幸か不幸か独居老人一歩手前でストップしたマンマ。 

加齢化を受け入れられずに格闘中。 週2~3日クラス開講で、刺激をもらい感謝。  

オーストリア6日目 ザルツブルグ・・・・ザルツブルグです。

2015-09-23 11:31:50 | 旅行
ザルツブルグ二日目・・今回の旅で唯一、事前に調べてチケットを買ったコンサートは夜8時半から。 この日もセカセカ歩いたっけ・・。 レオポルドスクロン館(ヤカタと読んで下され!)と 池を巡る散歩道も最高だった。 


20150723

ウィーンのホテルよりも窓がチョットだけ大きく開く。 少しでも涼しいほうが可と思い私は枕を足もとに移し、窓側に頭を置いて寝た。 と、未明にものすごい騒音! 工事なのか、清掃なのか・・・・? 30分くらい続いた。

ココは朝食付きなので7時近くに起床。 久々にゆっくり寝たかな? パンとコーヒーとチーズ・ハム・・・これまた久々のマトモな朝食。 しっかり食しておこう・・・・ちょっとサモシイ根性でんなぁ・・・。

本日はザルツブルグ旧市街地をメインに。 そして夜は今回の旅のハイライトと言えるコンサートがある。 夜8時半開演というのだから、昼間も存分に使える。 ラッキーだけど、歩き疲れて寝てしまったらどうしましょ?

8時半、ホテルを出てミラベル庭園の中を通って旧市街地へ。
庭師さんがアーチ.状の箇所の枝を刈りこんでいたけどこの暑さの中、ご苦労様! 出口? 入口を出て・・・チョットした広場(マカルト広場)の向こうにあるモーツアルトの住居跡へ行くつもりが、道なりに曲がってしまったようだ。 だが、この道にも趣きのある建物が並んでいる。 どのビルも由緒ありげ。 後日調べたら、写真を撮った建物は「モーツアルテウム」・・・モーツァルトを記念した建物」「モーツァルトの集う所」の意味で国立の芸術大学とのこと。 ミラベル庭園を歩いていると素晴らしい美声が聞こえてくる一角があったが、ソコからだったのだ。 地図を見ると確かに庭園に隣接している。引き返して、地図を見て9時前、ようやくモーツアルトの住居発見。 220年ほど前のことだが、いつ修理したのか知らないがこぎれいで立派なお住まい。 ヴァイオリン、ピアノ、楽譜・・・イロイロあった。 ココでも日本語のオーディオガイドがあって便利。  30分ほどで見学終了。 同じ建物に併設されたお土産やさんを覗く。 モーツアルトの家だから、それらしきモノはご本家だから当然。 が、私はモーツアルトの横顔のパスタを発見! コリャァイイわい!! なんと3袋も買ってしまった。 小分けして、わが音楽仲間に進呈しよう! ・・・と思ってネ。 このパスタはココでしか見なかった。

(先日 8月15日に独協のOBオケに持参。 茹でて揚げてクラッカーにして行ったが反応がイマイチ。 私の好みは
ズレテいるのかなぁ…少々クサッた私。)

  

今度はいよいよ旧市街地へ。 シュターツ橋を渡ったところはバスも通る道路だが、すぐに狭い賑やかな通りにぶつかる。 ゲトライデ通り? 人の流れに沿って左折。 イロイロなお店が並んでいて、それぞれ意匠を凝らした鉄細工の看板を掲げている。 私はどの衣料店のウィンドにも最新ファッションでなく民族衣装が飾られていることを興味深く思った。 かなりフォーマルで高価そうなものもあれば、カジュアルなものもある。 特別な日の衣装なのではなく、存外着る機会が多いのかもしれない。 何人もの子供が着ていた。 ウィーンでは、小紋模様の藍色の生地で丁寧に仕立てられた衣装を着ている女性を見て、写真を撮りたく思ったっけ。 パーと明るいお店があった。 丹念に装飾された卵ばかり売る“1年中イースター屋”さんだった。
適当なところで右折。 教会・広場・教会・広場・・・・正直言うと、地図を見てもどれが何教会か、ワカラン私。 方向音痴と認知症初期(?)ゆえか? モーツアルトが立っているところはモーツアルト広場。 レジデンス広場はレジデンスから見渡せる一番広い場所。 カピテル広場・・・英語だとChapter なんだ!・・・どうやら一番地味な広場だったところ? 
レジデンスを見学。 日本語のオーディオガイド付き。 シェーンブルンほどでないにしろ豪華で荘厳な部屋であり調度品だ。 で、思った。  「大司教さま」とはナンゾ? “ザルツ・・塩の利権を独占して権力を握る…商人なのか政治家なのか、貴族なのか。 すべての権力は呪術、宗教が発端?・・・なんて言ったら歴史に詳しい人に呆れられるかも。 大司教様は窓辺から 広場を行き交う善男善女を、どんな気持ちで眺めていたのかしら? 歴代の司教さまの立派なお顔が並んでいたが、さすがに昨今の司教様のお顔は慈悲深い良いお顔だった。 

   

広場をうろつき、一旦広場を出て・・・また戻ってうろついて・・・モーツアルトの生家見っけ! 
12時半ごろ、モーツアルト宅を辞して、祝祭劇場をチラ見して、ザルツァッハ川クルーズへ。 キャプテン(?)は金髪の綺麗な若いお嬢さん。 彼女の前に座った2人の坊やに白いキャプテン坊をかぶせて舵輪を回す振りをさせていた。 ナンということない1時間ほどのクルーズだったが、船着き場に着く直前、ウィンナワルツに合わせてぐるぐる回りだした! 楽しかったけど、船外で見ていたらどんなだったのかしら? 船酔いの人がいたらタイヘンねぇ! 2時、下船。


モーツアルトさんちのスーパーでランチを買って、ホテルに戻る。 ミラベル公園でモーツアルトのクラリネットを二人組が演奏していて上手だったが、別のところでヴァイオリンを弾いている人も。 ムーンリバーなんか弾いていたけど、コチラはイマイチ・・・。 それに、ココはモーツアルトでないとねぇ・・。 


ホテルの受付で尋ねた。 「ザルツブルグカードを買ったので、このカードでナニカ乗りたいんだけど・・。」 「アナタは買い物をしたい? 動物園へ行きたい? それとも・・・・・?」 「どこか行きたいわ」「サウンドオブミュージックを撮影したお城があるわ。」 「そこに・・・」 「22番のバスで・・・」 決まり! ノートに書いてもらった。 “Leopoldskron”?? 

3時半過ぎ、ホテルを出てミラベル公園の少し先のバス停へ。 ここへ来るのも少々タイヘンだったけど。 バスがどの方向から来るのかわからなくて、左側のバス停にならんだり、右側に並んだり・・・・。 車は右側通行。 4時少し前に来たバスに乗って、ノートを見せてココに行くか・・・と確認。 スターツ橋を右折してグル~と旧市街地を周って馬の洗い場の脇を通るとトンネルが。 トンネルの向こうは別世界! ごく普通の住宅地となっている。  10~15分ほど乗ったら、運転手さんが「ココだよ」と。  “Wartberg‐weg”と書いた住宅地のバス停で下車。 4時。どっちへ行くのかしら? 通りがかったお嬢さんに、メモを見せて尋ねると、“・・・recht…. “ と。 “ Left ね” と言って左へ行こうとしたら “No, no….. Right !”  ココで私は「ハハ~ン!」と合点した。 今回、方向音痴も甚だしと思っていたがどうやら recht (独:レヒト 右) と left(英:レフト 左) を混同していたようだ。 そのことを彼女に言うと 「私もフランス語で・・・」と笑っていた。 
私は右折して直進。 しばらくするとニギヤカな大勢の子供の声がする。一見、学童保育のような集団に若いお姉さんが2人。 なにやら子どもたちが描いた絵を掲げては,一人づつに拍手をしてキャンディを渡している。何をしているの? ・・見てのとおりだか・・・。 景品の足しになれば・・と、私は持っているキャンディの袋をあげたら、喜んでくれた。そして3人の子が絵やクイズが印刷された紙をくれた。 まぁ、ありがとう!「写真を撮ってイイかしら?」 「ちょっと待って」と2人の先生(?)は相談してから、「ココは子供たちなので、撮らないで下さい。」と。 なるほど・・・私自身はイヤな感情も持たず、意識の違いを知って面白かった。 これも外国旅行の面白さだ。 ほのぼのした気分のまま、直進。 まもなく左は緑の草っぱら。 右は木立。 昨日のガイド氏の説明を思い出した。この緑地も厳格に管理されているのかな? 前方に車がターンしている。 アソコかしら・・?

