細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

三人暮らし  群 ようこ

2010-08-19 20:23:19 | 読書メモ ま行
《内容》
マサミ、25歳。そろそろ家を出たいけど、母親がうるさくて踏ん切りがつかない。そんなとき、高校時代からの友人ミホからハウスシェアをもちかけられた。ミホの同僚リョウコも誘い、築26年の一戸建てで始まった三人暮らしは、家事分担も近所づきあいも、はじめてのことばかり―。幸せな暮らしを求めて、同居することになった女性たちが紡ぐ夢と現実。いろいろあるけど、ちょっと羨ましい十の物語。
             (紹介文より)

☆☆☆☆☆
三面鏡って、若い頃の自分を映しているときは、あんなにうれしかったのに、この歳になると歳をとった姿が三倍になるから、いやなものだわ。

あの日にかえりたい  乾 ルカ

2010-08-19 19:22:25 | 読書メモ あ行
《内容》
「できることなら、俺はあの日に帰りたい。帰りたいんだ。帰って女房を…」車いすの老人が語った言葉の真意とは―表題作ほか、時の残酷さと優しさ、そして時空を超えた小さな奇跡と一滴の希望を描く、著者渾身の6篇。
        (紹介文より)

☆☆☆☆☆
―――時は、きらめくものを奪い去って、代わりに要らないものばかりを残してゆく

凍裂  喜多由布子

2010-08-19 17:30:44 | 読書メモ か行
《内容》
美人料理研究家・水原睦子(50歳)が、義父の通夜の後、夫・勝一(57歳)を包丁で刺し殺そうとした。ショッキングなニュースが社会面を賑わせる睦子を知る人物は首を傾げるが、彼女は容疑を認めている。いったい水原家に何が起きていたのか。根深く広がる問題「モラル・ハラスメント」をテーマにすえた、社会派家族小説。
             (紹介文より)

☆☆☆☆☆
―――だいじょうぶよ。だれも最初から親じゃないわ。子育てしているうちに、親にしてもらうんだから。

―――なぜなら、子どもは親の人生に責任を負うことはないからだ、ってさ。人は自分自身と、自分の子どもが二十歳になるまでの時間に責任を持てばいいそうだよ。

―――問題を履き違えると、解決できる問題も上手に処理できなくなる。

―――心ないことばで被害者が再び傷つくことはあってはならない