日本語おもしろ発見

日々の生活から

数値で見る「絵本」と「小説」の比較―会話文の占める割合―

2010-07-08 17:16:00 | 研究演習2010
要旨

 今回の研究のテーマは主に絵本という一つの文学と、文学の中でももっともポピュラーな小説との比較であり、この比較を通して、絵本の、特に会話文を、数値的に読み解いていくことであった。その結果、絵本は小説よりも比較的、作品中の会話文の割合が高いが、一つ一つの会話文の長さは短いことが分かった。

 このような結果より、これは幼児・児童が読みやすいように構成された結果だと考えた。さらに、絵本とは少し離れるが、小説の会話文の平均文字数と会話文の最長文字数の年代比較より、小説の会話文の減少化が見られることも分かった。

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関西弁に対するイメージ調査

2010-07-08 17:15:01 | 研究演習2010
要旨

 関西弁に対して人々がどのようなイメージを持っているのかを調査した結果、関西以外の出身者は関西在住の出身者との会話だけではなく、近年のお笑いブームによりプラスイメージもマイナスイメージも受けていることがわかった。そこから実際の漫才での関西弁特有の台詞の頻出度数を調べた結果、関西以外の出身者は頻出度数に関係なく、関西弁の特徴的な言葉だけが印象に残っていることがわかった。

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女性語の特徴と使用の比較

2010-07-08 17:13:19 | 研究演習2010
要旨

 女性語とは、よく小説などの創作に用いられる女性登場人物に特有の言葉づかいである。本稿はこれをテーマとし、太宰治『斜陽』、田山花袋『蒲団』の二作品を調査対象とした。そのなかの女性登場人物から女性語に特有な言葉づかいを抽出し、表にまとめて考察した。今回の研究では主に女性語語尾と女学生言葉の変遷を中心に調査を進めた。

 但し、作者の女性語に対する意識や価値観も作品に反映されているので普遍性という意味ではいささか頼りないものである。本稿を女性語を理解する上でのひとつの見方として理解してもらえれば幸いだと思っている。
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直木賞受賞作品におけるタイトルについて―文字の組み合わせの調査―

2010-06-29 11:21:03 | 研究演習2010
要旨

 1935年~2009年までの直木賞受賞作品総182作品のタイトルの表記に注目し、それを①タイトルの文字構成、②年代別の文字構成の割合、③タイトルの長さ・文字数、④年代別のタイトルの文字数の変化を調査した。

 ①では、「漢字+ひらがな」の構成が一番多く、また、直木賞受賞作品中に見られる文字構成11のうち、5つは漢字を含む構成であるという結果が出た。また、それらを年代別にみた②では、1935年から徐徐に「漢字」表記が減少し、それに対して「漢字+ひらがな」表記が増加しており、③については、直木賞受賞作品では4・5・6文字の作品が一般的であること、またそれを年代別に見た④では、長文化傾向が戦前より、現代の方にあるという結果が出た。


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日本の名作童話におけるオノマトペ

2010-06-29 11:19:33 | 研究演習2010
要旨

 本稿では雑誌『赤い鳥』に掲載された童話を数編取り上げ、その文中に用いられているオノマトペに的を絞った語彙調査を行い、どのような特徴があるかを考察した。結果としては、畳語の出現率が最も高いという結果が得られた。

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W杯に関する新聞記事に出現する語の意味分類の比較―1997年と2005年の『朝日新聞』を資料として―

2010-06-29 11:19:01 | 研究演習2010
要旨
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国語教育におけるオノマトペの考察―小学1学年から高校3学年までの教科書を資料として―

2010-06-29 11:15:26 | 研究演習2010
要旨

 小学校、中学校、高校にわたる国語の教科書において、オノマトペの出現頻度を調査した。日本の国語教育においてオノマトペがどのように扱われているか、またどのように影響を与えているかを考察することを目的とする。調査対象は文節数で統一し、オノマトペの種類を約10の型に分類した。教科書に出現したオノマトペをすべて一覧表にまとめ、教科書別出現回数、小中高別出現割合、種別出現回数をそれぞれグラフに示した。

