内房の実力店が作る「竹岡式」の進化系
内房の金谷から明鐘岬周辺は、釣り師にとっては最高のロケーション。磯や砂浜が広がり、イワシが接岸する日には大型のスズキも期待できる。この地に通って15年。思い出したように立ち寄るのが、国道127号線・内房なぎさライン沿い、佐貫中学校そばにある「福富ラーメン」だ。
とにかくメニューが豊富で、ラーメンは醤油、塩、味噌の三本柱。岩のり、わかめ、カレーラーメン、夏季にはアサリラーメンもある。また、元々は園芸関係の仕事をしていたご主人の渾身の一杯「きのこラーメン」も評判が高い。他にもチャーハン、カレーライス、定食もの、うどんまで揃っている。
こちらの名物は、豚バラ肉を柔らかくなるまで煮詰めたチャーシュー。私もこれが目当てなので、オーダーはいつもチャーシューメン。内房のご当地麺「竹岡式ラーメン」をなぞった、濃い色のスープに刻みタマネギ。たっぷりのチャーシューに、思わず小躍りしてしまう。
本来の「竹岡式ラーメン」は、チャーシューの煮汁をお湯で割っただけの真っ黒なスープに、誰が調理しても品質に大差がない乾麺を使用している。しかし、こちらはその進化系といった感じ。スープには昆布や魚介も使用していて、奥行のある味わいに仕上がっている。
極め付けは、ライスを追加して作るチャーシュー丼。とろける肉と米粒を一気に掻き込む。ドーパミンが止まらない。そういえば、こちらの女将さんにオススメを尋ねると、決まって「カレーライス」と言われたものだが、一度も食べたことが無い。やはりチャーシューからは、しばらく浮気出来そうにない。
<店舗データ>
【店名】 福富ラーメン
【住所】 千葉県富津市亀沢3
【最寄】 JR内房線「佐貫町駅」より1.5キロ