着いて驚いた! 左手はプールを備えた地元の公園風な施設。 で、右手に池?湖? 前方に・・・トラップ大佐のお屋敷。映画のまんまだ!!  オーストリア人はサウンドオブミュージックを見ない・・と言っていたことも忘れて、私は湖面に映る館に魅せられた。 もっと魅せられたのは池の周り。 ところどころにベンチが置かれ、鬱蒼とまではいかない適度な森が池を囲んでいる。 釣りをしている人、読書している人、散歩している人たち・・・

         


5時前にバスに乗ってホテルへ。 シャワーを浴びて6時20分、今度はコンサートに。 食事ナシの一番安いコンサートだけど、私は曲目もチェックして、自宅のPC経由でチケットを買った。 旅のハイライトの一つ。 白のパンツに小花模様の茶色のブラウス。 偽真珠のネックレスをつけて・・。 旅行中の私にしては上出来!

ケーブルに乗ってホーエンザルツブルグ要塞についたのは開演一時間前の7時半。 ケーブル代も含まれていると聞いていたのでEチケットを見せたがダメと。 まぁ、いっかぁ・・・。 (実際は払う必要がなかったようだ。) ケッコウ急な斜面をケーブルは一気に上がった。 着いたところは天空の庭。 端に行って下を見ると高いところ好きな私も怖い。 天空の庭も裏に行くと要塞のせいか無粋な建物がならんでいるが、窓辺に花が並んでいた。
 
        

「黄金の間」という要塞の最上階の会場へ行くには急な石段を登らねばならない。 これはマジに怖かった。 キチンとした石段ではなく、どちらかというと山の坂道っていう感じ。 一歩一歩、慎重に歩を進めた。 この時、聴衆と思しき人はスペインはマドリッド出身のオジサンと私。 今日、マドリッドから来たそうな。「3月にマドリッドへ行きました。 短時間だったので、またゆっくり行きたいです。」 彼はフクシマやヒロシマを口にして心配してくれた。外国人にとって、この二つの地名はインパクトの強いもののようだ。 「“シマ”ってisland を意味するのよ。」 中にはいってもガランドウ。 係りの人はまだ準備中。 急かすつもりはないので、内部をウロウロ。 さすが要塞だけあって、大きな砲台が置かれている。 8時になってチケットを・・。 私のチケットに「2/2」と書き込んだ。 最初、それだけでありがたがっていたが、「待てよ・・・これは二列目の二番目の席」ということ? せっかく二番目に来たのにそんなに端っこはイヤだなぁ…。思い切って尋ね、席の変更を申し入れた。 「もっと真ん中がイイわ!」 と、
「1・10」と書き換えてくれた。 言ってみるもんだ。 良かったぁ!
  
           

10時終演。 人の流れに乗って歩いたらミラベルの手前で迷う。 だって暗いんだもの。 またもExcuse me, could you…..? 11時過ぎ、自分でホテルの鍵を開けて帰還。 レセプションは無人ではなかったけど・・・。
満足しきって就寝! しあわせだぁ!!! ありがとう!








オーストリア5日目  ザルツブルグへ  (7月22日)

2015-09-23 09:38:41 | 旅行
20150722

このホテル、否、この部屋とはサヨナラ。 二日分の衣類だけ持って、スーツケースを預けて7時ごろホテルを出る。 昨日と同じウィーン西駅へ。 

駅で朝食を買って、9番ホームからザルツブルグ行の列車に乗る。 このÖBB(オーべーべー)の列車はJetrail というようだ。 いいネーミングだこと! 7時50分、 ウィーン西駅発。指定席か否かに注意してドアの近くに座る。 通路を挟んで向こうの席の男性、音楽祭にいくのかしら・・・なんて、まったく勝手に想像。 昨日と同じ線路を進む。 途中のチョットした駅 Tullnerfeld で 隣りに女性が座った。 こういう時、異人は黙っていると相手も緊張するだろうと、先ずはコチラから話しかける。 「この辺りにお住まいですか?」 マンモグラフィーを受けに行くとのこと。 お互いにしかめ面をして、 「あれ、痛いのよねぇ。」 「でも、受けなければね。」 二年に一回のチェックだそう。 彼女は St. Poltenで下車。 この辺りの中心地らしい。 少しづつ丘陵地帯となっていくけれど、 アルプスの硬い骨格(?)にはホド遠い。 相変わらずのパッチワーク模様が続く。 線路際の草地で小動物発見! ナンだ、あれは? ウサギ?? 茶色い耳の長い・・・・そう、ピーターラビットみたいなウサギを見たのだ。 ビックリ! 残念ながらシャッターチャンスを逃した! とらえるのが無理というもの。 が、チョットした感動だ。
リンツ・・・モーツアルトの曲名だが、ブルックナーのゆかりの地だそう。 が、私は彼の曲は未だワカラナイ。 リンツは車工場があるのか、たくさんの車が列車で運ばれるべく貨車に乗っていた。  

そのうちに、きれいな姿とはいいかねるが山影が見えてきた。 丘ではない。 10時50分、ザルツブルグ着。 またまた「着たぞ~!」と叫びたい心境。 乗ってるだけで行きたいところへ行ける・・・なんて幸せなこと!



インフォメーション・センターで例のバウチを見せてホテルへの道を尋ねる。 地図を渡してくれて、早口に・・・。 地図を見ればワカルさ! が、私は地図を正確に読むことは不得手だ。 余計な脚色をしてしまう。確かに stright ・・・とは言ったけれど線路の下を通る・・・と言っていた。まっすぐ行くと、途中、右手にガード下を行く道があり、私は右手に“曲がって”しまった。 あれぇ・??????????  駅へ戻って再度、お尋ねする。 落ち着いて地図を見ると・・・・まっすぐ行ってもガードをくぐるんだ! ポストオフィスがあって、大きなホテルのところを左折・・・今度は脚色せずに地図を読んで、ネットで見た通りの黄色い・・・シェーンブルン色のホテルに12時到着。 1時間も掛かっていた。  

サウンドオブミュージック・ツァーは2時少し前に集合だ。 時間は十分ある。 部屋をちょっと整えて、ボトルに水をたくさん入れてミラベル公園を見物がてら行く。 ミラベル公園はガイドブックどおり。 アチラの庭って、なぜこうも平面的なんだろう。 緑の芝生の中に赤や黄色の花で線模様を描く・・・・って広い庭でないと出来ないね。 ヨーロッパ大平原に住む・・・・からかしら? 日本は山あり谷あり。 私はワレラの庭のほうが好き。 木陰の一角に西洋版五百羅漢みたいな面白い人物像が並んでいる。 彼らはラカン様ではなく様々な職業の市井の人たちであるのがイイ。 さて、集合場所はどこかいなぁ? パノラマツァーとかいた看板がある。 パノラマツァーではないけれど、この辺りかなぁ…と、うろついていると日本人のシニアカップルが。 世話女房風な奥方ドノが親しげに話しかけてきたけれど、同じツァー仲間かしら? すぐに40代前半の日本人男性が名簿をもって、「ハギワラ・・・さん。 はい、ココで少し待っていて下さい。」  実は私は「サウンドオブ・・・」に申し込んだと思っていたが、「カンマーグード・・・」のほうに興味が出ていた。 彼に確認すると、しっかりと名簿に載っている由。 私のミスなのか、勘違いだったのか、かくてザルツカンマーグート(「塩の御料地」)ツァーの参加となった。

