2019年 中国
◆おススメ度
★★★☆☆
◆キャスト
ジャオ・ファンジョウ役:ゴン・ジュン
ジョウ・シャオ役:リュウ・レンユー
ツァイ・ヤースー役:リー・ゴーヤン
ジュー・ルー役:アン・ヨンチャン
シエ・イーシン役:ワンイェン・ルオロン
タオ・リン役:ガオ・チウズー
ルオ・ウェイ役:リー・ジンチウ
◆感想/あらすじ(ネタバレあり)
「絶世令嬢」でちょっと好きになったゴン・ジュンが出てるので見ちゃいました。ジュゴンみたいな語感の名前ですが、見慣れるとクセになってくる
タイプのイケメンさんです。(ハマるってほどではない。)
★さてさて、さらーっとあらすじ。
主人公は、医学部法医学科の2年生、ジャオ・ファンジョウ。基本、法医学以外のことには興味がなく、他人にも無関心だが、法医学研究室の教授に
だけは素直に従う面もある。
"法医学の業界は外界から偏見の目で見られていて、孤高で人嫌いで、明るくないと性格が悪いと思われる"
と、天才的な法医学の才能を持つファンジョウのことを心配する教授に、学生会長になることを助手になる条件とされ、仕方なくそれに従っている。
学生会の活動の一環として、新入生を駅で出迎えるが、待ち合わせに遅刻した女子学生のために、一人駅に残る。
遅刻したのは物語のヒロイン、ジョウ・シャオ。
シャオは、ウェブで推理小説を書いている探偵マニアの女子大生。名探偵コナンが大好き。
入寮のために大学へ向かう列車(新幹線?)の中で、夢中になって小説を書いていたために、降りるはずの駅を気づかず乗り過ごしてしまう。
大幅に遅刻して駅に着いたシャオは、お腹が空いたからまずゴハンを買いたいだの、現金を持ち合わせていない上に、スマホのバッテリーが切れたから
お金を貸してほしいだの、1時間以上待っていたファンジョウに対して、謝罪どころか勝手放題。
待たされて不機嫌なファンジョウと、新入生の自分に優しくないファンジョウに、お互いに最悪な印象を抱く二人。
しかし、ことあるごとにキャンパスでシャオに遭遇してしまうファンジョウ。人には興味のなかった彼は、彼女を観察しているうちに、次第にシャオの
明るさと奔放さに惹かれていく。
自分のシャオへの恋心に気付いたファンジョウは、分かりやすくシャオにアプローチするが、推理小説オタクでニブいシャオは、ある意味、推理小説の
ネタの宝庫である法医学研究室には興味津々だが、ファンジョウの好意に全く気づかない。
恋愛初心者のファンジョウは、図書館で見つけた恋愛心理学の本をもとに、シャオと自分の置かれた状況を冷静に分析し、その場その場にマッチした
アプローチを実践し、なんとかシャオとの距離を縮めていく。
ただ、ファンジョウには、心を病んでいる母親と、なんとかファンジョウの心を手に入れようと策略をめぐらす、面倒な幼馴染がいて・・・。
全体的には、「あったかいロマンス」と同様、ほんわかしたかキャンパスラブストーリーで、長編サスペンスや宮廷の争いごとに疲れた時に、息抜き
ドラマとして軽い気持ちで一気に見れちゃうライトなドラマです。
その他の登場人物としては、シャオの幼馴染で、IT系に精通した天才と評されるツァイ・ヤースー。「私の妖怪彼氏2」で、新たな妖怪役として登場する
ユン・ジェン役をやってた俳優さんです。
ヤースーも、シャオに好意を持っていますが、仲のいい兄妹のようなシャオとの関係まで壊れてしまうのが怖くてなかなか本心を告げられないまま、
ファンジョウにシャオをかっさらわれてしまう、可哀そうな役どころ。
告白しても、本気にしてもらえないどころか、何かと面倒ごとがあるときだけその能力を利用されちゃいます。
このドラマではけっこう好感度が高く、ちょっと振られちゃうには惜しいんですが、んー、やっぱ仕方ないかなー。
