もりあおがえるのつぶやき

山里の四季の移ろい、日々の暮らしをつれづれに

タケノコ取り

2021-05-28 17:21:54 | 季節

 

今日から奥山へタケノコ取りだ。熊やイノシシの住処だからちょっと緊張するがだあれも行かないとこだから独り占めできる。先輩たちに教えてもらった場所だがもう鬼籍に入りだれもくるひともいない。同年代の者たちはもうタケノコ取りに騒ぐ元気はないし若いもんは忙しくて山になんてこない。

 

これは熊さんの食べた跡、かれらは器用に皮をむいて食べる。

 

 

これは何の食痕だろうなあ、イノシシ?カモシカ?日本鹿?

 

別にこれがなければ生きられないというもんでもないだろうに山菜取りにに精を出す。とにかく採るのが面白いんだな、それが好きでやってんだ。まえは山の民はみんながいったもんだが今はほとんど山に入る人もなく独り占めできる。いろいろよそでは事故があって一人ではいかないようになんて言われて肩身の狭い思いはするが、雪下ろしと一緒でひとりしかいないんだからしょうがないだろ。と開き直って。

最初竹林に入るときは緊張する。必ず熊がいるので、声を出しじっと様子をうかがいながら動く。鈴だのラジオだのと言うがそんなものはかえって注意力をそぐので使わない。森の中では目はあまり役に立たない、耳と鼻をいっぱいにあけて自分の感だけがたよりだ。

そんなことして人っ子一人いない山の中をさ迷い歩くのを何十年もやっている。カエルの声(里のカエルとは違う)春ゼミの声、小鳥たち、そこは自分だけのかけがえのない世界、ああ今年もまたやってきた。