2時出発のツァーはバン型の車にご夫婦二組、父・息子組、そして私の7名だった。 お父さん、「今度はムスコについていくダケです。」と嬉しそう。 ガイド氏はザルツブルグ在住20年。 音楽の勉強のためにオーストリア留学をなさったらしい。 演奏よりも理論の勉強・・・かどうかはわからないが、副業も必要のようで、難しい国家試験をパスしてガイドになった由。 恩師の本を訳したものが今秋、出版とのことで近々帰国。恩師に代わって講演をなさる由。 高価なご本のようで、みんなビックリ。 「僕のせいではありません。」と。 たしかに・・・。 専門書とはそういうものなのだろう。は、ともかく、一同、車に乗って先ずはフシュル湖を見ながらドライブ。 モーツアルトの母方の出というザンクトギルゲンで下車。モーツアルトのお姉さんはココの判事さんと結婚したそうな。 市役所前には少年モーツアルトが   ヴァイオリンを構えた像があったけど・・・。「モーツアルト君、もう少しラクに構えたら? 肩が上がり過ぎよ。 それとも佳境にはいって演奏中かな? 
                   
次にヴォルフガング湖へ向かう。 「ヴォルフガング」ってモーツアルトのファーストネイムだよね。 は、ともかく、ガイド氏は車で先回りしてザンクト・ヴォルフガングで待つとのことで、我々だけが乗船。 湖面は穏やか。 何よりもこのピーカン照りのお蔭で遠くのアルプスであろう山並みが見える。 山肌、否、岩肌の縦じわは氷河の流れた後だそうな。 ゲレンデのように見えるところは牧草を刈った跡。 アルムというのだそう。 アルム・・・アルプスの少女の“アルム爺さん”ってそういう意味だったんだ! 

ザンクト・ヴォルフガング着。 ここにもカラフルな色に塗られた建物が。 カラフルとはいえドコか一定の色調であり洗練されていてケバくない。 ガイド氏によると、冬の暗さを払しょくするために、建物をカラフルに塗るのだそう。 窓辺の花・・・・やっぱりイイわねぇ! 窓辺の花は虫除けを兼ねている・・・と言うガイド氏の話に、私と仙台夫人と、「そう、あの花、アレ、アレ・・よねぇ!」 しばらくして「ゼラニウムよね!」と。 彼女のほうが若い! 赤い家は「白馬亭にて」というオペレッタの舞台になった・・・と、盛んに説明していたが、私、オペラもオペレッタにも疎くて初耳。 でも、この色はステキ! 

         



ココのメインは神のお告げに従って山頂から斧を投げて、その斧が刺さった地に建てられたという由緒あるザンクト・ヴォルフガング巡礼教会。 教会内部の彫刻が売り? 一般的な祭壇の他に観音開きになった祭壇があって、スペシャルなのだそうだが、わたしにはドコの教会も壮麗・豪華・華麗という言葉でしか表現できない。 「観音開きの祭壇」は確かに珍しい。 教会に入って信者の席に座っていた時、足元にある板について、ガイド氏が「そこはひざまずくとところです。」と。 なるほど…足を乗せてはいけないんだ!お恥ずかしいながら、初めて知った。 
由緒あるこの教会を後にして、こんどはモントゼーへ向かう。 ここは、由緒よりは人気重視?

モントゼーは “サウンドオブミュージック”でトラップ大佐とマリアが結婚式を挙げた教会があるところ。私はこの映画が好きだ。 が、今回、ちょっとガッカリ。 オーストリア人は見ないのだそう。アレはハリウッドの映画だと! そう言えば、昨日ヴァッハウ渓谷の船で話した女性は「私、アメリカで初めて見たのよ。」と言っていたっけ・・・・。ソウいうわけなのね。映画はドキュメントに非ず・・と改めて知った次第。オソマツ! 飛行機の中で “予習”をしたとき、 広い山の斜面で歌っていたマリアが次の画面で街中で歌っていたり、 マリアが子供たちの服をカーテン地で作ろうと思いついたら、次に現れた子供たち、カーテン地ながら仕立てのよい服を着ていて私はエイガを作り話だと承知していたのに・・・。 

結婚式を挙げた教会はやはり壮麗であり豪華であり華麗! 観光客も多いのだろう。 お土産やさんも多い。 民族衣装がアチコチにある。 実は我が家には母がスイスで買ってきた男の子用の皮の半ズボンがある。 しからば女の子のものを・・・という気もいささかアッタがや~めた! イロイロあり過ぎる! 面白いことを知った。 あの白い袖の膨らんだブラウスは、今でいう「なんちゃってブラウス」なのだ。胸のところまで・・・、つまり、ベストみたいなところでオシマイ。 サッシュは左で結ぶと未婚、右だと既婚だとか??  子どものころヴァイオリンの発表会で、はいた前身頃を紐でタテに XXX結びだったジャンパースカート、お気に入りだったっけど、チョットしたこの辺り風だったなぁ。

 モントゼー見学を終えると。今度は高速道路で一路ザルツブルグへ。 高速道路は時速〇〇キロだとか、アルコールは〇〇まで飲んで運転してもOKという話をしてくれた。 そう言えば、ギャルド氏もお婿さんも、ヘルガさんと私がバルト海で水泳中(!)に、アルコールを飲んで待っていたっけ・・・。 赤い顔で運転するなんて、日本ではアンビリーバブル!!

車中で聞いたその他の記憶に残っている話し
* オーストリアは「観光立国」に非ず。 製造産業の国とのこと。 携帯の一部の部品のシェアは世界一とのこと。  
* オートリアの国立大学は無料。だが、年金を多くゲットするには早くから働き、早期に退職するほうが有利なの
で、大学へ行かずに就職し職人になる人が多い。 「労働」に見合う年金・・豊かなんだなぁ・・・。
* オーストリア人は故国を離れたがらない。

ほどなく市内に入り、日帰りでウィーンへ帰る関西ご夫妻と父・息子組、そして私も駅で降りた。 私は駅でディナを買ってホテルへ。 仙台ご夫妻は サウンドオブミュージックの「ホテル」に泊まるとか・・・で、ミラベル公園まで行った。 そこからはガイド氏の説明を聞いて・・??  この時、私はそのホテルが近辺にあるとは思っていなかった。

          















オーストリア4日目 世界遺産のバッハウ渓谷へ  7月21日 

2015-09-22 20:50:21 | 旅行
ユーレイルパスをにスタンプを押してもらってウィーン西駅出発! 「渓谷」…想像とはずいぶん違っていたけれど素晴らしい遠足だった。 

20150721

3時過ぎ、毎度ながら暑さで目を覚ます。 カメラの充電終了を確認しようと思ったら、アレッ? ライトがまだ赤い。 十分に充電完了のハズなのに・・・。 焦る! あれこれ、試してみるけれどアカン。 ますますアセル! トリセツを捜すがなかなか見つからない・・・もっとも読めるワケない…と思っていい加減に探していたかも。こうなると、受付氏に尋ねて見よう。着替えて、深夜の受付に。ソファのところにいた彼、「ナヌ?」「コレコレしかじか・・。 オヌシはデンキに詳しいか?」 「No!」 すごすごと部屋に戻って格闘。こうなったら、またMedia Markt へ行くっきゃないかなぁ・・。 何度目かの取説探しをするとアッタ! 図を見ながら試行錯誤。が、やはり??? “+”と“ー” がイマイチわからん。バッテリーの向き90度変えてみた。二個ある点滅ライトの一つがピカピカし始めた。 タブン、これでOK。 よかったぁ! ホッとして横になる。

5時過ぎに起きてシャワーを浴び、6時ごろ受付氏にカメラOKを伝えてホテルを出た。 レンヴェーグからランドシュトラーセへ。U3でウィーン西駅へ。広い駅をウロウロ。インフォメーションでユーレイルのスタンプを押してもらうトコロを尋ね、チケット売り場でスタンプを押してもらった。これでパスも有効!
  
