落書

　５月７日。世界エイズ孤児デーか。誕生日の花は、多説ある中で、木蓮が人気のようである。一般にはゴールデンウイークが終わったけれど、緊急事態宣言が延長され、ステイホーム月間は続く。学校をサボらせ、店は潰れようが補償なしに座視する構えである。仕切り人は、肺は免れても、脳にコロナ菌が巣食っているのではないか。今の行政は、芸人の洒落だけでなく、本気で貧困女性の風俗行きを待ち望んでいるのではないだろうな。国中の人材を結集した専門家会議の最善方策の知恵が三密（密集、密閉、密接）回避とは、力が抜けて屁が出たまま止まらない。クラスターを辿ろうとしても感染経路の分からない感染者が多数いることにどう対処するのか。潜伏感染者をいち早く発見して、新型コロナ対応型に医療体制を変革することが急務だったはずである。周りの国々は頭を働かせて取り組み、かなり出来ているではないか。日本国土にはバカしか居ないのか。官報新聞も呆れてこうした実態を報道したくないのか、今日は休刊日。であるのに、習慣で玄関を出て、ポストに手を突っ込むと、アレッ、古めかしい落書が投函されていた。
　近頃みやこに流行る物
　ころな　三密　夜警団
　飯食えず　早死に　偽ニュース
　生娘　風俗　待つ芸人
　俄か評論　世迷い言
　中国　米国　宙ら戦さ
　病院入れぬ急患者　玄関閉ざす医療機関
　追従　残忍　補償拒否　病気分からぬ専門家
　
　天下の悲喜劇珍しや　御代に生まれて様々の　事を見聞くぞ不思議なる
　京童の口ずさみ　十分の一を漏らす也

―うーん、全然面白くない。気分が悪くなるだけである。落書と一緒に朗報が届いていた。社団法人「日本便器協会」主催の『トイレを芸術に飾ろう』コンテストに応募したら、大賞になったという知らせであった。散歩のついでに、よその家の花を摘むと叱られるので、道端の野の草を失敬して、花瓶に生けただけである。

ご不浄も
工夫一つに
匂ひたつ
知恵働かせ
ころな征伐