角田光代著、中央文庫「八日目の蝉」を読んだ。一枚目のブックカバーの裏には、映画の割引券がついていて、4月29日から、ロードショウされた映画の宣伝も、抜け目ない。七年間土の中で育ち、地上に出てからは、七日間で死んでしまうセミの儚さ、もし八日目も生き延びるセミがいたならば、どんな世界を見ることができるのかという意味でつけられた本の題名、儚さの中に、人間というものを信じる力や希望を感じられる作品だった。
28日は、劇団カムカムミニキーナ主宰の、松村武さん指導のもと、A班は台本の最初から34ページまで、B班は、103ページから最後の135ページまで、セリフと動きの稽古に没頭した。ここは、2、3歩前に歩いてとか、中央に向かってとか、手直しをされるたび、メモをとっているのだが、指示があまりに多く、自分が急いで書いた字が、崩れ過ぎていて、後で読めないという事態に陥って、自分の記憶力の悪さ、演劇能力の無さに、落ち込んでいる。
有川浩著「阪急電車」では、はじめと、折り返し駅の西宮北口の描写の中に少ししか出てこない、阪急今津線に乗って、9月に行われる、生涯学習音楽指導員コンサート会議に出席してきた。3駅しかない短い路線には、本に書かれているような、あまりほのぼのとした雰囲気はなく、独り言をいう変なおじさんが乗っていたこともあって少々、幻滅しながら帰って来た。
関西テレビ、火曜午後9時放送の「名前をなくした女神」と、10時放送の「グッドライフ」どちらも、男性子役が名演技をみせている。主役は、女神の方が杏、グッドライフの方が反町隆史と人気俳優が演じているのだが、それを盛りたてる、健太役の藤本哉汰、羽雲役の加部亜門に今後も注目して見続けたい。
読売テレビ9時から「勇気が出る感動名言SP」として、クイズ形式で、各界の有名人の格言名言集が披露されていた。その中でも、手塚治虫が言っていた「夢は二つ持っている方がよい」が印象に残った。一つ目の夢がかなわなくても、二つ目の夢にかけてみる柔軟な生き方が、成功をもたらすということらしい。医師と漫画家という、両方の夢をかなえた手塚治虫は、やはり尊敬に値する。