『ハケンの品格』の第2話がきょう放送というので、慌てて第1話の録画を再生した。飛んでいて破壊力があって面白かった。堅物キャラクターの大前春子なのに、「桜を見る会、まだそんなことをやっているバカが居るんですね」と、さらりと噴き出させるセリフもあって、今回も楽しみである。
検事長と記者の麻雀が話題となっのを機会にフリー・ソフトをダウンロードした。久しぶりにゲームながら麻雀を打つと没頭してしまった。一人打ちでテキパキやっていると、昔の勘が戻ってきて、ついネット対局を試したけれど、本当に繋がっているのか、相手の考える時間がまだるっこしくて、興を削がれる。そのくせ、難しい自摸牌がきて、うーんと迷っていると、取って置きたい牌なのに自動的に自模った牌が捨てられて癇癪が起きることがある。引きこもり症的だけれど、一人打ちの方がサクサクしていて楽しい。日に何時間も熱中して、猿のセンズリ状態となっている。男の誰しものロマンは、古の歌枕を訪ね旅した西行であり、それに倣った芭蕉である。私の場合は、それに加味して木枯し紋次郎であるけれど、とにかく漂泊の旅に出て、即身成仏を目指し、運尽きれば曠野に骨を晒すことになっても仕方がないと思う。ただ、餓死は辛くて嫌だし、支度金は乏しいので、旅次路銀を稼ぐ必要がある。やっと光明が差してきた。ゲームで絶対に麻雀に負けない自信がついた。しかも、検察庁から点ピンなら合法という公式判断が示された。足の向くまま気の向くまま旅して、宿場宿場の雀荘で一稼ぎすれば、芭蕉のように土地土地の名士に気を遣って句会などしなくても、全国を訪ね歩くことができそうな気がしてきた。コロナの猖獗が鎮静化すれば来春にでも出発しようと思う。温泉巡りもできそうである。大勝ちすれば、芸者を揚げたり、ステイホームしながら夢が膨らんでいる。
『赤毛のアン』がいよいよ終章に近付いてきた。グリーンゲイブルズの養育家を離れ、教員養成のクイーン学院に入学する第34章は、アンが思春期後半に入り、未来の扉を開く、立志編である。この中で一つ気になったのは、意地悪の旧友ジョージー・パイがアンに、フランス語の先生について;
Our French professor is simply a duck. His moustache would give you kerwollowps of the heart.
---と印象を語るところである。 kerwollowps という語が手持ちの英和辞書に見当たらない。近い語では日本にお馴染みの Kewpie というマヨネーズ会社があるのみである。強引にこれを援用して、彼の髭は心を射止める愛のキューピッドのように素敵、と訳せばいいのか。それだと、直前の文の、私たちのフランス語の先生は全く変わった人なのよ、と繋がりが悪いので誤訳だろうけれど、大して気にすることもない。同章の最後にアンが全開する部分がいい;
"Oh, it's delightful to have ambitions. I'm so glad I have such a lot. And there never seems to be any end to them - that's the best of it. Just as soon as you attain to one ambition you see another one glittering higher up still. It does make life so interesting."
---松本侑子訳によると、「ああ、野心を持つって、わくわくするわ。私には、目指す野心がたくさんあって嬉しいわ。野心には終わりがないもの。それがいちばんいいことだわ。一つの野心を達成すると、すぐまた別の野心が、もっと高いところで輝いている。これだから人生は面白いわ」。
野心の連打こそ、アンの真骨頂である。
老いぼれて 夢は枯野を かけめぐる
木枯しの
骨吹き鳴らす
旅まくら
立直を凌ぎ
振り込まずゆく
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