天愛元年

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新元号『天愛』元年にスタート

番犬

2019-12-13 13:09:25 | 日記
 人間を嫌い最小必要限度しか交際を断っている身としてはもう、良いお年を、の挨拶をする季節となった。愚か者どもの浮世の歳末諸相を鑑賞しようと、大浮世絵展に思い切り足を延ばした。やれメトロポリタンだの大英博物館だの、私と江戸東京博物館くらいの遠い道のりからの里帰りだったけれど、まあまあ教科書、ムック本で見たのと同じだなあという感動であった。もう馴染んでしまっているから、歌麿の美人画も、写楽の役者絵も、頭の中で定型化してしまって、新たなイメージを喚起できなかった。北斎の神奈川沖浪裏は、脳裏の絵の方が印象が強いし、気に入った作をメモすると、広重の「夜の雪」「堅田落雁」、国芳の「川中島合戦」「大江山酒呑童子」にとどまった。別に春画が不在だったことに、腹を立てているわけでない。抜きたいだけなら、そんなものは田中みな実の写真集で代替できる。花のお江戸に来たからには、と神田の居酒屋で飲んだら、こちらの方が脳内神経に効きが強烈で、絵の記憶が消えてしまった。
 卓球は中国のグランドファイナルで、佐藤瞳がまた女王の丁寧を破ったのか。東京五輪では丁寧さん不在の陳夢、劉詩雯、孫穎莎のトリオにしても、正攻法では日本が崩すのはなかなか難しかろうから、佐藤のチョップ回転からの返球を石川佳純がバシッと決めるメンバー構成も面白いのではないか。
 英総選挙で与党保守党が圧勝とは意外やった。目先の負担を逃れたいばかりで、こんな何も決められない国が孤立の道を走ってもいいのかなあ。日本同様、野党にビジョンがなく、川の流れのようにとめどなく漂っていくのだろう。馬糞の川流れという名言を吐いたのは、金丸信自民党副総裁やった。言論が命の政治家で味のある言葉を残したのは大概、副総裁やなあ。一番有名な言葉が政界一寸先は闇の川島正次郎。神に祈る気持ちで党総裁を指名した椎名悦三郎は、アメリカは日本の番犬様と日米安保条約を喝破した。その番犬様も、大統領が16歳の小娘に嫉妬して罵詈雑言を吠え出すようになったのだから、本当に先を見通す目が有ったと感心する。岸信介内閣の官房長官時代の椎名のもう一つの名セリフは、安保改定の是非について記者からいろいろ突っ込まれ、「細かいことは総理に聞いてくれ」と言い放ったことだったけれど、実際に細かい事しか言わない大統領が米国に出現したのだから、黄泉の国から苦笑いしているだろう。

小娘に 怒りん坊と なじるなら
贈ってやりたし みな実の写真







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