フィッシング(phishing)とは魚釣りのことではありません。インターネットのホームページ技術を悪用して(あるいはブラウザの脆弱性を利用して)、あたかも本物のサイトであるかのように偽装したホームページに読者を誘導し、そのページにやってきた読者に個人情報(ネット銀行取引のIDとパスワードなど)を入力させたりする行為のことです。
こうして取得した情報はもちろん本人になり済まして口座操作、金を引き出したりすることに用います。
選挙において、地盤と呼ばれる地域で複数の出馬が予想されるときに、ある人が次の選挙には出馬しないようだという偽情報を流し続け、
a.その後援会などから会員を自分の組織に引き込んだりして自分の後援組織の拡大を計ったり、
b.その地域内にある町内会が、出馬せず情報が流れている人を見限って自分を支持するような決議をさせて本番になだれ込む、
こんな二通りの意味がありそうに考えましたが、そんな行為はまさに有権者をフィッシングする行為と言えます。
選挙の戦い方は色々あるのだと思います。有権者の側でも選択の基準は様々でしょう。国政選挙ですと私の場合は人より党を選ぶことを考えてきましたが、地域の選挙となると党派会派の政治思想・政策は度外視で、別な基準もあるだろうことは推察はできます。
私が東京で経験したのは、a.のケースとして衆院選に自民党から2名立つ、その時の潰し合いがありました。b.のケースでは地域の回覧板で、それとなく某政党候補の支持を求められた、それは私の考えと違っていましたが、特に異論を唱えることも無く集会にも顔は出しまして、投票は別人(^o^)
大都市部で民主の風が吹いたとき、私にとって地方から出てくる国政農林族は目のカタキに思えました。しかし、こうして地方都市に腰を据えてみると、国政は別にして、地域が望む議員、議会についてもだんだんに分かってきます。
そして、偽情報だと分かっても、町会の議決で支持する人が決まっているのだから仕方ない、そう思う有権者が多い土地柄では、このフィッシングは大変有効に作用するかも知れません。
しかし、偽りの情報で有権者を操作し欺瞞する、そんな人は議員に当選したとしても、有権者を欺き続け、甲府を、山梨を、ひいては日本を、あらぬ方向に導いていくことでしょう。
インターネットが十分に利活用されていない社会では、口先、紙ベースのフィッシング行為が有権者を待ち受けていることを今回は考えました。地域の外を広く見なくても生活は成り立つ社会だからなのでしょうか。
今日の記事は「ICT甲府」政治記事の始まりかも知れません、血の気の多い私がベランメエで何を言い出すか、頭を冷やしに東京の美術館巡りに行ってこようかと思っています、なにかと仕事が重なって、まだ弥生美術館-記念展にも行ってないのです(^o^)