細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

実さえ花さえ  著者 朝井まかて

2008-12-06 00:41:00 | 読書メモ あ行



《内容》
命あるものはすべて、見さえ花さえ、その葉さえ、今生を限りと生きてこそ美しい。
江戸、向島で種苗屋を営む若夫婦、新次とおりんは、人の心を和ませる草木に丹精をこらす日々を送っている。二枚目だが色事が苦手な新次と、恋よりも稽古事に打ち込んで生きてきたおりんに、愛の試練が待ち受ける。
(紹介文より)



―――
   去状之事
一  我等勝手ニ付、
   此度離縁至候、然上者
   向後何方江縁付候共
   差構無之候、仍而如件

―――
「何を言ってる、色恋の仲なんかじゃねえんだ。どいつもこいつも、人の気持ちを勝手に決めつけやがって。いったい何をどうしたら、そんな風に何でも見えるようになる」
(中略)
「何でも見えたら苦労しやしないわ。新さんが何で私と一緒になったのか、それさえわからないんだもの。お袖さんの言う通りだわ。手習いを教えていた女なんて役立たずもいいとこよ」


男と女はいつの時代もむずかしいようで・・・


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