8時ウィーン西駅 2番線から出発。郊外に出ると緑の畑、刈り取られた畑のパッチワーク模様が続く。ひまわり畑・・・ホントにお日様に向かって咲くんだ! 春先、スペインで見渡す限り何もない畑を指して添乗員嬢が「コレはひまわり畑です。」と言っていたけど、今頃、アソコでも咲きほこっているのかしら?

9時20分、メルク着。駅前の案内図を見る。前方の高台に修道院は見えるけれど、外観だけで可。 もらった案内図を頼りに狭い小道を登る。真下は個人宅の庭、若い夫婦が小さな子をビニール製のプールに入れているのが丸見え・・まるで、イギリスのフットパスみたい。 10分足らず登って修道院まで来た。確かにレストランもあるし、団体様がバスで到着している。修道院の内部はパス。 駐車場の先は入れないようなので、来た道を少し戻って、今度は別の道を。商店街だった。 特に買いたいものもなく、切手だけ買って昨日買った絵葉書を投函しようとしたがポスト見つからず。 店員さん、「小さいですヨ。」と言っていたけれど・・。 一軒の店先に「黄色い小さな箱」が掛かっていたがアレだった?

   

地図を見ながらクルーズの発着場へ。大きなトラックが二台、飲み物を積んでいたが終わると去って行った。手前のブースで24ユーロでチケット購入。出港(?)は11時。 1時間近くある。ノンビリ、待とう。

顔をあげれば修道院。歌声も聞こえたし、定時になると鐘が鳴っていた。これで十分にアリガタイ私。目の前の川はスグ先でドナウと一緒になる。 霞川が入間川に入って行くトコロと似ている。が、ドナウ川は青くナイ! 自転車乗りが、老いも若きも、男も女も横の橋を渡って川向いに行く。どうやらサイクリングの有名なところがあるらしい。


11時になって出港! 陽射しが強烈なので船内に居たいけれど、やっぱり甲板がいい! 日焼けもお肌のダメージも気にしたところでもう遅い! 船が動き出すとソレなりの風も生じて気持ちいい・・・けど暑いなぁ! なるべく陰にいたいけれど先客あり。 真っ白なお肌の若い日本人らしき女性が一人、黒いTシャツにズボンの男性もいたが、二人とも壁をまとっている雰囲気で近寄れなかった。アチラの女性は日焼けなど気にしないのか否か、みんな肌もあらわにシミだらけの(失礼!)肩も二の腕も陽光にさらしていたっけ。さて、見回すと家族連れ、タブンご夫婦組、夫婦同士の仲間・・が多い。イイねぇ! 一人モノって見かけない。古城、廃墟・ブドウ畑が続く。この辺りで「オーストリアのビーナス」なる土偶が発見されたようだが、土偶って世界共通した形だ。 タイラな顔族であり、不恰好の私、親しみを感じる。 この私も太古の時代だったら「ビーナス」と称賛されたかな? 

なだらか丘陵地帯が続いているココは「世界遺産ヴァッハウ渓谷」。が、私には渓谷には見えない。私にとって川幅狭く清らかな急流が音を立てて流れているのが渓谷・・・十和田渓谷、奥入瀬渓谷だ。 川幅は我が入間川よりも広く水量もたっぷり。 両脇はブドウ畑の“丘” チューリヒのリリィ夫妻がいう「オペラクルーズ」って、
ヒョッとしてこんなの? ドナウ川は大海ではないので巨大な豪華船は在りえない。私、憧れのクルーズを体験中かも? ちょっとコンパクトな船だけど・・。私は一泊ほどのクルーズツァーで別の国へ行くことに憧れていた。


お日様がテッペンにきてあまり日蔭にはならないが、場所があいたのですかさず移る。お隣りの女性と少々お喋り。この近辺の方とのことで、いとこ同士で年一回ほどチョットした旅をなさるそう。「自転車で?」と尋ねると、自転車旅行もするけれど、今回は一泊のドライブ旅行とのこと。いとこ同士で・・・いいねぇ。ご主人も交わった。「オーストリア人は親切ですか?」 「もちろん。Excuse me, could you・・・というと、親切に教えてくれます。何も言わないと・・・ですが、それで可です。」お互いに写真を撮ってサヨナラ。12時半 私はこの青い教会のあるデュルンシュタインで下船 私のヴァッハウ号は数時間のクルーズ船。

ここから、列車でウィーンへ帰ることも可能だそうだが駅までの交通機関を考えると、船でクレムスへ行くのが良さそう。 次の船は15:10とのことなので、それまで何をしようか? 目の前に岩をくりぬいたトンネルがある。迷わず、トンネルを抜けて出た道を左へ。ブドウ畑が現れそしてドナウ川べりに出た。 サイクリストの一団がひっきりなしに通る。老若男女、一人旅のおばあちゃんもいる! みんな、がっしりした自転車にヘルメットをかぶりソレなりのウェアを着て走っていく。


ドナウの水に手を浸す。生ぬるい。モチロン砂を採集。お土産やさんやレストランが並ぶ元の道に戻る。 お昼をどうしようか? 正直迷うが、残念ながらメニュがワカランので何を所望しようか・・・。かなり うろついた・・ミットモナイこっちゃ。 あっ、お菓子やさんだ。 ケーキが並んでいる。ここに決めた! 現物があるんだもん。「ザッハトルテ」らしきものとカプチーノを注文。 美味しい!  


エネルギーを補給した私、「ロビンフットトレイル」と書いた案内板を発見! 数時間のルートのなかに一時間ほどのルートを見つけた。ここに行こう! 2時半の時点で引き返そう・・と決めて登り始めた。これまた、狭い上り坂が続いている。ココは岩山だ。この暑い中をよくやるわい! 

眼下にドナウ川が流れる登り道を割合ラクに登れたが岩・石の道であるのでチョット怖い。途中、下りてくる一人の若い日本人女性に、次にご夫婦連れにあってちょっとオシャベリ。ご夫婦連れで旅ができるってイイなぁ。

やがて、頂上の一歩手前に。すぐ上に廃墟となった要塞が見える。ココに「気を付けて! 後はyour own responsibility で!」とあった。自己責任で登頂。達成感を味わってから一段下に戻る。数人のグループが休憩中。勇気を出して、写真をお願いして撮ってもらったら、別の背の高い男性が「高い位置から撮ってあげよう!」
「ありがとう。 では、今度は私が・・」「いや、僕らはもう撮ったから・・・」と。 が、別の男性が「じゃぁ、みんなで一緒の写真を撮ってもらおう。」と。 伺えばご親戚同士とのこと。 親戚同士の交流が盛んでケッコウ! 

   

2時45分、船着き場に戻ってヤレヤレ! そうだ、ビールを飲もう! スタンドの脇には、なんとベートーベン殿が!


予定どおり3時10分、ウェッジウッドを思わせる教会を後にデュルンシュタイン出発。20分ほどでクレムス着。船内には自転車乗りがとても多かった。 。 

   

クレムスの船着き場付近にバスが止まっている。団体様はどうやらココからバスに乗るようだ。 駅までは1キロほどのようだが、車がブンブン走る道は広いのに歩道もなく、歩いていて怖かった。(歩道のない道って最近歩かないもんね。) ・・4時半近く、やっと駅に着いた時はホッ! 暑い中をたくさん歩いたね。 「Greentea」とラベルにあるボトルを買ってみる。「ウっ、こんな味なんだぁ・・・。」 自然の味とあるけれど、そうかなぁ?ほのかな甘みがイマイチ。 5時クレムス発でウィーンに。ウィーン近くのドナウ川は、渓谷から見ると川幅がより広い。ウィーンは山間ではナイから、アソコは渓谷だったのかなぁ・・。 6時、ウィーン西駅着

スゴク楽しかった! 達成感は十分! ツァー参加でなくても大丈夫! イヤ、マッチ・ベター。 無断で行程を参考にさせていただきましたが、ありがとう!