それから、シャオのルームメイトが3人。
分かりやすく、太っちょで食いしん坊で怠け者のタオ・リン。
シャオとヤースーとは高校も一緒っていう設定が使い勝手のいいところですね。
それから、がり勉キャラのルオ・ウェイ。
優しくて、真面目、気弱なんだけど、ダンスができるっていう意外な特技があります。
彼女にももうちょいスポットを当てて欲しかったって思う、割と興味深いキャラです。スピンオフとかできちゃいそうな。
そして、美人キャラのジュー・ルー。
冒頭、シャオの父親が勝手に娘がこれから暮らす部屋の掃除を始めて、雑巾でベッドを拭いたときに、その時不在だったジュー・ルーが置いてあった
美術作品を濡らしてしまい、ジュー・ルーが激怒し、これからの寮生活に不安を覚えるってシーンがありますが、割とさらっと仲直りして、ルームメイト
4人、いい関係を築いていきます。
ルームメイトの中では、彼女に一番スポットが当たります。
ファンジョウと同じ研究室でルームメイトだったチェン・ユーに一目ぼれしたルーは、彼目当てでバドミントン部に入部しますが、同じ大学に入学してきた
バドミントンの有名なスター選手、シエ・イーシンに好かれ、そっからゴタゴタした騒動に・・・。
シエ・イーシンはファンジョウの新しいルームメイトとなり、自意識過剰で自信家な彼は、先輩であるファンジョウにもなれなれしく、寂しがりやな一面
があって、見てるとウザイんだけどもなんとなく憎めないキャラです。
チェン・ユーは、ファンジョウとルームメイトではあったけど、外に借りてる部屋が別にあるようで(女の子といちゃつくための部屋?)研究室も同じだった
はずなんだけど、いつの間にか出てこなくなります。(4年生だったのかな?)
★
中国の人気作家、チャオ・チェンチェンによる『あったかいロマンス』『ツンデレ王子のシンデレラ』に続く恋愛3部作の3作目らしい。
まさかの、ツンデレ王子シリーズがちゃんとあったっぽい。
冒頭、コナンのフィギュアが登場してちょっと嬉しくなっちゃいます。
モザイクかかってないことにびっくり。ちゃんと著作権料払ってるのか。確かに、見進めていくと、コナンがモザイクではちょっとこのドラマが成立
しない、ってとこもあるなと納得。
そういえば、「あったかいロマンス」でも、ドラえもんが堂々としてたし、作者が日本好きなのかな?
てか、名探偵コナンは分かるけど、赤川次郎、東野圭吾やら、伊坂幸太郎まで中国語訳が出ていて中国でも読まれてるっていうのがちょっとびっくり
しちゃいました。
(でも、伊坂幸太郎って、推理小説なんだっけ?うーん、まぁ殺人事件の謎を解いていくっていう系式ではないけど、ミステリーではあるのか。
なるほど、そういう部分で一時村上春樹チルドレンって呼ばれてたんだろうか。)
それから、こっちもドラマの序盤で、ファンジョウが研究室の女学生にマスクを取ると(イケメンだから)心が揺れるから取らないで、って言われる
シーンがあって、ファンジョウのイケメン設定を印象づけてるのに、その後特にそういう話が出てこない。(分かりやすくその他の女子にモテたりしない。)
第1話のサブタイトルが「傲慢と偏見」。
最近どっかで聞いたなーって思ってたら、ちょうど前日に見終わった「だから俺はアンチと結婚した」の中に出てきた言葉でした。流行ってんのかな。
お気に入りシーンとしては、法医で作家のチン・モンに、全校向けの講義のための資料を明日の朝まで用意すると安請け合いしちゃったシャオが、
「何か着想をちょうだい」
とファンジョウに助けを求めたら、図書館の隣の席のファンジョウが何か耳打ちしてくれそうな雰囲気で指で"コイコイ"って合図するから期待して耳を
寄せたら不意打ちでほっぺにチューされるシーン。
唯一ちょっとキュンとするシーンです。