日本語おもしろ発見

日々の生活から

日本の歌謡曲における歌詞と旋律との対応―1970年代から2000年代を比較して―

2014-12-09 10:37:41 | 研究演習2014

要旨

本発表では日本の歌謡曲で使われている拍の数と音譜の数、休符によって区切ったメロディの数、語と文節の数などを調べた。1970年代~2000年代の曲を5曲ずつ無作為に選び、調査結果を比較してみた。先行研究の結果では、昔の曲は一曲の中に含まれる拍の数が音譜の数を下回っており、最近の曲では逆に、拍の数が音譜の数を上回っていた。つまり最近の曲では一曲の中に言葉を若干無理に多く詰め込んでいるということになるのだ。このために最近の曲は歌詞が聞き取りにくいという結論に至っていた。しかし今回の結果では昔の曲も最近の曲も、拍の数が音譜の数を上回っていた。ではなぜ最近の曲は歌詞が聞き取りにくいのか。そこにはアクセントの問題や、休符の少なさが関係していると考えられる。今回の調査では、最近の曲はアクセントが日常で使われる場合と違う部分に置かれていたり、休符が異常に少なく早口で歌われている傾向があることがわかった。これも歌詞が聞き取りにくくなっている要因であると言える。

質疑応答では外来語との関係、テンポの速さの関係、休符だけでなくもっと細かい音の切れ目と意味の切れ目を探す必要性などが指摘された。

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日本の長編小説における「タイトル」

2014-12-09 10:37:16 | 研究演習2014

要旨

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バラエティ番組・プレゼンテーション・国会答弁におけるオノマトペの使用頻度について

2014-12-09 10:36:42 | 研究演習2014

要旨

今回、バラエティ番組、プレゼンテーション、国会答弁におけるオノマトペの出現頻度について調査した。理由として、オノマトペの出現頻度は私的な場面では高くなり、逆に公的な場では低くなると考えたからだ。バラエティ番組を私的な場面、国会答弁を公的な場面と想定し、プレゼンテーションをその中間と置くことで、公私の場とオノマトペの相関性を見出す目的で本稿を制作した。

なお、調査の際、語数は国立国語研究所が規定する「短い単位」に従った。

先行研究ではオノマトペの出現頻度は、やはり、フォーマルな形式になればなるほどオノマトペの出現頻度およびその種類は減少すると結論付けられていた。本調査の結果、オノマトペの語数は1000語に換算すると、バラエティ番組は6.90語/1000語(66語/9564語)、プレゼンテーションは3.73語/1000語(28語/7508語)、国会答弁は3.64語/1000語(30語/8224語)であった(カッコ内の数字は換算前の数字)。この結果から、オノマトペの出現頻度はフォーマルな場面になるにつれて低くなっていることがわかる。筆者はプレゼンテーションを公私の中間と想定したが、今回のオノマトペの語数は国会答弁と近似値を示していたため、プレゼンテーションはフォーマルな場面に入るかもしれない。

また、各レベルにおけるオノマトペの総語数と異なり語数を調べた所、バラエティ番組が総語数66語・異なり語数35語、プレゼンテーションが28語・17語、国会答弁が30語・4語であった。異なり語数の割合にすると、順に53.0%、60.7%、13.3%となり、プレゼンテーションが一番高い結果となった。この結果から、公的な場面では同じオノマトペが使用される傾向にあり、そのため、オノマトペの種類が少なくなるのではないかと考えられる。

今後の課題としては、オノマトペの使用頻度は個人差が出やすいので、今回の調査が正確なものであるか疑問であるという事である。この調査により説得力を持たせるにはより多くの資料に当たる必要がある。また、今回は話し言葉を調査対象として扱ったが、書きことばと話しことばによってもオノマトペの使用頻度は違うかもしれない。そのため、また違った角度からオノマトペ調査をする必要があると考えられる。

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紫式部日記で使用されている「白し」について

2014-12-09 10:35:35 | 研究演習2014

要旨

源氏物語と紫式部日記で比較したところ、紫式部日記で多く使われている単語に「白し」があった。ほか紫式部日記で使用されている語は源氏物語でも多く使われていたが、白しに関しては顕著に多かったため、これ注目し、考察した。源氏物語と紫式部日記の形容詞の抽出に関しては日本古典対照分類語彙表を用いた。紫式部式部日記本文中の白しの抽出は、岩波文庫の紫式部日記から、本文の中から探して、その修飾の対象含め、まとめた。

 結果:①源氏物語の形容詞

    「なし」が一番多い。白しや色に関しての語は、特に多かった形容詞の中の十語には入っていない。

   ②紫式部日記の形容詞

    源氏物語と同じく「なし」が一番多い。頻出度から考えて、「白し」が多いことがわかる。

   ③「白し」の対象先

    「容姿」「筥」「刺繍」が多い。

 考察:白の対象になっているものの多くは、日常生活で使うもの。 御産の儀では、周りのものをすべて白で統一するため、その場面での表記が多い。夜を白いと感じるのは、街灯などなかった当時の満月の夜はほかの日と比較してとても明るく感じられたからである。当時の染色技術から考えて、私たちの考える白と、当時の白はすこし違うものではないか。(和紙のような少し温かみのある色?)

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「映画『ハリー・ポッター』の会話文から見る字幕と吹き替えの特徴と違い」

2014-12-09 10:32:40 | 研究演習2014

要旨

洋画において字幕と吹き替えにはどのような違いがあるのか。2001年製作の『ハリー・ポッターと賢者の石』のセリフを書き起こし、語尾に注目し考察した。その結果、字幕と吹き替えでは主人公に対する印象が変わり、前者は「説明的」でありながら少し「端的」で、後者は年齢相応で「感情的」である特徴をもっていた。また、語尾の中でも「ね」と「よ」が抱かせる印象は必ずしも「やわらかく」「暖かい」訳では無く、言語が使用される状況によって意味合いが多様に変化することが分かった。このように些細な会話の語尾にも目を向けることでもっと日本語を楽しむことができるであろう。

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