大きなかぶ農園の日々

じじとばばのゆるい暮らし

SからD

2023年10月30日 10時11分54秒 | 日記

「おい、SからDにかえるぞ。お前も来い」

いつものことだが藪から棒に夫が言ってきた。

(まったく、、ケータイ乗り換えキャッシュバックで今度は何が欲しいんだ?)

3年前A社からS社に替えたときは大きなオーブンだった。

※ブログ 2020.4/19「夫の初挑戦」https://blog.goo.ne.jp/ookinakabumaoi/e/32cfdf3921e2e1e205729b8b46608ec3

夫が米粉パンのズーム講習を受ける目的で先生が使っているのと同じ物を家に持ち込んだ。

お喋りする最新型オーブンは妻には使いこなせず飾り物となり、、今はMちゃんの家で使ってもらっている。

 

で、前日D社で料金見直しの見積もりを取って決心したらしいが、いかにせその手続きには時間がかかる。

3年前の記憶では長い説明を夫の横で黙って聞きながら、理解もそこそこに

早く終わって帰りたい一心でハイハイと生返事し、退屈な時間を長々とすごした。

あの時間を覚悟してまでD社に替えるのはどうなのか、、と、一応Oリングテストを試みる。

あら、Dだね。  たしかに最近のS社の対応には首をかしげること多く、、信頼感は激減状態だった。

それならそうしてみるか、、、、と納得の上で札幌清田区K電気内に常設のD社カウンターに行く。

2時半から予想通りの長い時間を過ごし、6時も過ぎて、、いよいよ最終確認に入ったとき

「え?なんだそれ?」と夫がS社途中解約により10420円が発生することに疑問を呈した。

「それならS社で見直した方が良かった」たしかにそれはこの段階で告げられると「え?」だ。

夫はそこから不機嫌オーラを出しながら「オレはモヤモヤしている」と言う。妻含む一同愕然。

この時間まで散々尽力してくれた3人のスタッフの中のMさんが「僕もモヤモヤしてきました」と言う。

「あら、Mさん、どこがモヤモヤしてるの?」 「えっとですね、、〇△◇、、、」

「なるほど、、、」 初期段階の確認項目でボタンが掛け違っていたことが判明。

夫はともすれば隣のS社のカウンターに移動も辞さないような空気を放つ。(やめてくれ!)

一刻も早く帰りたいので、ここにきて初めてこの件に関して本気で身を乗り出す。

そして、それから更に数10分、3人のスタッフが一丸となって解決策を模索し、見いだし、提案してきた。

「1ヶ月1100円の〇〇割引が4ヶ月出来ませんが、これで10420円は無しになります。」

疲れも出て依然と不機嫌モードの夫を制し妻は手を打つ。その為にこちらがしなければならないことを確認。

  7時半一件落着  あれほど賑わっていた店内には誰も居なくなっていた。

夫の一言で奈落に落ちた3人(+1人)が共に力を合わせて事件を解決していく様は臨場感満載。

一瞬腐りかけた若いお兄さんもスイッチを切り替えて全力でモチベーションをキープ。

ボールペン片手に確認資料を読み上げる若いお嬢ちゃんもサービススマイルかなぐり捨てて素になった。

「今日の夕飯何食べる?」と聞くと「今日はカップ麺ですね、、」なんて言うので胸が痛くなる。

ベテランM氏の存在が若い二人の心の力を引き出し、支え、D社の信頼を保つ杭になっていた。

間に立つ(+1)は毒にも薬にもならないようなニュートラルな立ち位置でだだ見守った。

(ご苦労様、よく頑張ってくれました)笑顔で見送ってくれる3人を心の中でねぎらう。

そうして、(ああ、きょうも面白かったな!)ニヤニヤと笑いがこみ上げた。

 

 


からだが欲するままに

2023年10月17日 10時23分18秒 | 日記

いつの間にか秋が深まりを増してくる。

あれほど元気だったきゅうりの蔓もトマトの葉もカサカサになり色は抜け、、、

暑い夏の間、ひとの身体の中を冷やしてくれた。

今年はスイカも美味しくていまだかつて無いほど沢山食べた。

暑さがどこかに行った途端、スイカを想像するだけで寒い。

お役目ご苦労さん、夏の野菜達。ありがとね。

身体は知っている。今何が必要か。

それを毎日の暮らしの中で見極めていく。

頭ばかりで考えて生きていた若い頃、お世話になっていた鍼灸の先生にいつもいつも言われた。

「塩をなめてみて甘く感じたなら塩気が足りない状態です。

しょっぱく感じれば塩気は足りている状態です。それを基本にしなさい。」

各々の身体は各々が正しく運営していくという当たり前のことがまだまだ身につかず

ついつい答えが欲しくて先生を頼っていた。そのたびにこの言葉を投げかけられた。

誰もが自分の身体を自分で整えるようになれば先生の仕事は無くなる。

しかし、亡くなってわかった。先生に一生頼ることは出来ないのだ。先生の究極の願いはそれだった。

今年の長芋初入荷;オクラ・なっとう・とろろ芋の三色どんぶり ◎旨い美味しい◎簡単感嘆◎栄養満点

 