さぁ、明日はザルツブルグだ!!














オーストリア3日目 ウィーン 7月20日

2015-09-22 15:12:14 | 旅行
3日目は昨日以上に慌ただしく・・のつもりは全くないが、アチコチ、無計画にと言っていいほど徘徊。先ず北へ。南下して今度は西へ、東へ・・・。 素敵なマダムに出会ったり、奇跡としか言えない出会いがあったり・・・。

20150720

月曜日、ウィーンの街が、お店が動き出す。 カメラ屋さんへ行かねば。 が、お店は10時頃から開くんだろうなぁ。 それまで、どうしようか・・・・・・? 早起きの私はガイドブックを見ながら、昨日行ったハイリゲンシュタットの先の「カーレンベルグの丘」へ行こう。 パンを買ってアソコで朝食をとろう!

6時半ごろ、トラム71でカールプラッツへ。U4で終点のハイリゲンシュタット駅へ。 すぐにバス38A に乗って 昨日降りたArmbrustergasseの先を直進。 道は狭くなり、両脇は立派な家が並ぶ。上り坂となって10分ほどでカーレンベルグの丘に到着。 広場となっているバス停で中・高生の一団も下車。 この上に学校があるのかしら? バスはターンして引き返して行った。 まだ7時を過ぎたばかり。 ガイドブックにあるとおりウィーン市街が見渡せる! 一段低くなった草地にいくつか置かれたベンチの一つに座って朝食を取る。 またも私ひとりで独占! 申し訳ないくらい幸せ♪ 前方に市街地がひろがり、左右には丘・・・・アルプスの端っこだとか。 左の丘にはとんがり屋根の家が見える。 目の前はブドウ畑。 ブドウの実は見えなかったけれど明るい緑の葉が繁っていた。 しばらくすると車が一台来て、しばらく、止まっていた。 ブドウ畑の、ワイナリーの所有者? それともいつもの朝のドライブ? 




バスが時々登ってきては戻っていく。 そろそろ私も引き返そうかしら…と、バス停のある広場に戻った。 しばらくすると感じの良い少し年配の女性が買物バスケットをもってバス停に。 ワンピースとバスケットが素敵。 この暑さで機能性バカリ重視のカジュアルなムキムキ姿を見慣れた目に彼女はとても優雅に見えた。 「この辺にお住まいですか?」 「この暑さで、お友達がこれから見えるので、チョットお買い物。」 市内よりは涼しいようだ。 「この辺りのお家はどれも立派ですね。」 「お金持ちのセカンドハウスも多いわ。」 、「実は私、カメラを・・・。 この辺リの方はドコにお買い物に? 大きなスーパーはドコにありますか?」  大きな買い物には「シュヴェーデンプラッツ」というトコロに行くそうな。 「シュヴェーデン」とはスウェーデンのこととのこと。 なるほど。 一本ほどバスがスル~されたようだが、ようやくハイリゲンシュタット駅行きのバスが来た。(すべてがハイリゲンシュタット駅行きではないようだ。) 一緒に乗ってしばらくして、彼女は降りた。 お友達とのコーヒータイム・・優雅に聞こえる。  

私はU4に乗ってシュヴェーデンプラッツェで下車して、“Excuse me, could you・・・・・?”  ココよりもシュテファンプラッツのほうがあるようだ。 で、すぐにU1でシュテファン・・・に向かった。 相変わらず、スゴイ人波だ。 モーツアルト氏も数人いる。 今は寺院よりも、カメラ屋さんだ。 “Excuse me, could you…..” ソレなりに教えてくれるがそれらしいお店は見つからない。 Begger の前を何度も行ったりきたり・・・。 そのうちに “Media Markt” という具体的な名を聞いた。 そこだぁ! 今度はU3ランドシュトラーセに向かってランドシュトラーセ駅へ。 大きな駅だが、全体がショッピングモール? 「エスカレーターをあがって二階」とのこと。 すぐ目の前にあった。 日本の家電量販店同様、店頭には派手な赤い字のピラピラがイッパイ、ぶら下がりすぐに分かった。 デジカメはお店の入り口近くに。 韓国品に混ざって、わがSONYも、しかも私と同じ Cyber-shot もある。 数人の店員さんは応対中。手が空くのを待って声を掛けた、「コレは私のカメラと同じモノであるか否か?」「同じモノである。」 「私はバッテリーをつなぐコードを家に置いてきてしまった。コードは在るやナシや?」 「同じものはナイが・・・コレが使える。」 「りあり~?! と狂気のごとく嬉しくなった! なんせデジカメを買う覚悟を、そしてそれ以上に、使えるようになるか否か・・・が気がりだったから・・・。 別室でどう使うのか確認してから購入! 29.99ユーロ。 問われたので日本円での支払いにしてもらって4173円也。

気になっていた当面の懸案クリアで心も軽く、隣りのお店に入ってみた。 自然食品店。 日本のそば、味噌もあるちょっとしたこだわりのあるお店。 今や私のお土産の定番化したクノールスープ如きものを買った。 いくつか種類があるので、店員さんに「貴女ならどれを選ぶ?」と尋ねると、彼女、「私は買いません」と。 「そうか・・・、貴女は作るのね?」 「YES・・」と。 清楚で化粧っ気はないが芯がアル感じの女性はこのお店にふさわしい。
 
エスカレーターで一階に下りると大きなスーパーマーケットが。 ウィーンのスーパー初体験だ。 大きな駅内のせいか、お土産品も入り口付近にある。 ココで何たる奇跡! どこかで見かけたようなご婦人が目の前を・・・。 普段なら??ぐらいだが、ココでは蛮勇を奮って声を掛けた。 「間違っていたらゴメンナサイ。 どこかでお会いしませんでしたか? 私、入間のオケで・・・・」 というと、お隣りにいた男性が「アッ、ハギワラさんだぁ・・」 10年ほど前、お世話になったエキストラのYさんご夫妻だった。 お嬢さんがウィーンにお住まいとのこと。 小柄なお嬢さん、音楽のお勉強ではナイと仰ってらしたが、いいなぁ、住んでみたい。 以前、丸山さんのオバちゃんから聞いた話だが、「クミコちゃん、お父さんがクミコちゃんがウィーンへ行くダケの用意はしてやる。 帰りは自分で・・・って言ってらしたわよ」 ヒョットして我が父、本気で覚悟していた???  明日、帰国というのでお土産を選んでいらしたそう。アルコール売り場でもご一緒した後で別れた。 それにしても在るんだなぁ・・・。神さまは時々、おもしろいことを仕込んでくれる! 私は我が家でルシアンを囲んだ一夜を思い出した。 チーズとウィーン土産の定番のマンナーのウェハースチョコ、私用のランチとしてサラダとパンを買って、一旦ホテルへ戻った。ランドシュトラーセ駅からレンヴェーグ駅まではS7で一駅だった。受付氏が言っていたことがココで納得。 まだ1時前。


早速、充電開始。シャワーを浴びてささやかなランチを食して・・・、さて、この後はドコへ行こう。
ガイドブックを開いて、ココはやはりホーフブルグ王宮へ行き、その後ショッピングでも・・。 2時ごろ、不十分ながら充電を中止。 トラムはいいねぇ街中をトコトコ・・・・T71でBURGRINGへ。 右側は荘厳華麗な王宮・庭園が、左側もこれまた壮大・荘厳な議事堂が並んでいて付近全体が広々している。立派な議事堂だ。我が国会議事堂は官庁街のビルに囲まれて、荘厳とは言いかねる。私はテッペンの色。材質違いがことのほかスカン。が、立て替えて荘厳華麗に・・よりはイイっかぁ。 議事堂の後ろには市役所があるけれどこれまたスンゴイ!
実は私、シェーンブルン宮殿とホーフブルグ王宮との違いがワカラン。ガイドブックを見ても同じように豪華絢爛であり、ヨゼフⅠの質実剛健さとエリザベート妃・シシイ妃の美貌を強調している。 だから内部見学は割愛。王宮も庭園内も大勢の市民や観光客がこの暑さのなかを散策していた。私もその一人。フォルクス庭園の名のとおりだ。 バラが咲いていたが、一角に、種類を表すタグの他にメッセージが書かれたバラが数多く並んでいた。 「〇〇 ・・・ありがとう。大好きヨ。」などと・・・。  市民の寄贈?



