年末にも訪れた狭山丘陵ですが、以前から訪れたい場所がありました。
それは「菩提樹池(ぼだいぎいけ)」といって、狭山丘陵のほぼ中心部に
ありながら、霊園とゴルフ場に囲まれた小さな谷戸で、池を中心とした、
鳥や生き物の楽園と聞いていた場所です。
何度か探したことはありましたが、地図にも載っていない場所なので、
結局見つけることは出来ませんでした。
しかし、やっと詳しい場所が分かったので探しに行く事にしました。
そして、ついに見つけました。
捜し求めた「菩提樹池」です。
広さは30メートル四方くらいでしょうか。このあたりはいわゆる里山だった
ところで、近くには昔、田んぼがあり、その田んぼに水を送っていた池です。
耕作をしなくなり荒れ果てていた里山ですが、貴重な自然として保護しようと
する人達の尽力で里山として蘇ったそうです。
そして、そこに生息する生き物達の貴重性などが認められ、2年前にこの辺り
一帯は埼玉県が買い取り公有地化したことで、鳥たちの楽園が守られることに
なりました。
広さは3ヘクタールくらいで決して大きくはありませんが里山を凝縮したような
場所です。
池は水が少なく一部湿地となっていた上に、池も凍っていました。
※右の写真は橋に置かれていた氷ですが2センチ近い厚さでした。
水辺には里山に多いクヌギやコナラの木がありますが、メクレ(洞)が出来て
樹液が出た形跡のある木を見つけました。5メートルくらい上にも同じように
メクレがあります。(メクレは特にクワガタが好みます。※身を隠す為です。)
おそらく去年の夏には樹液が溢れ、カブトムシやクワガタ、カナブン、蝶などで
賑わっていたことでしょう。それにおそらくオオスズメバチも‥。
こういうときは木の根元を見てみます。
やはりありました。コクワガタのオスの頭と、カブトムシの足です。
おそらく天敵の鳥に襲われてしまったのでしょう。
コクワガタは推定体長25ミリくらいと小さいです。
※餌や環境に恵まれれば50ミリ前後くらいになれる種です。
クワガタの幼虫はクヌギ等の広葉樹の立ち枯れの木(朽木)の中で成長し
ますが、その様な木は余り見かけませんでしたので、餌不足なのでしょう。
それでも成虫になる生命力は、さすがクワガタ界のクチボソ?です。
その点、カブトムシの幼虫は広葉樹の葉の堆肥(腐葉土)を餌にしている
ので、豊富な広葉樹の恩恵でそれなりの大きさに育っているようです。
※クワガタもカブトも成虫になってからは大きくなりません。
その後、湿地帯が続きます。(なぜか横に生えている木があります…?)
この辺りは色々な鳥の鳴き声が聞こえます。
なかでも、コゲラでしょうか、トントンとモールスを連打しているような
音が森に鳴り響いています。
余り人に知られていないせいなのか、日曜日なのにすれ違ったのは男性
一人と初老の夫婦連れ一組だけでしたが、双眼鏡を覗いている私に夫婦
連れのご主人が、
「こんにちは。鳥ですか?」と興味深そうに尋ねてきました。
必死にコゲラを探していた私は、
「こんにちは。ええ、そうです。」と答えましたが、
コゲラを探すのに夢中で、振り向きもせず随分と無愛想な返事をして
しまいました。(失礼しました…。)
そして、湿地には色々な植物も生えています。
左の写真の植物は黒い実がなっていました。ヤブランでしょうか?
