今年の中学3年生は例年になく進路に迷っています
というのも、やはりこの学年が大学受験をする年度を考えると理解できます
この学年がセンター最後の学年となりますものね
大学進学をこれまではリアルに考えて高校選びをして来た訳ではないご家庭が多数だったのに比べ
今年は大学を見据えた高校選びに変わった事が大きな変化だと言えます
例年なら既に第一志望校は決まり、そこに向けた対策学習となっていますが
今年は都立と私立の狭間で学習も気持ちも揺れている子ども達
とても不安です
高い完成度に達している生徒さんもここへ来ての学習内容の変更や試験教科の変更で
自信を失いかけている生徒さんも見えます
現時点で既に偏差値70を超えていると言うならあまり心配はしませんが
60前後の生徒さん達がこれから傾向の違う学習に取組むという時
あと2ヶ月をどう過ごせば良いのかは、非常に迷う所です
60というのは大学付属高校の入試問題と都立一般入試問題の両方を器用にこなす
という所まで達していないと考えられます
一点に向かってまっすぐな学習をして欲しい時期の迷いは、あまり良い結果を生まないように思いますが
今年と来年は大きく揺れるでしょう
実際、来年の受験生は既に志望校をある程度明確にされている方も多く
私立と都立でそれぞれ対策を既に考えて進めて行きたいと言う意向もお聞きしています
大学付属への学習の切り替えで厳しいと思うのは知識量だと思います
中学受験を経験した生徒さんならわかると思いますが、語彙力や知識を豊富に持ち合わせていない場合
ここから2ヶ月で対策するには、よほど適格で膨大な学習をする必要がありますから
本当なら安易にどちらの勉強も頑張って!とお子さんに押し付けて欲しくはないです
ここで燃え尽き症候群になってしまったら肝心な大学受験で本来の力を発揮できなくなる可能性も考えて頂ければと思います
現在中学2年生のご家庭との面談でいつもお話しさせて頂いているのは
高校受験で疲れさせたくない という事です
高校に進学して、2年生から大学に向けた試験が始まる事から子ども達は休憩する暇がありません
また、今後問われるのは知識ではなく知識の活用力ですから、普段の学習こそが重要視されます
入試で疲れきってしまい、その後の学習に身が入らなくなってしまうと結果オーライと言うわけにはいかなくなります
高校受験は子ども達が自分の明確な意志を持って挑む受験というには弱く
8割ほどはご家庭の意思が反映されます
ご家庭の誘導がお子さんの性格や意欲、適性等をしっかりと見て深謀遠慮である事を願います
ストレートに大学進学が出来なかった場合の事も予め考えておく必要もあります
正直私は浪人に対して肯定的なのですが、浪人生を抱えているご家庭の負担や浪人生本人のメンタル維持など
を考えると簡単ではありません
しかし、浪人させる事によって良い選択をしたと言える場合もあります
それもお子さんの性格などを見極めて親御さんが判断するしかありませんが
私自身の経験から言えば、浪人させるべきだったと今でも後悔している子どもが1人おり
浪人させて良かったと思う子どもが1人います
先ほど8割ほどがご家庭の意思と書きましたが、残りの2割はお子さんの意思です
その2割を大切にしてあげて欲しいと思っています