今日一日の食生活が身体にとってどうだったのかの試行錯誤を今もこれからも繰返しながら、

ああ、と腑に落ちてきているのは 身体の欲求に素直に従う。ということ。

今ある材料を目の前にして、想像してみる。煮て食べたいのか、焼いて食べたいのか。

味付けは、味噌、塩、醤油を欲しているのか。酸味はどうか。

サラダにかけるオイルはオリーブなのか胡麻なのか、または、、、とじっと静かに想像してみる。

あれこれ想像するうちに、今日の野菜炒めは塩味で。オイルはゴマより菜種にしよう。などと。

自分はそれを欲したけれど、家族が居る。会社で頭と気疲れのお父さん、部活で身体ヘトヘトお兄ちゃん、

ダイエット中のお姉ちゃん、保育園児にじじとばば。

でも大丈夫。かぞくのひとりひとりに心を寄せながら、おんなじように想像してみる。

毎日繰り返しているうちに何となく家族の身体に調和した食卓が出来上がる。

         ♡        ♡        ♡

実際、事実、すでにそうなっているのだと思う。食卓を整えるひとは無意識のうちにそれを実践している。

頭も心も疲れているときは、自分の食べたいものを最優先。後ろめたさ無しでご機嫌で食べる。

青菜いろいろ(小松菜・三つ葉・水菜・にら)と食用菊の花のお浸し

 

 


大久保さん

2023年10月09日 15時54分28秒 | 日記

土曜日の朝9時、久しぶりに大久保さん(79)が来た。

「栗持ってきた」と山栗の実を何キロもくれた。

朝、バラバラと寝ている部屋の窓の外から音がして目が覚め、窓を開けたら裏山の栗の木が実を落としている。

放っておいたら鹿が来て窓の下に居座るようになってしまい、鹿が来る前に、毎朝栗拾いしているという。

「いっぱい拾ったから江別の妹に届けに行く」

と言い、久しぶりだからお茶飲みながらお互いの近況報告。

夫の腫れた足がヨモギのオイルと葉っぱで元通りになった話をしたら、

「俺の妹小さいとき家の中で転んでホッペタがストーブにくっついて、、、

泣き声聞いたひいじいちゃんが隣の部屋から飛んできて、「タオル水に濡らせー!」

お袋が濡れタオルを妹のホッペタに当てて、、、じいちゃんは外から笹の葉っぱ刈ってきて、

ストーブで燃やした笹の粉をホッペタに油塗ってから何度も何度も塗ってたのを覚えてる、、、、

妹のホッペタに火傷の跡は全く無い」

おおおおお!!!   笹が!!!!

「もう行かなくちゃな、、、、昼までには江別に行かないとな、、、、」と言いながら

お互い夢中であーだこーだどーだと喋って11時半になった。顎の筋肉も丁度限界だった。

穂別の山の中で熊やら鹿やらと対等に暮らす大久保さんはいつも刺激的だ。。。。

 

※気づいた事あり

大久保さんは、農業のことはもちろん本当にいろいろなことに精通しているので ひとつ質問すれば

いくらでも自分の体験から来る貴重な話をしてくれる。

10年前ならその本題に入るまでの大方の時間は日々諸々の(ぼやき)だった。

農薬と化学肥料を使わなければ良い作物は作れるわけが無いと思っている周囲との関わりから来るストレス。

狭い地域の中で考えを共有する人がいない寂しさや憤りを面白可笑しく長々とぼやく。

しかし、最近ぼやかない。

聴きたいことを聴く前に(まずはぼやきを聴き切るぞ!)と思っていたら拍子抜け。

農業者年金を受給する年齢となり、田畑を売り、日々関わる人の層の変化でストレス軽減か。。。。

表情は一層柔和で楽しそうだ。そんなひとを目指して今日を生きるぞ。


股関節ⅱ

2023年10月03日 10時28分44秒 | 日記

仲秋の名月を過ぎ、辺りの様子も秋となる。

手術から早二週間が過ぎ、夫の歩き方も少しずつ変化してくる。

左右の足は同じ長さに調整されたはずが、以前と同じように右足を引きずっていた。

なんでも潜在意識の中がまだ切り替わっていないらしい。

常にイメージトレーニングをするようにと言われている。

股関節の痛みは無くなったが、歩くことで筋肉痛が辛いらしい。

が、妻はあえて優しい言葉や余計な言葉は発しないように注意する。

「ふーん」程度。

今回のような身体にとっては一大事の際には特に、今、今、今の身体の声に集中する。

外側から余計な情報を入れない方がいい。

眠りたければ眠りたいだけ眠り、動きたくなったら動いてみる、、、、

身体が欲する物を食べてみる。欲求しなければ食べないことをしてみる。

動物として生きる。

そうこうしているうちに、ひと月が経ち

術後一ヶ月の検診に出かけた。上半身が真っ直ぐになり歩行動作もだいぶ普通っぽく見えてきたが、まだまだ。

もっと筋肉を付けるようにと指導され、手足に付ける重りを買って帰ってきた。