退職女のアメリカ便り

オーストラリアンシェパード、ジュンタのマミーのアメリカ、セントルイス生活

#954: kohon kohon と孔子

2017-12-17 20:58:14 | アメリカ便り
2週末続けて行ったサムとかえこちゃんの町でインフルエンザがはやっているそうで、学校が閉鎖になったとのこと。
道理で、私も主人もサムもかえ子ちゃんも、みんなkohon kohonとやっているわけだ。
咳がすごく、それにあわせて、痰も出てくる。
今のところ出てくる痰はクリアーなので、炎症は起こしてはいないとは思うけど、主治医に電話して抗生物質を出してもらいました。
これで私たち4人みんな、抗生物質のお世話となりました。

金曜日にひざの手術をした息子は我が家に来ています。
ついでに、ジュンチャンの3分の1くらいの大きさの、非常にハイパーな(ジャックラッスルミックス)飼い犬も一緒に来ています。
インフルエンザにかかった63歳のばあさんがウイルスを撒き散らしながら家中の面倒を見ています。
昨日娘も無事帰ってきたし。
久しぶりの一家4人の団欒。

息子の手術を付き添ったとき、文芸春秋を読んでいましたが、興味深い記事を読みました。
私の尊敬する立花隆氏の記事です。

“終戦の御聖断と論語の御進講”と言う題でしたが、論語も御進講も判らなかったアメリカ40年の私には大変興味深かったです。
内容をちょっと説明すると、御進講とは明治の初めから毎年1月に宮中行事として行われる読書始の儀式のことで、当代一流の学者がよばれそれぞれの専門分野を天皇、皇族に伝える儀式的講義のことだそうです。

昭和18年の儀式時、もうすでに敗戦を予期していた大論理思想家西晋一郎が、論語の“子貢政を問う”を引用し、天皇にこう述べたそうです。

“やむを得ない時は軍備(防衛力)を捨て、さらにやむを得ない時は経済(食)を捨てる。
しかし宇宙の根本である道徳(信頼感)を捨てることはできない”。

この引用文で天皇に敗戦時の対処の心構えを伝えたとのこと。

人間はいずれ死ぬものだから、食を捨てられても仕方がないが、上下の信頼関係は政治の要であるからそれを捨ててはいけないと。

日本の軍備放棄(憲法9条)は誰が(アメリカ側か日本側か)決めたか議論がいろいろあるが、孔子はそんなもの真っ先に捨てていいものだとしている。
私はこの論語節には違和感を感じる。

まず、人が死に絶えたら信頼関係も軍備もないと思う。
おまけに“信頼の定義”は人、環境により様々である。
一昔前の終戦当時でも孔子が存在していた紀元前500年前後の時代に比べると、人も環境も複雑であったと思う。

立花氏は安倍首相が国民と信頼関係を保っているかどうかを統計結果で決めているが、そもそも信頼関係というものは統計で図れるほど単純なものではないと思う。

そして現代は孔子の時代より遥かに複雑。

ハブグレジュンタのマミー

#953:裸の大将

2017-12-15 20:55:43 | アメリカ便り
裸の大将。
この言葉を知っている年代は50代後半から上の人たちでしょうね。
裸の大将こと画家の山下清(1922~1971)という名前を、今日、本当に久しぶりに見ました。
以前も言いましたが、私は日本に行くと絶対文芸春秋を買って読みますが、今月は電子文芸春秋を買いました。
なんと便利なんでしょうね。
クリック、クリックで本が買えちゃう。
でも本というのは“めくる”ものなので、やはり電子本は、本という気がしない。
紙とインクという原始的な目に見える物体が、私は好きです。

ちょっと話がそれましたが、この名前を電子版文芸春秋で見ました。
偶然、ページを止めたところが“山下清”さんについて書かれたところでした。

山下清、日本のゴッホと呼ばれるぐらい才能があった知恵遅れの放浪画家でした。
才能が認められ、名声もお金も手に入れたけど、そんなことには無関心で、リュックに絵道具を入れ日本中を放浪し絵と放浪日記を書き続けた。

私は今でもお覚えていますが、小学校の時だったか、学年全部でバスに乗り、公民館へ山下清を描いた小林桂樹出演の“裸の大将”を見に行った。
どうして学校で見に行ったかというと、この映画は教育委員会推奨とか何とかだったとのこと。
昔の教育委員会、わかる人にはわかったんでしょう。
いいものと悪いものの違いが。
いや、それはどうかわからない。