3時ごろ、T71で街中徘徊すべくトラム駅に戻った。 
が、行き先に“Prater Hauptallee” とある。 これって、あのプラター遊園地のこと? 近くの人に尋ねると“YES” トコトコ、トラムで行けるとなると、行こう! プラター遊園地は市の北の郊外とあったし、私は「第三の男」の映画を知らない。音楽だけ知っているだけ。 まったくのミーハー根性だ。 朝、通ったシュヴェーデンプラッツを通り越して、ちょっと閑散とした地域に来た。 終点のPrater Hauptalleeだ。 「駅前通り」?  駅を降りて並木道・・・というより緑が広がっている。 「並木」というより、中央二車線の道路、両脇左右の広い歩道、・・合計4本の並木だ。 左に向かって歩き始めた・・・今思うとよくぞ右に行かなかったこと。 歩いても歩いても・・・続いている。 ゆったりと散歩する善男善女、乳母車に赤ちゃんのママ、ジョギングする人たち・・・みんなゆとりをもって散策しているのに、私は焦っていた。 歩き始めた限り、引き返すのはイヤ。 観覧車なんぞ、もう、イイ。 が、やがて突き当りの大きな道が見えてきた。 ヤレヤレ、終りが見えてきた! そのうちにアイスクリームのスタンドが。 やがて歓声も。 然らば観覧車は見えないかなぁ?  突然右の木立の上に姿を現した! 

    

観覧車好きな私としては乗らないワケにはいかない。 長蛇の列もなく、チケット売り場を捜し一枚購入。 コノ観覧車はお客さんが乗る時は一旦停車。 3人連れの親子二組と私が乗ると動き出した。 車内(?)ハコは木製。 一つ置きにお客さんが乗っている。 カラの箱には白い布をかけた椅子やテーブルが見える。 
プライベートでパーテイ可能かな? 板張りの車内、細かく交差している鉄骨とワイヤ・・・レトロ感たっぷり。 新幹線に対する蒸気機関車という感じだ。 男の子二人連れのママ・・・三つ違いとのことで我が家の30数年前を思う。 高いところから見ると、駅は近い。


ずいぶんと歩いたように思うけれど30分ぐらいだったようだ。 が、まだ5時前。 もう一度シュテファン寺院をゆっくり見よう。 その後、歩いてオペラハウスや楽友協会を見つけたい・・・。 今度はU1に乗ってシュテファンスプラッツ駅へ。 ウィーンカード大活躍!

地上に出ると相変わらずの人混みだ。 この辺りがウィーンの繁華街かしら? 寺院の中で涼んで(?)、外へ出て屋根のモザイク模様を眺めて・・・。 修復中のところは印刷されたシートが掛かっている。
大勢の人が写真を撮ったり、モーツアルト氏につかまって話しをしていたり・・・。 私は午前中、カメラ屋さんを目当てに必死に歩いた道を、やはりセカセカと歩いていたように思う。 お店ばかり・・・という先入観があったのが残念だ。 モーツアルトの家や寺院だって、もっと見ればよかった・ この界隈にはまだまだ見るトコロがあるらしい。
が、何しろ暑すぎた! 機会があれば、もっと涼しいとき、寒くても結構、ゆっくり、散策したい。 


ステファン寺院からまっすぐに伸びる道を歩くとオペラ座、スタットオーパーだ。 立派そうな建物をみてはチェックして、ようやく「オペラ座」と分かった次第。 チェロを背負った女性が中に入って行ったけれど、楽器を持った人を
初めて見た。 この建物の一角にアルカディアという音楽関係モノを売るお店があった。 なにかココらしいものを・・・と捜したけれど、メッカンナカッタ! イタリアのシェーナで買ったト音記号の消しゴムみたいなのがあればよかったんだけど・・・。 ココにもモーツアルト氏が。 私もつかまったけれど、結局はオペラ座ではなく、別のところのモノ。 旭川のユウジ氏の場合はモーツアルト氏からかなりの良い席を購入したとのことだけど、ヒトを見るのかなぁ?? 私のモーツアルト氏、早々に、「時間の無駄だ・・・」とか言って離れていったっけ。 今度は日本女性から声を掛けられた。 長年、ウィーン在住とのこと。 「私も年をとったので人のために役立ちたくなりました。 何かあったらご相談にください。」と言って名刺をくれたが、どうやら宗教団体のメンバー。 もちろん、善意に満ちた方で、若い日本人女性の質問に応じていた。 私は彼女に「楽友協会」への道をきいた。 「ちょうど、この建物の奥になります。」

 




いよいよ楽友協会へ! 今となっては半世紀以上も昔、中学生の時、TVでウィリーボフコフスキー指揮のニューイヤーズコンサートを観たとき(?)の感激! ヴァイオリンを弾きながらの楽しそうに指揮をしている姿に興奮した。 そのころは、まさかココへ来られるなんて思ってもいなかったなぁ。 昨今は憧れの場所であることは事実。 画面に映し出される聴衆をみると羨ましい。 が、、お行儀よく座る和服礼装の日本人客をみるとチョット興ざめするのも事実。 それにワルツだけではもったいないなぁ・・・・。  時間があったら内部ツァーに参加したかった。 相変わらず迷いに迷ってたどり着いた楽友協会。 思ったより小ぶりでシンプル・・・TVでもそうだったわね。 私は天井の絵のブルーやら窓越しにみえる青空のイメージが強く建物の外観が分からなかった。 ピンクだった。 近くの駐車場には白黒のシャツとズボンに蝶ネクの中国の小皇帝・皇女のグループが保護者・ガイド(?)と一緒にウロチョロ。 単なる見学なのか、それともコンサートを聴きに? 協会を後に歩き始めた時、チョットだけオメカシしてコンサートに急ぐような日本人夫妻(?)、東洋人夫妻に遭遇。 いいなぁ・・・。 観光客なのかそれとも在住の方なのか・・。  で、このとき、カールスプラッツを発見。 地下鉄への階段の出入り口とだけ思っていたけれど、重厚な良い建物。 ガイドブックによると外観だけでなく中味もナカナカのものらしい。 毎回のことながら、帰国して改めてガイドブックを読んでいくと見逃したものへの執着心がわく。 準備不足ユエ??? 今度来ることがあったら・・・、否、次回は涼しいとき、少しぐらい寒くてもいいから再訪して、見逃したものを見よう!

