あごう ひろゆきの「集志貫徹」 ブログ

生まれ育った「大田市」をこよなく愛し、責任世代の一人として、先頭に立ちがんばっています。皆様との意見交換の場です。

「集志貫徹」

やっぱりおおだ!

地域医療研修会

2010年05月26日 21時57分40秒 | 想・有・独・言


大田市役所4階講堂にて、大田市地域医療支援対策協議会が主催した「地域医療研修会」に
参加いたしました。

もともとは協議会内部の研修会だと思いますが、今回は市議会議員にもご案内があったようです。

講師として今年3月まで県央保健所で所長をお勤めになり、現在は島根大学医学部 地域医療支援学講座
教授の谷口 栄作氏を招き、「大田の地域医療再生に向けて」という演題での講演を聴きました。

まず最初に医学的に見た大田圏域の現状の説明がありました。

平均寿命が島根県は20年来「東高西低」であること。
死亡原因は脳血管疾患、自殺、癌が多いということ。
平均寿命を延ばすには上記の死亡原因の対策を打つこと。等々。

続いて、島根の医療提供体制の考え方についての説明がありました。

基本的に全県編と7つの各圏域編からなる「島根県保健医療計画」に基づいているとの事でした。

「島根県保健医療計画」はこちらから
島根県保健医療計画 全県編
島根県保健医療計画 大田圏域編

また、なぜ医師不足が起こるかについては、需要と供給のアンバランス化が主な原因ということでした。
これまでは、大学医局による派遣機能が調整弁の役を負い、医療供給側の社会化を補完していたが、
初期臨床研修制度の導入等によりこれが破綻したのに起因するとの事。

以外にも、医師数は全国的には増加傾向。しかしながら外科医や産婦人科医はどんどん減少しているとの事でした。


地域医療の再生に向けては
1.今いる医師を大切にする。
2.大学を中心に、キャリアアップできる診療ネットワーク・連携体制の構築する。
3.県内に医師を残し、育てる。
4.地域外から医師を連れてくる。

また、谷口教授が考えるこの圏域の再生への道は
○課題はたくさんあるが、良い事もたくさんある。良い事が何であるかを考えることも必要。
○医師を育てる体制づくり。
○協議会は各組織、各団体の集まりなので、情報を集めて、医師と常にコンタクトをとり、つながりを持ち続ける。
 今すぐには帰れないかも知れないが、時が許せば帰りたいと思っている医師もいるのではないか。
ということでした。

パワーポイントを用いての的確な情報と考え方をお聞きし、勉強になりました。
しかし、この後の協議会開催にあたり机が配置してあり、協議会の会員が机について前に座っていたため、
我々の後ろの席から画面が非常に見づらかったです。
せめて、内容の資料でもあればと思いました。

こういうことを地域医療シンポジウム等に結びつけるようにすることが必要であり、
住民全体でこの問題を議論と解決方法への道を探る必要性を感じました。

議会の「大田市立病院医療確保対策特別委員会」も解決の方向性について早急に議論を深めなければなりません。