右の写真の植物はヘビイチゴのような気もしますが、両方とも勉強不足で
良くわかりません。
※やっぱり植物図鑑買わないとなあ‥。
湿地を抜けると再生され生まれ変わった「菩提樹たんぼ」に出ます。
田んぼも氷が張っていましたが、ハクセキレイが餌を探していました。
氷が張っていることから、この田んぼは冬にも水を張る「冬期湛水」という
農法を行っているようです。(”とうきたんすい”と読みます)
冬期湛水は、水田に米ぬか等、微生物や土壌生物の餌となるものを撒いて
湛水することですが、冬期にこれらの生き物が活動することで土が発酵し、
いわゆる土作りが行れるため、翌年に水田をトラクタ等で耕す必要がない、
「不耕起栽培」を可能にします。
省力化による里山保護の有志の負担を軽減するためか、この里山に住む鳥や
土壌生物たちの保護のためかは分かりません。(両方かもしれません)
この田んぼの脇には20メートルくらい、少し水深がある川のような場所が
あります。(その場所までは湿地で川と言えるものではありません)
菩提樹池から湿地帯を通って流れてきた水が田んぼの端で堰きとめられる
ため出来た川ですが、覗いても魚も他の生き物も見えませんでした。
※仮に魚がいても決して釣りは出来ません。
魚はいなくても、春になれば色々な水生生物が顔を見せると思います。
初めて訪れた菩提樹池は、予想通り「小さいけれど魅力的な里山」でした。
それは「菩提樹池(ぼだいぎいけ)」といって、狭山丘陵のほぼ中心部に
ありながら、霊園とゴルフ場に囲まれた小さな谷戸で、池を中心とした、
鳥や生き物の楽園と聞いていた場所です。
何度か探したことはありましたが、地図にも載っていない場所なので、
結局見つけることは出来ませんでした。
しかし、やっと詳しい場所が分かったので探しに行く事にしました。
そして、ついに見つけました。
捜し求めた「菩提樹池」です。
広さは30メートル四方くらいでしょうか。このあたりはいわゆる里山だった
ところで、近くには昔、田んぼがあり、その田んぼに水を送っていた池です。
耕作をしなくなり荒れ果てていた里山ですが、貴重な自然として保護しようと
する人達の尽力で里山として蘇ったそうです。
そして、そこに生息する生き物達の貴重性などが認められ、2年前にこの辺り
一帯は埼玉県が買い取り公有地化したことで、鳥たちの楽園が守られることに
なりました。
広さは3ヘクタールくらいで決して大きくはありませんが里山を凝縮したような
場所です。
池は水が少なく一部湿地となっていた上に、池も凍っていました。
※右の写真は橋に置かれていた氷ですが2センチ近い厚さでした。
水辺には里山に多いクヌギやコナラの木がありますが、メクレ(洞)が出来て
樹液が出た形跡のある木を見つけました。5メートルくらい上にも同じように
メクレがあります。(メクレは特にクワガタが好みます。※身を隠す為です。)
おそらく去年の夏には樹液が溢れ、カブトムシやクワガタ、カナブン、蝶などで
賑わっていたことでしょう。それにおそらくオオスズメバチも‥。
こういうときは木の根元を見てみます。
やはりありました。コクワガタのオスの頭と、カブトムシの足です。
おそらく天敵の鳥に襲われてしまったのでしょう。
コクワガタは推定体長25ミリくらいと小さいです。
※餌や環境に恵まれれば50ミリ前後くらいになれる種です。
クワガタの幼虫はクヌギ等の広葉樹の立ち枯れの木(朽木)の中で成長し
ますが、その様な木は余り見かけませんでしたので、餌不足なのでしょう。
それでも成虫になる生命力は、さすがクワガタ界のクチボソ?です。
その点、カブトムシの幼虫は広葉樹の葉の堆肥(腐葉土)を餌にしている
ので、豊富な広葉樹の恩恵でそれなりの大きさに育っているようです。
※クワガタもカブトも成虫になってからは大きくなりません。
その後、湿地帯が続きます。(なぜか横に生えている木があります…?)
この辺りは色々な鳥の鳴き声が聞こえます。
なかでも、コゲラでしょうか、トントンとモールスを連打しているような
音が森に鳴り響いています。
余り人に知られていないせいなのか、日曜日なのにすれ違ったのは男性
一人と初老の夫婦連れ一組だけでしたが、双眼鏡を覗いている私に夫婦
連れのご主人が、
「こんにちは。鳥ですか?」と興味深そうに尋ねてきました。
必死にコゲラを探していた私は、
「こんにちは。ええ、そうです。」と答えましたが、
コゲラを探すのに夢中で、振り向きもせず随分と無愛想な返事をして
しまいました。(失礼しました…。)
そして、湿地には色々な植物も生えています。
左の写真の植物は黒い実がなっていました。ヤブランでしょうか?
右の写真の植物はヘビイチゴのような気もしますが、両方とも勉強不足で
良くわかりません。
※やっぱり植物図鑑買わないとなあ‥。
湿地を抜けると再生され生まれ変わった「菩提樹たんぼ」に出ます。
田んぼも氷が張っていましたが、ハクセキレイが餌を探していました。
氷が張っていることから、この田んぼは冬にも水を張る「冬期湛水」という
農法を行っているようです。(”とうきたんすい”と読みます)
冬期湛水は、水田に米ぬか等、微生物や土壌生物の餌となるものを撒いて
湛水することですが、冬期にこれらの生き物が活動することで土が発酵し、
いわゆる土作りが行れるため、翌年に水田をトラクタ等で耕す必要がない、
「不耕起栽培」を可能にします。
省力化による里山保護の有志の負担を軽減するためか、この里山に住む鳥や
土壌生物たちの保護のためかは分かりません。(両方かもしれません)
この田んぼの脇には20メートルくらい、少し水深がある川のような場所が
あります。(その場所までは湿地で川と言えるものではありません)
菩提樹池から湿地帯を通って流れてきた水が田んぼの端で堰きとめられる
ため出来た川ですが、覗いても魚も他の生き物も見えませんでした。
※仮に魚がいても決して釣りは出来ません。
魚はいなくても、春になれば色々な水生生物が顔を見せると思います。
初めて訪れた菩提樹池は、予想通り「小さいけれど魅力的な里山」でした。
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