いまのままでは、東京都民は関東大震災に「鈍感な知事」を選出することになりそうだ

2007年03月12日 18時32分17秒 | 政治
◆東京都内の高層マンションやオフィスビルを見上げて、いつも「勇気あるなあ」と感心する。関東大震災が起きてもおかしくない時期にあり、地震学者も警戒態勢にあると言われているのに、高層マンションやオフィスビルの建設が、ラッシュのように続いている。こういうときに都心に住もうとするなら、「一戸建ての借家に限る」というアドバイスをある銀行マンから聞いたことがあるけれど、まさしくその通りであろう。
◆阪神淡路大震災のとき、マンションが大きく揺れて建て付けが悪い状態と同じようになりドアを開けられなくなり、住人の多くが部屋に閉じ込められてしまい、火災などにより死傷したという。高層マンションやオフィスビルに入居する場合、ドアが開かなくなるという最悪事態を想定しておかなくてはならない。
本当に関東大震災が起きれば、都内で約2000万人の死傷者が出るという予測もある。これを信じて、極力都内に出かけないように努めてはいるが、大震災は、予告なしに起きるから始末が悪い。願わくば、この約2000万人の死傷者のなかに自分が含まれないように祈るばかりである。
◆しかし、どうだろう。東京都知事選挙に立候補宣言をした人たちの一人として、関東大震災が起きたとき備えて、どうすればいいかについて対処方法を盛り込んだマニフェストを示そうとしていない。これは、一体、どういうことであろうか。都庁にはあらゆる危機情報が集まるので、まさか一番先に逃げ出そうと企んではいないと信じたいけれど、都民の生命をいかに守るかについて、一言もないのは、不可解である。本気で都民の生命を守ろうと心配するならば、高層マンションやオフィスビルに入居するのではなく、耐震構造のしっかりした一戸建てを選ぶようアドバイスしなければならない。もっと言えば、建設・不動産業者に対して、高層マンションやオフィスビルを建設しないよう勧告するべきなのである。これは、耐震偽装をとやかく言う以前の問題であるとも言える。
◆それにしても、都知事選挙の候補者たちは、宇宙ステーションさながらの高層の都庁舎か、関東大震災に十分耐えられる安全な建物であると信じ込んでいるのであろうか。都知事室のドアが開かなくなったとき、どうするつもりなのか。「そんなことには、一切関知しない」というほど勇気があるのか、それとも、「鈍感」なのか。だれが当選するにしても、都民は、関東大震災に「鈍感な知事」を選出することになりそううである。
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政治家や官僚には真の教育改革は無理、地域PTAよ、立ち上がれ!

2007年03月11日 20時54分06秒 | 政治
◆今日の教育問題の本質は、地域共同社会の崩壊とPTAの形骸化という現象から察することができる。試しに、昼間、戸外に出てみると、よくわかる。子どもたちの遊ぶ姿をほとんど見かけることができない。その代わりに、犬やネコたちと出会うことの方が多い。通い慣れた道すがら民家に繋がれた犬が尻尾を振りながらワンワン吠える。顔見知りのネコからは、ニャンと声をかけられる。閑静な住宅街では、ドロボー被害に遭ったという話をしばしば耳にする。PTAの役員は、地域のボスたちの名誉職と化しており、俗物たちのアクセサリーとなっている。地域の教育力には、何ら役立ってはいない。いじめや不登校などの問題に地域住民がかかわることは滅多になく、大半の人々は、無関心である。「君子危うきに近寄らず」「触らぬ神に祟りなし」という冷ややかな空気が支配的で、教育の民主化という言葉は、死滅しつつあるかのような感がある。
◆一方、安倍首相は教育改革に熱心だが、肝心の文部科学官僚たちは、教育改革を逆手に取り、テリトリーと権限を拡大する絶好のチャンスとみて、姑息にも小ざかしい動きに専念している。はっきり言えば、文部科学官僚は教育改革関連3法改正に便乗して総務官僚の支配圏である都道府県・市町村の管轄下にある教育委員会への直接的な影響力を奪い取ろうと目論んでいる。総務省は、旧内務省の末裔であり、総務官僚の最大の関心事は、旧内務省以来の地方支配の完全回復である。これに対して、文部科学官僚は、本来、独立性を帯びている教育委員会の占領を画策してきた。いずれも、官僚たちの習性であるポストと権力と財源の確保と拡大にしか、興味はないのである。子どもたちが、いかにいじめに遭おうと、不登校になろうとも、どうでもよい。
◆安倍首相は、官僚たちのこんな習性を熟知したうえで、教育改革を行なおうとしているのであろうか。心もとない限りである。いま日本の教育にとって大事なことは、教育の民主化を続行することである。それは、地域住民の手で自発的に教育改革を行なう機運を盛り上げていくということである。共産党はもはや恐れるに足りない。東西冷戦時代とは、違うのである。これは、また、安倍首相が提唱している「戦後レジームからの脱却」では行い得ない大事業である。「脱却」ではなく、戦後民主主義体制をより実のあるものにすることである。
◆日本は、まだまだ「自由主義」と「民主主義」を完成させてはいない。地方自治、すなわち住民自治を完成させることでしか、いまの教育環境を変えることはできないのである。まず、手始めに、PTAを形骸化から救い、「自由主義」と「民主主義」に立脚した本当の意味のPTAを蘇生させなくてはならない。政治家や官僚には、教育改革は、不可能である。地域PTAよ、立ち上がれ!
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東京都知事選挙は、候補者「百花繚乱」で石原都知事の3選が確実となった

