Romarin フランスの草の根となって

住み始めた時は腹がたち、住み慣れると離れがたいフランスにすみ、45年の年月がたちました。日々のことなど綴ります。

新聞広告と老人

2006年03月04日 | 生活
前回の新聞広告の記事で私が言いたかったことが伝わりにくかったみたいです。

わたしはよく覚えていないのですが、主人の記憶によると、フランスに来た当時、アパートとか車の個人的な広告はあまりなくて、もっぱら、先のブログで御紹介した出会いを求める広告が多かったらしいです。

いま日本で出会い系サイトとか言うと、いかがわしく、まじめでない印象がありますが、フランスにおける新聞広告の出会い欄は、いたってまじめに思われます。
若い世代の広告はほとんどありません。離婚した人、連れ合いと死に別れた人、老後を一人で過ごしている人などです。

日本でこの手の記事がないのはなんだかんだ言っても、家族の絆が深いからではないでしょうか。そして地域社会の絆というのもこちらよりはずっと深い気がします。もしかしたらおせっかいなこともあるかもしれませんが、とにかく人との触れ合う機会が日本の方が多いような気がします。

子供が独立して、自分は退職すると、世間からはもう用のない人間と見られる傾向が、こちらにはあります。老人を敬うという気持ちがないのです。年をとったら邪魔物扱いを受けることが普通です。

子供と同居することはまずないといっても過言ではありません。

新聞広告は、そういう孤独な人たちがパートナー探しをしていると思います。
まあ、いまのこの時代ですから、ふざけたものもあるでしょうが・・・

われわれが退職したときに、日本人であり、老人であったら、どういうことになるだろうか?とちょっと考えるこのごろです。