Romarin フランスの草の根となって

住み始めた時は腹がたち、住み慣れると離れがたいフランスにすみ、45年の年月がたちました。日々のことなど綴ります。

ビュッシュ・ドゥ・ノエル

2005年12月26日 | 生活
昨日の記事で、デザートの「ビュッシュ・ドゥ・ノエル」(木の枝と名づけられたケーキ)の話をしました。
このケーキは伝統的にクリスマスに食べます。
チョコレートムースとスポンジの生地でできたまきの形をしたケーキです。

なぜまきの形?・・・
一家の主人がクリスマスイヴにまきを家族が過ごす部屋の暖炉に入れることによって、光と暖を得ようとする大切な儀式があったそうです。
油と、塩とヴァン・キュイ(果物のシロップを基にしたアルコール)を振りかけてお祈りをしたそうです。
これはヨーロッパ全体にあった習慣だったとか。

●火の粉がたくさん散れば散るほどよい夏が来る。
●まきの灰は落雷と悪魔ののろいから家を守る。
●暖炉の火は太陽の象徴である。

ヨーロッパの冬は灰色でとても気分が陰鬱になるので、太陽を求めて暖炉が人々の心の灯火となったのかもしれません。

今はこのような習慣はないらしいですが(14世紀後半ころからなくなったらしい)この習慣から、クリスマスイヴのお菓子が作られたことのようです。