瀝瀝(れきれき)散歩道

瀝瀝というのは「水が音をたてる様子/風が音をたてて吹く様子」つまり、「ありのままの風景」ということでしょうか。

有朋自遠方来、不亦楽〜朋(とも)遠方より来たる、また楽しからずや

2020-12-19 12:34:53 | 日記



クリスマスの季節ですね。
今年はコロナウイルス感染拡大でクリスマスパーティーも忘年会も中止、あるいは少人数短時間での会食がメインになっているようです。
帰省等の移動も、制限されていて、なかなか大変なシーズンになりました。
人が動かなければ、消費もなくなり、飲食店、旅行業界等は苦しい年の瀬になりそうです。

例年、友人が東京に遊びに来てくれて、期間中1回は一緒に食事をしていました。
それはクリスマスシーズンの楽しみ、クリスマスプレゼントみたいなものでしたが、、、今年は泣く泣く中止です。


さて、論語の中に
「有朋自遠方来、不亦楽〜朋(とも)遠方より来る、また楽しからずや」
と言う言葉があります。
『友が遠くから訪ねて来てくれるのは何と楽しいことか』
と一般的には訳されていますが、、、。

2200年以上前の「論語」の中の言葉ですから、現代と言葉のニュアンスが若干違うかもしれません。
実はたくさんの訳が有るのです。
「友」と言うのは、普通の友達ではなく「一緒に学んだ人」と解釈されることが多いです。

この論語の一節を前後の文を考慮して意味を考えると、興味深い訳になります。

『子曰、学而時習之、不亦説乎。有朋自遠方来、不亦楽乎。人不知而不慍、不亦君子乎』

訳文は以下です。

『孔子はこう言われた。
「師の教えてくれたことを学び、いつも繰り返して自分の身につける。なんと喜ばしいことだろう。
同じ志をもつ友達が遠くからでもやってきて一緒に学ぶ
なんと楽しいことだろう。
たとえこうした生き方を他人がわかってくれなくても、気にかけたりはしない。
それこそ君子といえるのではあるまいか。』


私の「超訳(飛び越えている解釈)」は以下です。
かなりこじつけました!

人は一生学びながら、スキルや経験を身につけ、生きていく。結構楽しいしワクワクする。
同じことを一緒に学んだ人たちと会って、またいろいろ話す、それもすごく楽しい。
人はいろいろ言うかもしれないけれど、あまり気にしない。
だって、私はリーダーでもあるんだから。



新しい歳を生きる〜Never Forget Your Beginner's Spirit.

2020-12-13 14:09:46 | 日記


誕生日を迎えました。
たくさんの友人から温かいお祝いのメッセージをいただき、感謝でいっぱいです。
ありがとうございました。

息子からは「焼き鳥屋すみれ」での夕食!
焼き鳥半額チケットを使った食事のプレゼントですが、焼き鳥が大好きなので、楽しめました。

主人からのプレゼントは写真の女の子が表紙いっぱいに描かれた日記帳でした。
私はチマチマと何かを記録するのが大好きなので、とっても嬉しいプレゼントでした。
それに、子ども時代の私にちょっと似ています。特に目が離れているところが、、、

Never Forget Your Beginner's Spirit.
「初心を忘れないで」という言葉も、この年齢になると心に留まります。

「これからの新しい歳」をどう過ごすか、、、、
もう、普通の人はとっくに定年を迎えている年齢ですが、、、、
今のところ楽しく忙しく働いています。

もちろん山あり谷ありです!
楽しいことより、嫌なことの方が多かったかもしれません。

でも、そんなことは60年近く繰り返したことですから、、、、

あ、やっぱり楽観的ですね。
次の誕生日を迎える1年後まで、新しい歳を生きていきたいと思います。

ありがとうございました。









家族の問題〜不登校

2020-12-10 19:53:25 | 日記


(息子の音楽ユニット 右から2番目が次男)



「不登校、まさか、うちの子が!」

なんでもポジティブに考える私も、自分の息子が不登校になった時には、とても悲しくなった。
息子は中学校で虐められていたのだ。

でも、毎日、朝、学校に「いってきまーす」と言って出かけていった。
担任から「しばらく学校に来ていませんが、何かありましたか」と電話が来た時には
青天の霹靂!すごく驚いた。

息子は毎朝、制服を着て家を出て、家から少し離れた公園で私服に着替えて、夕方までその辺りをぶらぶらしていたらしい。
それを知った時、涙が出て止まらなかった。

私は友人の高校の教頭先生に相談をした。
不登校の生徒とその両親、家族のケアに多くの経験がある先生だった。

「絶対に学校に行け、と言ってはいけない。口元までその言葉が出てきても絶対に言ってはだめ」
と、その先生は言った。
でも、それは親にとってはかなり大変なルールだった。
家でいつまでも寝ていて、ゴロゴロしている息子に
「みんな、学校に行っているじゃない、なんで!?なんで行かないの?」
と、言いたかった。

だけど、言わなかった。

教頭先生は「過干渉はよくないけれど、君のことをいつも心配しているよ。大丈夫だよ、とサインを出してみて」とも言った。
そんなこと、言わなくても子どもにはわかるんじゃないか、と思っていたけれど、
とにかく伝わるように、わかるように言ってみようと思った。