2007年03月10日 19時30分51秒 | 政治
◆油断大敵!ではあるけれど、東京都知事選挙の結果が見えてきた。圧勝とはいかないだろうが、石原慎太郎知事の「当選確実」が視界に入ってきている。石原都知事の「百花繚乱」という言葉がそれを示しており、石原都知事の高笑いが聞こえてくる。
 石原都知事、共産党の吉田万三元足立区長、建築家の黒川紀章氏、浅野史郎前宮城県知事、それに弁護士・丸山和也氏、それに「ふくろう博士」で知られ古川のぼる氏の5人の戦いになりそうである。これ以上、名乗りを上げる人がいなければ、「むくつけき男」ばかりに色気のない選挙戦となる。
◆石原都知事に対する批判票は、共産党の吉田に行くところだったのが、建築家の黒川紀章氏、浅野史郎前宮城県知事、丸山氏が、それぞれ「吸い取り紙」となり、票が分散する。たった一人の都知事を選ぶのであるから、相対的に一票でも多い候補者が勝利者となる。となれば、自民・公明両党が総力を上げて戦えば、石原都知事がダントツとなるのは、間違いない。石原都知事は、これまで支援してくれていた新興宗教団体に支援要請しておらず、創価学会の支援をアテにしているような節がある。どうも宗旨替えしたようである。
◆浅野氏の立候補宣言の後に、「究極の後出しジャンケン」で名乗りを上げる候補者が最も有利と言われて出てきたのが、丸山弁護士では、玉が悪すぎる。まず、この弁護士が、いかにタレント性が高く、テレビでの露出度がいかに高くても、これまでにどんな弁護をしてきたのかが、定かではない。少なくとも人権派か否かさえはっきりしていない。そのまんま東ほどの独特のキャラクター性も感じられない。第一に、顔が悪すぎる。これと言った組織もなく、この弁護士は、一体、2万枚もの選挙ポスターを貼りきれるのであろうか。さすれば、「究極の泡沫候補」に終わってしまうのは、目に見えている。
◆さて、それにしても、世の女性軍は、情けないではないか。日ごろは、女性の社会進出や女性政治家の少なさを嘆き、「男性中心社会だ」などとあげつらっている割には、どうして都知事選挙に打って出る女性がいないのか。納得できない。
これは、まったくの戯れ言ではあるが、たとえば、福祉に熱心に取り組んでいる「女優・東ちづる」さんが、今度こそ本物の「究極の後出しジャンケン」で立候補すれば、事態は、急変する。「そのまんま東旋風」が、「東ちづる旋風」を巻き起こす可能性は、十分にある。石原都知事を含めて、男性候補者が、「東ちづる旋風」に吹き飛ばされて、ちりぢりバラバラに殲滅されるのは、確実である。春の世の夢の如しではある。いずれにしても、石原都知事3選確実で、今度の都知事選挙は、残念ながら面白くなりそうもない。
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拉致被害者家族会と「救う会」は、アメリカのヒル国務次官補の「人権軽視」を非難すべきだ

