《内容》
ここは、世界でいちばん小さなアーケード―。愛するものを失った人々が、想い出を買いにくる。小川洋子が贈る、切なくも美しい記憶のかけらの物語。 (紹介文より)
《内容》
ここは、世界でいちばん小さなアーケード―。愛するものを失った人々が、想い出を買いにくる。小川洋子が贈る、切なくも美しい記憶のかけらの物語。 (紹介文より)
《内容》
地震ですべてを失った板前は憎き男を見て追いかけ、夫の帰りを待つ女は瓦礫の中を妾のもとへ走ってしまう。息子のために危ない読売に手を出す戯作者がいれば、どさくさまぎれに吉原を逃げ出した遊女も現れる。さらに虎之助の恋路に暗雲が立ち込め、尊敬する父にも疑惑の影が…。さあ、どうする!?猫背の虎!恋と人情、謎解きに捕り物。動乱直後の江戸を舞台に繰り広げられる超エンターテインメント時代小説。 (紹介文より)
《内容》
やりたいこと、夢、特になし。自慢は家事の腕前だけ。そんな佳人が背中を押されて始めたのは、見ず知らずの男女6人+管理人のタカ先生での共同生活。“シェアハウス小助川”という名前の医院を改築した大きな“家”で―。優しすぎて生きづらい、不器用な若者たちの成長を温かい視線で描ききった長編エンタメ。 (紹介文より)
―――しかし何かを抱えちまったら、生きる方向に向かうはずのそれが滑っちまう。病気なら、身体の機能がおかしくなったのならそれを治せばいいだけの話だが、胸の内に抱え込んじまったものはどうしようもない。
―――長い時間が経つといろんなことを忘れる。強い思いも薄れていく。夜も眠れなかったような悔いだって、三十何年も経つと風呂の中に落とした一滴の墨のようになっちまう。
―――経験ってのは、そういうものだ。どんなくだらないことでも、何でもないことでも、嫌なことでも、経験しておけばそれは身体の中に溜まっていく。蓄積されていく。いつどこで役立つかはわからんが、何もないよりはマシってもんだ。
《内容》
最後の1行がこんなに衝撃的な小説はあったろうか。 愛する人の“秘密”をのぞいてはいけない… 百田尚樹は長編だけじゃない! 圧倒的ストーリーテラーが贈る 稀代の怪作誕生── 本の目利きがこぞって絶賛! この面白さ、見逃すな── (紹介文より)
《内容》
宝石店で働く遼太郎は、職場でのイジメに耐えかねて自殺を決意する。そんな遼太郎を救ったのは、灰色の服装に身を包む男「グレイ」だった。グレイに救われ忠誠を尽くす仲間たちとともに、グレイの崇高な目的のために働く遼太郎であったが、やがてグレイの真の目的に気付く。それは、弱者が虐げられている社会そして国家への復讐。遂に、とある計画が12月24日、クリスマスイブに決行された。『裏閻魔』に続く、ゴールデン・エレファント賞大賞受賞作。 (紹介文より)
《内容》
20歳の知寿が居候することになった71歳・吟子さんの家。駅が見える平屋での生活の中、知寿はキオスクで働き、恋をし、吟子さんの恋にあてられ、少しずつ成長する。二人に流れる四季を描き、選考委員絶賛の第136回芥川賞受賞作! (紹介文より)
―――誰に何を言われようが、動じない自分でありたいのだ。
―――わたしは、胸に強い思いがあって。毎日辛抱強く念じていれば、いずれ通じるものだろうと思っていた。 そういう訳でもないらしい。
―――あと、人間手変わる、ってことかね。それも変わってほしくないところが、で、変わってほしいところは変わらないよね。それが逆になる知恵が知りたいんだけどね
―――靴箱の中の小物たちは最近、わたしを慰めてくれない。心を思い出に引き戻すだけだ。苦かったり甘かったりする記憶を、自分ひとりで楽しむ手伝いをするだけだった。それでもわたしは箱を捨てることができない。長いあいだ頼りすぎた。