細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

鍵のない夢を見る  辻村深月

2012-11-17 15:11:10 | 読書メモ た行

《内容》

誰もが顔見知りの小さな町で盗みを繰り返す友達のお母さん、結婚をせっつく田舎体質にうんざりしている女の周囲で続くボヤ、出会い系サイトで知り合ったDV男との逃避行――日常に倦んだ心にふと魔が差した瞬間に生まれる「犯罪」。現代の地方の閉塞感を背景に、ささやかな欲望が引き寄せる奈落を鮮やかにとらえる短編集。ひとすじの光を求めてもがく様を、時に突き放し、時にそっと寄り添い描き出す著者の筆が光る傑作。   (紹介文より)

 

―――夢を聞いた、愚痴も聞いた、甘やかした。だけど、私の役割はそこまでで、あなたはきっと私のことなど、もう思い出してもいない。あなたにとって特別なのは、あなた自身と家族だけ。私はずっと一緒にいてもノーカウントの、いてもいなくいてもいい存在だった。


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