食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

明石元二郎

2010-12-21 06:08:34 | 日記
 おとといの「 NHK 坂の上の雲 」 で政治交渉は決裂し、いよいよ日露開戦である。


 細かいことをネチネイ言う人間ではないが、あえてつっ込むなら、伊藤博文( 加藤剛 )により、金子堅太郎( 緒形直人のお兄さん )はルーズベルトに密使として送り出されたようにドラマでは設定されていたが、金子に直接命令したのは、伊藤ではなく、児玉源太郎である。。。。。  ここは非常に大事なところである。


 そして、、、、、 明石元二郎、、、、、


 ドラマでは最後のあたりにちょこっと現れたこ小汚い小太りの日本人であるが、彼がロシアで起こした諜報活動は、第二の日露戦争とも言われ、大胆で、かつ、ドイツ皇帝 ウイルヘルム2世 をして、「 満州日本軍20万人に相当する成果をあげた 」と言わしめるほどに、日本の勝利に貢献した。


 この日本陸軍史上最大の諜報工作を一言で述べると、「 ロシア国民の間に厭戦気分を生じさせ、ロシア軍の兵力を革命勢力へと分断させようとするもの 」 である。


 事実、ロシア革命の父レーニンは、「 日本の明石大佐には本当に感謝している 」と語っており、帝政ロシアは、結局、国内の共産主義革命軍と、国外の日本軍との両方を相手取り、滅亡へと向かうのである。


 ロシア革命への布石として世界史史上有名な「 血の日曜日事件 」「 戦艦ポチョムキン事件 」などにも明石は関与している。


 伝説の域に達している明石の働きは、一部で、証拠がなく偽りも多いという意見がある。


 しかし、、、、、 よく考えてみると、、、、、


 スパイ活動とは事実がわからないのが普通であって、工作の成功例は明らかにならず、失敗して初めて露呈するものではないか、、、、、


 優秀なスパイは歴史に名前さえ残さず、闇のなかにきえていくように感じる。


 秋山兄弟ばかりではなく、小太りの汚い男にも注目してドラマをみると、面白さが倍増すると思う。