温風茶館(おんぷうちゃかん)

好きなことを温かく語ろう。おひとりさま茶話会気分のとうとう還暦ブログ。

ニッポンバシ@DEEP

2013-08-20 16:01:18 | Weblog
私は年に数回大阪の国立文楽劇場に行く。
文楽劇場は日本橋(にっぽんばし)にあり、
目の前の堺筋通りを渡るとナニワの台所「黒門市場」、
さらに南下すると電気屋街、
劇場の一本北側の道にはラブホテルが立ち並ぶという、
強烈な環境に囲まれている。

先日、劇場を斜めに北上して心斎橋に行こうと思い、
地下鉄の出口で周辺地図を見ていると、うしろで何か声がする。
振り向くと、70後半ぐらいのおじいが、
私のカバンを「これ何が描いてあるねや」とか言って見ている。
持っていたのは、奈良国立博物館に「発見!中国文明展」を
見に行ったときに買った、象形文字が書かれた
トートバッグだ。
おじいは更に続けて、「これからどこ行くねや」ときた。
しええ、こりゃもしかしてナンパですかい!?
無視するのもこわいので「文楽劇場」と答えて
立ち去ると、「へーそんなとこ行くのか」とか言いながら、
同じ階段を上がって来るではないか!まじこわい!!

その日は観劇ではなくチケットを買うだけだったので、
劇場での用事は5分足らずで終わってしまう。
もしほんとにおじいに待ちぶせされたらどうしよう。
酔っ払いにからまれていると言って、劇場の人に泣きつこうかと
考えていたら、天の助け!
たまたまこの日は日本舞踊の発表会で、
ロビーには和服の女性客があふれかえっていたのだ。
おかげで人混みに紛れ込んでチケット窓口まで行き、
おじいに見つからずに劇場を出ることができた。助かったー。

いやそれにしても驚いた。
自慢じゃないが、私は高1から今まで30余年、
電車通学・通勤を続けているが、いまだかつて
声をかけられたことも、痴漢に遭ったこともない。
要するに男性の気を引かないことには自信があるのだ。
なのにまさか、この年でナンパされるとは思わなかった。

もし声をかけてきたのが俳優の平幹二朗さんだったら、
70後半だろうが80過ぎだろうが全然構わんのだけど、
お茶だけといわず、いくとこまでいっても構わんのだけど、
世の中そんな奇跡は起きないな。

何にせよ、大阪ミナミは街だけでなく人間も個性的なので、
歩くときでも要注意である。

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