というのも私の5、6年の時の担任は本当にひどい奴だった。
教育委員会の役員だかなんだかをやっていて、今では即、首になりそうな暴力、暴言がひどかった。
どのくらいひどかったかというと、6年生の修学旅行の前日、クラス全員の前で“お前らは修学旅行には行かせない”、と言ったのだ。
冷静に考えれば、そんなこと絶対にできないとわかるけど、小学校6年生の私たちはおどおどするばかり。
今、考えれば卑怯な奴だった。
そんな純情な子供たちの感情をもてあそんだのだから。
今考えても腹が立つ。
というように、教育委員会というものは昔もおかしなところだったと思う。

歴史教科書から“坂本竜馬”、“吉田松蔭”と言った日本史に残る実在の人たちの名前を消して、“慰安婦”、“南京虐殺”といった事実性も確認されていないようなことを教科書に載せようとしている今の教育委員会とは違っていたかも。

句読点も改行もない放浪気。
私のブログを思い出させます。

ハブグレジュンタのマミー

#952:風邪がうつってしまった。

2017-12-14 20:04:34 | アメリカ便り
先週ずーとこんこんやっていた主人の風邪ついにもらいました。
先週末、手伝ったサムとかえ子ちゃんのグラスセールでもサムがこんこんやっていました。
うつらない分けないよね。
おまけにアメリカ人は絶対マスクなんてしないし。
マスクするのは隔離病棟の患者、でもしないな~。
日本人は自分のためばかりではなく、人の迷惑も考えてマスクをする。
すばらしい国民です。
やはり、アメリカ人は野蛮な国民なんだ。

明日は息子のひざの手術。
去年やったばかりなのに、またこの暮れの忙しいときに手術。
11時15分にアウトペイシャントサージェリー(日帰り手術)のところに行き、術前術後あわせて3時間ぐらいとのこと。
またこの63歳のお母さんが連れて行きます。
そして、今週末は我家で、上げ膳据え膳です。
おまけに48時間は手術したところを冷し続けなければいけないし。
ガールフレンドと一緒に住んでいるんですがね。

息子は派遣さんなので、医療保険は40%しかカヴァーしてくれないそうな。
残りの費用は誰が出す、、、、決まっていますね。

いったいいくらになるやら。
以前主人が小指に刺さってほっといた棘、そして中指にできたちっちゃなちっちゃな良性腫瘍を局部麻酔30分で取り出すのに250万円の請求書が来てびっくりというか、腹を立てたけど、今回はいったいいくらになるんだろうか。

よい教訓になって、息子がちゃんとした就職口を見つけてくれればよいのですが。
だめだろうな。

今日は短めに。
もう寝ることにします。

ハブグレジュンタのマミー

#951:退職するということ

2017-12-13 22:35:12 | アメリカ便り
今日は9月の終わりからやっていなかった翻訳の仕事を久しぶりにやりました。
今月の初めに何万ページとか言う宇宙的規模な翻訳の仕事(もちろん分担しての翻訳ですが)が入ってきましたが、断って以来仕事が来ませんでした。
私は以前300ページというのをやって懲りたので、20ページ以上の翻訳はやらないことにしています。

先日、サムとかえ子ちゃんのスタジオセールを手伝った時、そこにサムのお友達夫婦が来ていました。
ご主人の方は、話したことがないのですが、奥さん(トルコ人)のほうは以前話したことがありました。
ご主人はセントルイスから2時間ぐらいのところにある大学で教えていて、奥さんのほうはセントルイス市内にある大学の研究室で働いていました。
そのため、奥さんは普段は学校の近くに借りているアパートに住み、週末だけご主人のいる家に帰るそうです。
なんとも無駄な生活をしているな~と思いました。
今回会った時、奥さんが言うには、研究室が閉まった為、職を失ったそうです。
そのため、今はご主人と一緒に住んで職を探しているそうな。
ご主人の働いている大学は工学部だけの大学なので、生物系をやっている奥さんには仕事がないので、もし何かみつかったとしても、また別居生活になるといってました。
“じゃー、私みたいに翻訳をやったら?”と教えてあげました。
トルコ語から英語となると日本語から英語ほど仕事がないかもしれないけど、私の仕事先を調べてみるとトルコ語もやっているとのこと。
早速、仕事先の情報をメールしてあげました。

この奥さんは、トルコに住んでいる時にご主人に出会い、その後一緒にアメリカに来て博士をとったとのこと。
修士しかない私でも、退職するとき、長くやっていたサイエンス、実験室から離れるのは非常につらかったから、この奥さんの辛さはわかります。
さらにあせりもある。
サイエンスは周知のごとく毎日進歩しているから、離れていると“おいていかれる”と言う恐怖感が出てくる。

