日本語おもしろ発見

日々の生活から

「とうとう」自転車が壊れた!「とうとう」を漢字で書けますか?

2008-04-10 19:57:24 | 日本語豆知識
 大学時代、宮崎へ帰る友達がくれた自転車が・・・「とうとう」壊れてしまいました。というか、修理に修理を重ねてきたんですが、もう限界です。そりゃあそうでしょう。大学を卒業してから何年経っているんだ!!!

 今日は自転車の話ではなく、「とうとう」を漢字で書けるかという話です。漢字で書く必要はないんですが、漢字表記があることに気がつかなかったので、へえ~と思って、記事に書くことにしました。

  自転車が、「到頭」壊れてしまった。・・・・とうとう

 「到頭」です。なるほど~。これは読めるけど、あまり知られていないし、そもそも、現在はひらがな表記が標準ですね。
 
 同じ副詞でも

  彼には「到底」かなわない。・・・・とうてい

 こちらは漢字表記が標準ですね。なぜでしょう。面白いことに、「到底」は、「到底~ない(どうしても~ない/とても~ない)」の形で使うことが多く、古い用法の「つまり・結局は」の意味は現在では、ほとんど用いられなくなりました。それが関係しているのかどうかはわかりませんが、同じ副詞でも、このような違いがあるのですね。じゃあ、誰が決めたんでしょう?

 文部省がちゃんと定めています。昭和56年12月に出された「文部省 用字用語例」(注)の書き表し方を見ますと、確かに「とうてい」は漢字で、「とうとう」はひらがなでした。みんな、このような決まりを守っているんですね~。決まりって結構、勢力を持っているんですね~。

(注) この「文部省 用字用語例」(昭和56年12月)は、省内文書担当者会議を経て決定を見、大臣官房総務課から、文部省で公用文を作成する上での参考にするため、省内に配布したものである。

引用文献『公用文の書き表し方の基準(資料集)』増補二版 平成13年4月 文化庁

 ↑ 教育に携わる者ならば、必携すべし!

コメント
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