息子は徐々に家の中で、明るくなっていった。時間はかかったけれど、、、。

彼はどうにか中学校を卒業、卒業式はたった一人だけの卒業式だった。

なんだかんだとあったけれど、一つ目の高校は半年でやめた。
その後、単位制の高校に入り直し、新しい高校では野球部に入った。
3年間、野球にはどうも向いていないと思いながらも、高校球児として甲子園を目指した。
負けばかりの野球部だったけれど、それでもやり切った。
大学にも推薦で入ることができた。

息子はユニークだ。
もちろん私の息子だからユニークかもしれない。
でも、それでいいのだ。好きな道を進んで欲しい。






息子は今年の夏、突然、長野県に移住した。

家を出る時、すごく恥ずかしそうに、私の手を握って「じゃあね」と言って、
星のきれいな上田市に移って行った。









昨日は午前、午後、100名ほどのカウンセリングセミナーに登壇した。
終わった時に、数名の人が「実はうちの子どもが不登校で、、」と相談にきた。
その不安そうな親の顔の表情に、かつての私が見えた。





不登校は家族の大問題です。
とても悲しいし、辛い、、それは子どもも親も同じですが、、
やっぱり子どもが一番大変でしょう、、、。

そんな時、親はぜひ、誰かに相談して欲しいです。
ちょっと勇気がいるけれど。

私にアドバイスを与えてくれた当時の教頭先生が、弊社のカウンセリングルームで相談を担当しています。
きっと、何か新しい道が見つかると思います。
誰も頼る人がいなかったら、思い切って相談してみてください。

https://careersg-oneonone.jp/counselingroom/









「偶然」が私たちの人生を変える?〜クランボルツ教授の理論

2020-12-01 08:11:10 | 特別職国家公務員




ちょっと面白い理論です。
アメリカ人のクランボルツ博士は「計画された偶発性理論(Planned Happenstance Theory)を20世紀初頭に発表しました。
私たちの人生(キャリア)のおよそ80%は、予想もしていなかった偶然(偶発的な出来事)によって決まる、というのです。

クランボルツ博士のキャリア理論は、それまで一般的に言われてきた
「自分の興味、適性、能力、周囲の環境などを合理的に分析すれば、
目指すべき最終ゴールやそこへ至るステップアップの道筋までが明確になる」、、、という理論とは異なっていました。

例えば、今年はコロナウイルスが流行して、社会は思いっきり変化を遂げています。
予定していた仕事に就職できなかった人、仕事を辞めた人、進学を諦めた人、コロナウイルスに感染して健康を害した人
また、一気にオンライン化が進んで、私みたいに機械音痴でもzoomを使った会議等をしなければいけなくなりました。
働き方が変わりました!

変化の激しい、先の見えない社会。
予想もしなかった偶発的な出来事が続々と起こっているのです。

クランボルツ教授は、変化の激しい時代のキャリア形成は
偶然の出来事(偶発性)を「そうなんだ!」と受け入れると同時に、
自分自身が偶然の出来事を引き寄せるアプローチ・努力が重要だ、と言っています。

そして下記のようなことに「チャレンジしてみてください」とお勧めしています。


1 好奇心、ありますか?
 新しいことにチャレンジするのが好きだ。チャレンジしてみよう!(だって、社会や環境が変化してきているんだから)
 自分の興味関心のある分野だけでなく、普段から視野を広げるよう努めているし、アンテナを張ってみよう。
 知らない仕事もやってみたい、きっと新しいことに挑戦したいという意欲が湧いてくるはず、、、。

2 持続性を考えよう! 
失敗してもあきらめないで、困難に向き合ってみよう。(間を開けてもいいから自分なりに)努力を続けてみよう。
  今後の可能性が自ら閉じてしまわないように。

3 柔軟性、ありますか?
  新しい機会は必ずやってくる(と信じよう!)自分のことこだわりや理想にとらわれて、行動や思考を狭めないこと。
  常にフレキシブルな姿勢・考え方で臨機応変な対応を心がけてみよう。

4 楽観性に目を向ける
  こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えてみよう。
  失敗や困難もできるだけポジティブに捉えてみよう。何が起きても良い方向に行くと信じる態度は、
自分自身をプラスの方向に運びます。

5 冒険心、ありますか?
 やらないで後悔するよりは、やってみよう! 結果が不確実でも、多少のリスクを取って行動を起こしてみよう。
 リスクを恐れず行動すること。
 不確実性の高い環境において失敗はつきものです。ある程度のリスクは引き受ける心構えが大切です。

クランボルツ博士は「いきなり大きなリスクを取らないで」と主張しています。
新しいチャレンジはハードルを低く、小さく始めて、「やった!できた!」という成功体験を経験しましょう。
いい手応えがあれば足場を固めた上で大きく踏み出せば良いということなんですね。






自衛隊での業務管理教育(キャリア開発教育)
私から最も遠い「場」で、教えてみないか、というお誘い。
そういえば、自衛隊ってどんなところ? どんな人たちがいるのだろう? という「好奇心」が湧いてきました。
思い切って仕事を引き受けることにしたのが、2015年です。
全くの偶然から始まった仕事が、私の50代後半からの人生を変え、とても豊かなものにしていきます。

私たちの人生(キャリア)のおよそ80%は、予想もしていなかった偶然(偶発的な出来事)によって決まる、という
クランボルツ博士の理論は、結構当たっているかもしれません。