今日は秋分の日、お彼岸のお中日と言われる日であります。この日、太陽は真東より昇り真西に沈む。その太陽の沈む、彼方に、阿弥陀如来のお造りになられた、西方極楽浄土があると、古来より日本人は信じてまいりました。亡き方は、その極楽浄土より、いつでもどこでも皆様がいるところにいたり届き、皆様の幸せを願い、皆様が元気で暮らしてくれることを願い、前を向いて生きてくれることを願い、はたらいてくださるのであります。私たちには、その姿は拝見できません。この娑婆の世界は、生きることが大変な世界であります。辛いことも悲しいこともたくさんあり、思い通りいかぬこともたくさんございます。それでも、私たちが頑張って生きていけるのは、私たちの背中を押してくれて、頑張らせてくれる、はたらきが届いているからではないかと、私は思います。姿形は、見えない仏様のはたらきは、いつでもどこでも、皆さんに届いています。皆さんが、お墓参りをされるのは、そのはたらきへのお礼のためであります。
