「振り込め詐欺犯」によく似た金正日総書記の騙しのテクニックと罠に引っかかてはならない

2007年03月04日 15時50分05秒 | 北朝鮮問題
◆北朝鮮による日本人拉致事件に対して、麻生太郎外相が3月3日、福岡市内で行なった講演で、「拉致の話が進まない限り、1円も払うつもりはない。万景峰号の入港の話でも、開けるつもりはない」とキッパリ発言したのは、毅然としていて、大変よろしい。これに関連する形で、中山恭子首相補佐官が、埼玉県越谷市内で行われた講演で「日本の主張を金正日総書記に伝えるよう北朝鮮の担当者に言うことで、少しでも拉致問題の話し合いが進み、北朝鮮が日本人を帰した方がいいと、思うよう努力する」と語っている。まさしく、平仄を合わせた形である。日本政府は、あくまでも徹頭徹尾、強硬姿勢を貫き続けるべきである。
◆マスコミのなかには、「日本が孤立する」とか「バスに乗り遅れる」などと軟弱な見方や解説をする向きもあるけれど、何でもかんでも迎合すればよいというものではない。交渉事には、絶対に譲れない基本原則と譲ることのできる条件部分とがあるということを明確に区別して取り組むことが必要である。これを混同すると、相手に主導権を握られて、言いなりになってしまう。
日本は、6か国協議において、拉致被害者を抱える「被害国」である以外に、何らの弱味を持っていない。孤立するどころか、極めて強い立場にあることを官民ともにしっかりと自覚する必要がある。一見強そうに見える国の方が、むしろ弱味を抱えている。
 アメリカは、イラク戦争敗北で足を取られて「自由な行動」を制約されている。中国とロシアは、北朝鮮から大量難民が押し寄せてくるのを恐れている。韓国は、北朝鮮軍が38度線を越えて侵攻してくるのを恐怖している。北朝鮮は、アメリカからの核攻撃を受けるのではないかと慄いている。
◆これに対して、日本は6か国協議で何が決ろうとも、「巨額の経済負担」を要求される立場にあるので、拉致事件が解決しない以上、要求にはガンとして応じない姿勢を貫けばよい。これを交換条件にして交渉すればよいのである。言い換えれば、拉致事件が解決しなければ、「日本は1円たりとも支払わない」のであるから、北朝鮮にとっては、「取らぬ狸の皮算用」となるばかりである。アメリカ、中国、ロシア、韓国も「日本の懐」をアテにすることはできない。韓国が支援したければ、勝手にすればよい。朝鮮半島の「非核化」により日本もメリットを受けるのだから、代償を支払えと言われているようだが、これは「ドロボーに追い銭」の論理である。日本が「核武装する」と宣言し、交渉の結果、断念した場合、周辺国は、代償を支払うとでも言うのであろうか。
◆このように日本は、少しも孤立などしていない。ましてや孤立が許されるべくもない。「世の中は、須らくカネ次第」ということであるから、ここは、麻生外相や中山補佐官が発言しているように「強硬姿勢」で臨むと同時に、泰然自若と構えていればよい。周りに振り回されて、「振り込め詐欺」の犯人によく似た金正日総書記の騙しのテクニックと罠に引っかからないよう用心した方がよい。金持ち国・日本は、金持ちらしく振舞おう。
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