終日ウィーン市内見学が可能な日は今日までだったので、実によく動いた。 ウィーンカード様々。 明日はヴァッハウ渓谷への遠足! いよいよユーレイルパスのお出ましだ。

ヴァッハウ渓谷へは最初、ツァーに参加しよう・・と思った。 見ると、 「バスによる・・・・・」と、「列車による・・・・」がある。 私は列車がイイなぁ・・・・、いや、待てよ!  列車のパスがあったなぁ・・。 ザルツブルグへも行くことだし・・・」  で、行程はパクらせていただいて、ユーレイルパスを注文した。 ヒョッとしたらハンガリーへチョイと行けるかも…と欲を出して「ユーレイルオーストリア・ハンガリーパス:5日間」を購入。28700円也。  

「列車による世界遺産ヴァッハウ渓谷一日ツァー」だと8:45にウィーン西駅5番プラットフォーム前に集合とある。然らば、私は一時間早く出よう! 修道院は割愛。 “豪華”昼食はその場で考えよう。 

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この日、街中の見学からホテルに帰還してスーツケースを開けたら、チーズが大変! チーズの中の脂肪分
が溶け出していて強い匂い! この暑さだもの・・・・。 ジップロックに入れて水を入れた洗面盤につけてみたり・・・。 とにかく 脱脂チーズと相成った。  


オーストリア 2日目  ウィーン (7月19日)

2015-09-22 10:17:16 | 旅行
我ながら呆れるほどアチコチを徘徊している! 短足ながら回転速度を上げると行動範囲は広がる。幸か不幸か「単独」が効をそうす。 意見を聞く必要がナイ。 お茶をして駄弁る必要ナシ。 では、二日目・・・。 長いデス。



20150719
首の回りに汗がべとべと・・・何度か目を覚まし4時過ぎに起床。 いつもだと1時過ぎに就寝の私だが、旅先にあっては、10時頃就寝なので早起きができる。 ナンセ、24時間すべて自分だけの時間なのであります!
明日はカメラ屋さんへ行くという重要任務がある。 かつ、今日は日曜日で街中のお店は休みとのことなので郊外へ出よう・・・と、大まかな計画をたてた。ベッドの上でモタモタするより、ココは繁田流に早朝散歩に。 その前に、シャワーを浴びよう。 幸い,モヨオシテきたこともありシャワーがベスト。 日本人にとって、今やウォシュレットは必需品であることを痛感。

少しづつ明るくなってきたのでホテルを出て、昨夕と同じ道を行く。 ベルヴェデーレ宮殿はドコぞ? 先ずは確かめねば・・・と思いながら左側を歩き横道があるとそっちへ。 チガウ! そのまま続けていくとちょっとした入口? 出口が。 一部屋分ほどの空間にナニやら彫像があるものの入場料を支払う場もなく、「ご自由にどうぞ!」と言った風情。 アーチ型の入り口を抜けるとナント、広い庭園とその向こうに宮殿らしきものが広がっている。


この時点で、私は未だ無断で入って良いのか半信半疑だったのだが、歩を進めていくうちに気も大きくなり、この広い庭園のアルジ気分で歩いていた。 ココにいるのは私一人! ココも青と黄色と白の花が野の花然として咲いていたが、わたしには大勢(?)ならんだ女神スフィンクスが印象的だった。 どれも豪華なブラジャー(?)をつけて様々な表情で建っていたけど、どうやって作るのかしら? この時は写真の後方に見える宮殿の前まで行って引き返した。 私と相前後してジョギング女性が入っていった。 正々堂々と無料で入って良い場所だった。

ホテルへ戻って、レセプションで3日間通用のDie Wien‐Karte 72hを購入。 21.9ユーロ也。 これでウィーン市内の公共乗り物はOK! 先ず、シェーンブルン宮殿への行き方を問う。
「Rennwegから一駅。 次の Landstrasse … U4 でナントカ・・」と説明し、書いてくれたが読めん。 “1”が読めない。 見覚えがあるのに・・・。  “U”・・「ウ~」というのでワカラン。私、ドイツ語を学んだのに・・・忘れていた。 “U” 「ユ~」なのです。

で、私なりに行き方を研究。 トラム71でKarlplazへ。 少し歩いて今度は地下鉄U4でSchönbrunn。徒歩5分。相変わらず、アチコチで “Excuse me,could you…? 歩いたお蔭で、T71からU4へ行く途中、大きな木陰の下で大好きな人に会えた。 ヨハネス・ブラームス! 立派なお顔だ。


無事にSchloss Schönbrunnに到着。駅前は何もなく宮殿に向かう道が延びているようだが案内図を見ても、自分が今どこに居るのか理解不明。 若い女性に「ココはどこ?」と尋ねられたが、私もワカラン。 結局は人の流れに従って右へ行くと、シュロスの門が目の前に現れた。 前庭というよりも広場であって、宮殿は遥か前方! 駅前の道沿いの緑の向こうが宮殿だったようだ。 門を入って、すぐのところにチケット売り場? お店? 日本語ガイドつきのインペリアルツァーという40部屋中の一部22部屋の見学のチケットを購入。 「時間指定」とあるので気にしていたが、チケットには 08:58 とある。 すぐ入場可ということだ。

お城というものはドコも豪華絢爛という言葉で言い尽くせる。 調度品、肖像画、タペストリー、贅の限りというか、当時であれば人間の手の技、センスなど最大限に発揮して出来上がったものであり、「すごいなぁ!」の一言だ。 ソレとは別に、今回、印象的だったのはフランツ・ヨゼフ一世は謹厳実直さが、奥方シシィ妃はその美貌が強調されていたこと。 存在感抜群の大きな瀬戸物の物体は暖房器具だった。 教科書でおなじみのWien会議で使われた部屋、1960年代、、ケネディ・フルシチョフ対談に使われたという部屋もあったっけ・・・・・。 日本語説明のガイド付きだったのはラッキーだった。 追加料金が必要だったら、私、借りないかも・・。 

一時間ほどで宮殿見学は終わり、宮殿裏の広~~い庭園に出る。 時間は十分あるし、なんせ独りなので、勝手に足の向くまま気の向くまま。 左手へ・・・コッチは入ってイイの? 帰国後二週間たった今、ガイドブックをもとに記憶をたどる。 何かに囲まれた庭園らしきところの脇を歩き・・・庭園は見えない…右折すると庭園の中がチラッと。 そのまま進むと噴水。 その先にオベリスク。 そしてローマの遺跡風のモノ。 陽射しが強いので脇の森の中を、緑陰を歩く。 ちょっとした登り道。 ココでリスを二匹発見! しばらく歩いて中腹に出る。 下に宮殿が見える。上のほうにグロリエッテという先勝記念碑(碑というより建造物)が見えるので、そこまで歩く。 とにかく広い。 ベルサイユも広く、どこを歩いているのかわからなかったけれど、ココはソウいう意味では分かりやすい。 イギリスのチャーチルのお城・・・アレはこれらと比較するとどうなんだろう? とにかく広かった!!

前述のとおりカメラのバッテリーが気になりあまり写真を撮らなかったのが残念。 記憶なんて怪しいもんです。

こんなにたっぷりと歩いたのにまだ11時ごろ。 U4を使って終点のハイリゲンシュタットへ行っちゃえ!!!

