「たまき」。綾瀬駅東口から徒歩2分という好立地ながら袋小路にあり、表通りに面していないため、知る人ぞ知る存在になっている。朝4時開店の有名定食屋「かあちゃん」が目印。
昭和の雰囲気をそのままに残す店構え。店とともに歳をとってきた老夫婦が迎えてくれる。照明抑えめの店内は、看板やカウンター、丸椅子、メニュー表が赤で統一されている。喧騒の中の異空間だ。
看板に「湯麺 餃子 たまき」とあるように、初めての方には、まずこの2品をオススメしたい。単品だとタンメンは450円、餃子は380円だが、これがセットで680円に。他にも多種のセットがあるので活用すべし。
麺茹での作業は女将さん、鉄鍋を振るのは親父さん。夫婦の共同作業で出来上がったタンメンはシンプルながら、熱々でモヤシや白菜の歯ざわりも良い。鶏ガラベースのスープが体に染み込んでいく。
徐々に卓上のコショウやラー油を加えて味に変化を付けていく。表層に浮かんだラー油が細い縮れ麺に絡み、また違った表情になる。一方の餃子はニンニク控えめ。野菜の水々しさが立ち、軽めの食感。
豊富なメニューとお得感、毎日食べても飽きない味という、町の中華屋の使命をしっかり果たしている。お会計の際にガムをくれる気遣いも嬉しい。ノスタルジーを求める方は、ぜひ訪れてみてほしい。
<店舗データ>
【店名】 たまき
【住所】 東京都足立区綾瀬2-26-7
【最寄】 東京メトロ千代田線「綾瀬駅」東口徒歩2分
★2021年8月末で閉店。残念。