 やはり小学低学年を対象とした教科書にはオノマトペが多く用いられていた。オノマトペが日本語の基礎に位置し、世代に関係なく同じ感覚を共有できるものであるといえる研究結果となった。
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合唱曲の歌詞の語種比率

2010-06-29 11:14:17 | 研究演習2010
要旨

世代を超えて歌い続けられている合唱曲は多々存在する。このような曲の歌詞の語種や使われている語彙は、作られた年代によって変化するのだろうか。これを明らかにするため、NHK全国合唱コンクール・小学生の部の課題曲の1950年代と2000年代の計20曲を調査対象とし、歌詞の語種比率と頻出語彙について調査した。年代別に語種の割合を出し、頻出語彙を12位まで挙げて、それらを比較した。

 語種については、両年代とも和語の使用率が非常に多く、その割合は8割を超えた。頻出語も和語が大半を占め、「する」「くる」の動詞や自然を表す名詞(「花」「空」「山」など)が多かった。この結果より、作られた時代が異なっても語種比率が大きく変わることは無いということが分かった。
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泉鏡花作品における助詞「が」と「の」

2010-06-29 11:13:44 | 研究演習2010
要旨

 現代日本語の書き言葉は,19世紀末から20世紀初め,文語文から口語文に移行することを機に,ほぼ確立したと見ることができる。本研究ではその時代(1895年から1925年)に焦点をあて、文学作品における助詞「が」、「の」の変遷を調査した。しいては、研究対象とする文学作品を、泉鏡花に選んだ。主な理由は、この時代に活躍した作家であることと、多くの作品が青空文庫で公開されていることである。

 具体的な調査方法としては、青空文庫に公開されている泉鏡花作品の中で、初出が1895年から1925年であるものを、5年ごとに集めた。1915年に関しては、有意義な資料が見つけられなかったので、比較的その周辺の年代の作品から抽出した。そして、それらをそれぞれ形態素ごとに分け、年代別に2万語ずつ抽出した。その際に、 形態素解析システム「茶筌」を利用した。また、異なり語数を調べる際には、KH Coderを利用した。

 結果をグラフと表でまとめた。まず一番最初の表が年代別の異なり語数。 次の表が抽出対象にした作品と初出。次のグラフが助詞ごとの数のグラフで、2つ目のグラフは、その数を元に割合を出したグラフである。

 まず、格助詞が、「の」、「が」の順で、すべての時代でほとんどの割合を占めていることがわかる。また、その他の割合も全ての時代でほとんど似通っている。「の」格助詞、「が」格助詞、「の」準体助詞、「が」接続助詞、というランキングにほとんど変動はない。特筆すべき変化の様子を見つけることが出来ないため、この時代において助詞「が」、「の」 における変化はそれほど無かったと思われる。
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漫画『名探偵コナン』に使われる関西弁と口語表現の比較―アンケート調査を通して―

2010-06-29 11:13:08 | 研究演習2010
要旨

 最近は以前に比べてずいぶん方言が親近感を持たれるようになった。本稿では、特に“関西弁”に焦点を当て、マンガ「名探偵コナン」に使用されている関西弁と私たちが一般的に使っている関西弁の特徴が一致するのかどうかを関西在住の男女24名にアンケート調査を行い、その結果を考察した。

 結果的に、そんな大きな差は見つけられなかったが、多少大げさに使われている場面もあった。それは普段関西弁を話さない非関西出身者に対して、伝わりやく分かりやすい関西弁を使ったのではないかと考えられる。これは関西弁を話す人にとっては不自然で合っても、関西弁を話さない人にとってはいかにも“関西弁らしい関西弁”で描かれていると言えるのかもしれない。

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