奥さんの場合、博士があると言うだけでも就職探しは大変だし、外人と言うことでなおさら大変と思う。

私が退職(リストラ)した時は、何もせず(主婦の仕事とかはちゃんとしましたが)ただただ大好きなテレビを2週間見続けた。
そうやって、まずは“勉強をしなくてもよい”、“朝起きて仕事に行かなくてもよい”、と言う状態に罪悪感を持たないことに慣れるよう勤めた。
仕事をしなくなった人達って、この罪悪感や、取り残される感覚を持つのです。
“みんな働いているのに、私はどうして働かなくてもいいんだ”、なんてね。

これらの感覚をなくしたら、“仕事をしなくてもよいと言うことはすばらしいことなんだ”と思うようになります。
だって、自分の好きなことが何でもできるのだから。
もちろん条件はありますが、お金がかからないとか。
そういったことを、このトルコ人の奥さんにいろいろ伝授(?)しました。
とにかく今いる状態を最大限に楽しみ、有効に使うことです。

翻訳の仕事を見つけることは大変です。
と言うのも、会社側はよほどのことがない限り、新しい翻訳者を使うより従来の翻訳者を使う。
そこに入り込むのは、根気と時間が必要。
レギュラーに仕事が入ってくるまでには何年もかかることがあるし、まるっきち仕事が来ないこともある。

トルコ人の奥さんにとにかくトライアルをたくさん受けなさいと言っておきました。
トライアルに受かっても、私がそうだったように、なしのつぶての会社がたくさんあるから。

今日も長くなりました。

久しぶりの
イースタンブルーバード、コモンフリッカー、パープルフェンチ、ジュンちゃんの写真です。











お風呂上りです。







#950:日本も、、、

2017-12-12 22:04:28 | アメリカ便り
先日のニューヨーク地下鉄での爆弾騒ぎ、怖いです。
犯人の体に巻きつけたパイプ爆弾が、幸運にも計画通りに爆発しなかったため、軽症のけが人が出ただけですんだそうです。
怖いです、まともに爆発していたら大惨事となっていたでしょう。
犯人はバングラディッシュ人で、アメリカに住んでいたおじさんのつてで、特別にビザが取れたそうで不法滞在ではなかったそうです。
しかしながら、今回の事件でトランプの不法移民退治に拍車がかけられるでしょう。

トランプが始めたと言うより、オバマもこの不法移民退治はやっていたそうですが、それほど厳しくはなかったようです。
今日のニュースで、昨今の不法移民逮捕率は1日平均400人に上っているそうで、ヴァージニアにある不法滞在者拘束施設には45000人もの不法滞在者が強制送還をされる日を待っているそうです。
しかしながら、これらの人の約66%はアメリカに10年以上滞在している人なので、そのほとんどが家族持ち。
アメリカで生まれた子供たちは自然にアメリカ市民となるため、親が不法移民者でも子供たちはアメリカに住む権利を持っています。
だから、親が強制送還されたけど子供たちはアメリカに残るといった、子供にとってはこの上ない災難なケースがたくさんあります。
この先、こういった家族をどうするか大きな課題となっています。

不法滞在者を捕まえる政府の機関はICE (ホームランド セキュリティー部門)と呼ばれていますが、そこに所属している人達の不法移民者を捕まえる方法って徹底しています。
最初に駐車違反やら速度違反などで不法滞在者たちに目をつけ、後日、尾行したり、家で待っていたりして捕まえるそうです。
そして不法滞在者拘束施設に入れられ、あてもなく、強制送還となる日を待っているそうです。

不法滞在者は2015年には1150万人(アメリカの人口の3.4%)いたそうです。
その半分はメキシコからの不法移民でしたが、昨今は中央アメリカ、アジアからの不法移民が多くなっているそうです。

私が感じるメキシコ人は“よく働く”です。
アメリカなんか移民で成り立って、ここまで成長した国なのだから、移民を受け入れればいいと思いますが。
不法移民にするからよくないのであって、ちゃんと市民権を与えて国民の役目を果たすような国民にすればよいと思いますが。

しかし、これはメキシコ人に対して言えることであって、イスラム国系やその他のアメリカにとってマイナスとなるような移民はどう区別したらよいのでしょうか。
人道と差別、境界線はどこで引くかが問題となるでしょうね。

日本には不法滞在者が6万5千人ほどいるそうです。
統計で出てくる数が6万5千人であって、その他統計に出てこない隠れた不法滞在者がいったいどのくらいいるかわからないのでは。
特に昨今わけのわからない“実習生”なんている存在もあるし。

やはり韓国からの不法滞在者が一番多くその数1万4千人。

日本もアメリカを見習って、不法滞在者(特に韓国からの)は強制送還してほしいです。
日本、30%高齢者の日本人がこれ以上迷惑をこうむらないうちに。

ハブグレジュンタのマミー