意味深なタイトルですね。
でも確かに意味の深いお話です。
大学での1回目の授業での講義の一部です。
最近、頻繁に日本とお隣の国々の微妙な関係が話題になりますが、
北ヨーロッパの国、スウェーデンとフィンランドの関係もかなり微妙です。
そう言われてみると
他にも結構微妙な関係の国があります。
例えば、私が行ったことのあるカンボジアとタイ。
アンコールワットの遺跡の中にもタイに占領されるカンボジアの絵が描かれています。
ここは王様が変わるごとに宗教も変わった国です。
仏教になったりヒンズー教になったり、そこで複雑で美しい文化が生まれてきます。
今でも国境地帯では小競り合いが続いて、時々戦争状態になるのだそうですが、、、
タイ経由でカンボジアに入る航空路線は毎日、数本運行されています。
面白いですね。
さて、お話を元に戻して、スウェーデンとフィンランドですが、
息子(シャンシャンブラザーズの長男)がまだ小さい頃、
私の学生のスウェーデン人がクリスマスのプレゼントを持って我が家にやってきました。
そして、息子にプレゼントを渡し、サンタクロースの住んでいるラップランドのお話をしてくれました。
フィンランドはサンタクロースの国として有名ですが、私の学生は
「サンタクロースはスウェーデンの北のラップランドに住んでいるんだよ」と息子に言うのです。
私が「サンタクロースはフィンランドでしょう?」と聞くと
真顔で「ラップランドは氷ばかりだから、国境はないのです」と答えました。
というわけで、長男はずっとサンタクロースはスウェーデンにいる、と信じていました。
どうやら、昔々、スウェーデンはフィンランドを侵略し、
(と、フィンランド人は思っていて、スウェーデン人は侵略だと思っていない)
フィンランド人は苦しい日々を送ったようです。
スウェーデンとフィンランドのアイスホッケーの試合は
相当な激しさで戦うそうです。
それはまるで日本と、かの国のサッカーの試合のようだと、元学生は言っていました。
初めてイタリアに行った時、旅行会社の人がフィンランドのフィンエアでヘルシンキに行き、そこで乗り換えた方が楽ですよ、と教えてくれました。
なぜなら、空港が適度な大きさでイギリスやドイツ、フランスの飛行場より乗り換えがとっても便利だからです。
その話を私の学生にしたら、「今度は是非スカンジナビア航空に乗ってください」と訴えていました。
スカンジナビアエアはノルウェー、デンマークなど北ヨーロッパの国と一緒にスウェーデンが作った航空会社です。
フィンランドは絶対にスカンジナビアエアには加入しないと決めていたんでしょうね。
歴史が生んだ微妙なこだわりが、ここにもあるようです。
写真は右から私、元学生のPさん、息子のシャンシャンブラザース兄、Pさんの息子さん