11:30、高鳴る胸! 郊外といっても20分もすると終点、私の聖地 「ハイリゲンシュタット」に到着。確かに郊外の駅だ。 住宅地・・団地が並んでいる。 日曜日なのでお店も閉まっている。ガイドブックの小さな地図によると駅を出て1kmほどのところが“散歩道”となっている。 駅を出て右のほうへ歩いてウロウロ、地図を見せて“Excuse me, could you….?” を発したが、ワカランので駅へ戻って改めて38Aのバスに乗ってArmbrustergasseで下車。 さぁ、ここまでくれば近いぞ!・・・・と思ったのに、やっぱりワカラン。 止まっているタクシーの運転手さんに聞いたけど「カーレンベルグか?」 一瞬、タクシーに乗って連れて行ってもらおうかと思ったが、タクシー代を聞くと結構高い。 そんなに遠いハズないのに…と思い、タクシーから降りた。

で、エイッ!・・とばかり思い切って右折し曲がりくねった道を歩き始めた。 住宅街の道だ。 工事中の家もある。 半信半疑、祈るような気持ちで歩いていくと、あった!! 先ず“Eroicagasse”の標識が! すぐに “Beethovengang” と ” Eroicagasse“がクロスした標識が! Beethovengangの標識沿いに歩いた。きわめて心地よい♪  
   
世の中、ベートーベンファンは多いのに、今、ココを私独りだけが歩いている! 私は独占欲が強いのかなぁ・・・。 (雨の中、イギリスのワーズワースのダブコテージの先を歩いている時と同じ気持ち!) 満足感に浸リきっていた。


途中、ちょっと開けたところにベートーベンの像が。 小川沿いの散歩道をハシまで行ってから道を引き返す。 この小道は200年前はどんなだっただろう。あまり変わらないかな? 本でよく見る小道らしい雰囲気は十分に残っている。 小川が消えそうになって帰路を考えた。すぐ近くにトラムD の駅があるようだ。 黒い犬を散歩させていた紳士にたずねた。 道なりに行くとすぐとのこと。 「道? この川?」 「アッ、そう。 この川だ。」 言われたとおり、すぐにトラムの駅があった。 今度はコレを利用し、難なくU4の駅付近で下車。 Wienカードは好都合だ。

駅前は団地が並んでいたが、この辺りは戸建。 比較的立派な家が並んでいた。 こんなところに住むなんて、羨ましい限り! 小手指の枝垂桜が並ぶ川沿いの住宅の雰囲気と似てる。


最初、徒歩でココへ来ようと試みた時、何人もの人に尋ねた。 お昼時間だったので、小さな公園の一角のベンチに座ってでランチとしていたら、6年生か中1くらいの男の子がサッカーボールを持って入って来た。 ダメモトで、“Excuse me, could you….?”  予想通り 「I don’t know. ボク、引っ越してきたばかりなんだ。」 「どこから?」 「カザフスターン。」 駅へ引き返えし、改めて乗ったバスから彼がボールを蹴っているのが見えた。 どんな理由でウィーンへ来たのか分からないがさわやかな子だった。 また、英語で会話ができたことが私には嬉しかった。 ウチの子ども達も頑張ってくれぇ・・・!

2時過ぎ、ハイリゲンシュタット駅に戻りU4でカールプラッツ駅へ、U1に乗り換えてシュテファン寺院(駅)下車。
私のシュテファン寺院のイメージは・・・誰の葬儀だったのか…記憶にないが、どんより曇ったウィーンの街中、建物の間から高い寺院の尖塔が見えている・・・。 地下鉄を出て地上に出ると、なんという賑わい。 目の前に寺院が現れる。 (ケルンの大聖堂みたい。) 大勢の観光客に交じって、モーツアルト風の衣装を着た男性が何人かいる。 コンサートのチケット売りだ。 トルコ系が多い? 彼らを避けて寺院に入る。 なんという涼しさ! 神さま、ありがとう。 まず、コレに救われた! 高い天井! そしてキンピカのパイプオルガンが正面に。 だれかこの奏者になって喜んでいた人っていなかったっけ・・? 私はバッハとライプチッヒ・・・を勘違いしていたが、この時は由緒あるものに会えた気分でオルガンを眺め、 次にターンして後方をみるとソコにも古いけど大きなパイプオルガンが・・・やはりアリガタイ気持ちで眺めた。 「コレ使えるの?」 近くの案内席(?)に座っている若い男性に聞くと「今は使っていません。 が、ココには大きなオルガンが二台あるのです。」と。 観光客は中央通路をぞろぞろ歩いて見学するが、脇の椅子にはお祈りをしている人たちが。 ソウいう人を見ると、場違いな意識が強い私は早々に寺院を辞した。 喧噪と熱気むんむんの外。 が、寺院の屋根のモザイク模様、いいなぁ! 


カールプラッツへ戻り、今度はトラム71でお墓参り。 Wienカード様々だ。 Rennwegを通り越してSt..Marxで下車。 トラムは良い! (^^♪  トコトコ、走りながら街中観察ができる。 朝のベルヴェデーレ宮殿の出入り口のところには「ベルヴェデーレ宮殿下」という停留所があった。 
レンヴェーグを過ぎ少しすると都心を外れた感がある。 レンヴェーグから3つ目のSt.Marx で下車。 自動車関係のショウルームが多い。 線路沿いを少し行って右折。 高速道路が頭上を走っている。 ここも団地だ。 およそ墓地などありそうもない広い上り坂。 今度は左折、風情など皆無・・・・ナニヤラ旗が見える。 

煉瓦造りの入り口も旗がなければ通り過ぎそう。 “St.Marx”を確認して中に入った。
ココも誰もイナイ。 否、むこうからファッショナブルな黒づくめの衣裳をまとった若い男女数名が撮影機器を持って歩いて来た。 モーツアルトのナニカを???・・・ではなさそう。 ファッション雑誌の撮影? ふつうの墓地である。 モーツアルトの墓所がどこかワカランまま両脇に木々と墓石が並ぶ道を進むと途切れて空き地が。 ソコに写真のとおりの記念碑のような
石柱が建ち小さな花壇もあった。 映画「アマデウス」の最後の場面、遺体を包んだ布袋はココに運ばれた? モーツアルトの死については数々の伝説があって「ココではナイ説」も多い。 途中で折れたような石柱とそれにもたれた“嘆きの天使”・・・・・それで十分だ。


次は中央墓地 Zentralfriedhof へむかう。 先ほどのトラム71に乗る。 電車内の案内
を見ると第二門 “Tor 2”という停留所がある。 ココが目的地だ。 既に郊外の感があるところを15~20分ほど走って目的地着。 道を横切って門の前の広場に。 ガイドブックで見たようなお店が、日曜日のためか一軒だけ開いている。 チラッと見て、まずは墓地へ! 立派な門のところにオジサンが2人ほど。 地図をもらって、「まっすぐ行って二番目とかナントカ.・・・」となにやら説明してくれたけど分からない。 が、地図を読めばナントカなる。 それにしても広いこと! 少々離れた正面には立派な教会・寺院が・・・。 ソレなりの建物がいくつか建っていたが、まっすぐ進む。 と、思いのほか早く、ソレっぽい区画に着いてしまった。 ある、アル・・・。 

ガイドブックのまんま・・が、こうもまとまっているとは! ちょっと作為的だなぁ・・・。 探す手間がないのはラクチン! ベートーベンから「将来、この青年は・・・」とのお墨付きをもらったシューベルトは隣りに眠る。 その中間にあるのはモーツアルトの“記念碑”、 ブラームスは、ベートーベンを右手に見えるところで相変わらずの悩み深き表情で。 ブラームスの左はシュトラウス。 音楽家のオンパレードだ。 バッハもいるとイイなぁ?!?! 
  
立派な墓地・霊園だった。 オーストリア人なら誰もが知っている人たちが眠っているのだろう。 由緒正しきお家柄の方のお墓もあるのかしらん? 私は中央の辺りしか歩いていないからか、彫刻だらけの美術品のような墓所ばかりに見えた。 頭上を飛行機が頻りと飛んでいたa>そう言えば空港から来るときにココを通ったんだものね。 畏れ多くも・・・。 

6時過ぎ、帰るとき、お店はもう閉店。 蝋燭を買いたかったなぁ・・。
トラムで帰る途中、もうすぐレンヴェーグというところでトラムが止まってしまった。 ナヌ? 少し前方にバスが歩道に乗り上げたのか否か、斜めに止まって動けない状態。 トラムを降りて歩き始めたり、立ち止まってみたり・・。 そうだ、アイスクリームを食べて様子を見よう! ウィーンにはアチコチにアイスクリーム屋さんがある。 そして実に多く老若男女がアイスクリームを食しながら歩いている。 容器をもって買いに来ている人もいた。 しばらくしてレッカー車登場。 トラムも動き出した。 私も無事、ご帰還。 夕食、何を食べたっけ??