昨日は今年の初映画鑑賞、アンストッパブル、けっこう面白かったです。
監督はトニー・スコット、トム・クルーズをブレークさせたトップ・ガンから今までの作品は、いつも何かが足りないという感じで、好きな監督ではなかったのですが、この映画では新味は少ないにせよ、パニック映画の王道をきちんと踏まえた、職人芸を見せてくれました。
デンゼル・ワシントンはトニー・スコットとは5本目になります。この映画は、契約上の問題で降板しかけたデンゼル・ワシントンですが、彼が出ていなければ、この映画の魅力はぐっと落ちたでしょう。
昨年、最後に見た映画はロビン・フッドで、監督はリドリー・スコット、兄弟監督の映画を年をまたいで続けて見たのは、単なる偶然です。兄のリドリー・スコットの方は、シガニー・ウィーバーのエイリアン、ルトガー・ハウアーのブレードランナー、松田優作のブラック・レインと、80年代に好きな映画をたくさん撮ってくれましたが、最近は大作が多いけれど、以前の独創性が影を潜めてしまったように感じます。
一昨日から、清里に行ってきました。スウェーデンや北海道に行かなくても、車で2時間半で、冬らしい自然に浸ることができます。冷たく澄んだ空気の中で見る、朝日を浴びて霧の向こうに浮かぶ富士や、凍った高原の上で輝く夕焼け雲や、満天の星など、神様の存在が感じられるほどの美しさで、自分の中の汚いものも洗い流され、生き返るような気がします。
昨日の夜は宿で、昨年ベストセラーになった断捨離という本を読みました。不要なモノを持たないことによって、自分の内面も変わるという、興味深い本でした。印象に残ったところを抜粋すると、~人間の最大の罪は不機嫌である(ゲーテ)~捨てるべきモノを放置することによる自分への信頼感の喪失~生きるとは選択の連続。選ぶ力を鍛える~邪魔だなと思った直感をごまかさない~あらゆるモノが地球からの借り物~。
また、この本によれば、モノを捨てられない人には、現実逃避型、過去執着型、未来不安型の3つのタイプがあるそうです。私などは3つともあてはまりそうで、気をつけなければなりません。
帰省して、いろいろ昔のものを見て、元旦から過去執着型になっていました。今日の夕方には新しいスタッフの面接をし、明日から診療もはじまります。改めて、今と向き合わなければなりません。
今回の帰省中、古いLPも見つけました。
高校生の頃、父の知人にオーディオマニアでジャズ好きの放射線技師さんがいて、父は自宅を建てたとき、その人のアドバイスで音響を考えた部屋をつくり、オーディオセットも購入しました。スピーカーこそイギリスの少し高価なものでしたが、プレーヤー、カートリッジ、アンプはそれぞれ違う国内メーカーの一般的なものなのに、絶妙な組み合わせだったのでしょう、その部屋で聴く音楽は確かにすばらしい音でした。
その技師さんが、音楽に興味のなかった私に音楽を教えてあげようということで、3枚のLPをくれました。
1枚目はマイルスデイビスの名が冠されていますが、ソニー・ロリンズなどスターが何人も参加したセッションで、ここで目立っているのはMJQのミルト・ジャクソンとピアノのセロニアス・モンクでした。
2枚目は5拍子という変則リズムのテイク・ファイブをフューチャーしたブルーベック・カルテットのタイムアウト、アルトサックスのポール・デスモントもすばらしいのですが、ジョー・モレロのドラムには鳥肌が立ちました。
3枚目はストラヴィンスキーの春の祭典、今では歴史的名盤とも言われるこの盤は、当時は発売されたばかりでした。
それぞれ、本流のジャズ、西海岸の白人による変則ジャズ、新しいクラシック?、の例として選んでくださり、どれが好きかと問われました。私は、春の祭典も面白いとは思ったものの、ジャズの2枚はどちらも大好きになり、高校生の頃はジャズばかり聴いていました。
ジャズはウェザー・リポートぐらいまでで、新しいものはあまり知りません。今はクラシックもヴァイオリンを中心に聴くし、よいと思ったら、J-popであろうがロックであろうが、演歌であろうが聴きますが、私の音楽の趣味のルーツは、やはりこの3枚です。