2007年03月09日 19時46分01秒 | 北朝鮮問題
◆北朝鮮による拉致被害者家族会と支援組織「救う会」は、ハノイで開かれた日朝国交正常化作業部会が何らの進展なく終了したことに対し、「実績にならない」と落胆し非難している。横田めぐみさんの両親である横田滋さん、早紀江さん夫妻をはじめ被害者家族の心情は察するにあまりある。金正日総書記の極悪非道ぶりには、怒りを新たにせざるを得ない。金正日総書記が、自らの犯罪を悔いて誠意を示さない限り、日本は「ビタ一文」も出してはならない。
◆読売新聞3月9日付け朝刊「社説」が、「『北』の露骨な揺さぶりを許すな」と論じているのは、正論である。社説は「日本国内には、政界の一部などに、日本が孤立するとか、置き去りになる、という声がある。こうした言動は、北朝鮮の思うツボではないか」と論じている。まさしく、この通りである。北朝鮮のスパイのような政治家が実際にいるのだから、情けない。その代表者が、山崎拓元防衛庁長官である。この人は、北朝鮮から相当濃厚接待を受けて、公表されては困る弱味を握られているのではないかとさえ疑われる。もう一人は、アメリカのヒル国務次官補である。かつて自民党の金丸信副総裁が篭絡されて恥ずかしい姿をビデオまで撮られてしまい、北朝鮮の言いなりになったと言われている悪夢のような話が思い出される。金丸信副総裁は、犯罪者であったうえに、「売国奴」「国賊」でもあった。
◆今回の6か国協議の合意や米朝国交正常化交渉の流れを観察していると、北朝鮮が、いかにアメリカを幻惑し、数々の「詐術」を用いて、「欺瞞的交渉」を繰り広げているかが、窺われる。はっきり言って、アメリカは、騙されているのである。あるいは、恥ずかしい弱味を暴露されては困るため、騙されざるを得ないところまで追い込まれている。この点、日本政府は、これらのことを百も承知したうえで、堪えているとも言える。
◆こういう時であればこそ、拉致被害者家族会と支援組織「救う会」は、「人権無視」の金正日総書記の極悪非道ぶりとともに、これを丸で是認、容認するかの如きブッシュ政権やヒル国務次官補の「人権感覚」を非難するメッセージをワシントン発で発信する必要がある。横田夫妻が強く主張しているように、北朝鮮に対する圧力をさらに強めるべきである。「万景号の入港禁止」は当然、無期限としなければならない。
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「北朝鮮は情けない民族」、ホトホト呆れ返る

2007年03月08日 15時46分55秒 | 北朝鮮問題
◆「またか」という感じなのが、北朝鮮である。ハノイの日本大使館で行なわれていた日朝作業部会で、北朝鮮側が3月7日午後からの協議をドタキャンした。日本側が、日本人拉致問題を持ち出したからというのが理由と言われている。
 だが、あえて北朝鮮の立場に立てば、これは、宋日昊(ソンイルホ)日朝交渉担当大使が本国向け、すなわち金正日総書記に向けての得意のジェスチャーと解釈すべきである。ハノイから発信されるニュース映像は、全世界に向けられているのであるから、金正日総書記は当然、衛星中継で見ているはずである。
◆宋大使は、交渉ぶりを勤務評定されているので、どうしても頑張っている姿を金正日総書記にアピールしておかなくてはならない。命がかかっているだけに、真剣である。
テレビ映像で、宋大使の姿を見ると、しっかりとテレビカメラのレンズを意識するかのように、顔を向けている。これはテレビカメラを向けられた子どもがVサインしてはしゃぐのと似ている。
◆これに対して日本側は、日朝の外交交渉に本当に命をかけて臨んでいるのか疑わしいほど、腑抜けた表情をしている。まるで金持ちの旦那衆の表情である。まあ、これはこれでよい。成り行きを一番心配しているのは、安倍首相であり、拉致被害者の家族である。宋大使が、強気姿勢で勝手に踊っているのなら、踊り疲れるのをじっくり待てばよい。日本は、「拉致問題が解決しない限り、6か国協議で決ったエネルギー支援にも応じない」との立場を死守する以外に道はない。それは、北朝鮮が期待するような「日本孤立」には、ならない。
◆否、仮に孤立するようなことになったら、「死ぬ」のは北朝鮮の人民であり、その全責任は、金正日総書記にあるのであるから。「孤立」をのんびりと楽しんでいればよい。序に言えば、朝鮮総連の機関紙「朝鮮新報」は、「日本の難癖で討議中断」と日本を非難する記事を掲載しているが、一体、在日朝鮮人は、苦難のなかにある北朝鮮国民の生命をどう考えているのか。他人事ながら、情けない民族であると、ホトホト呆れ返る。
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東京都知事選挙は、「妖怪変化」どうしの戦い、都民はどうぞお祭騒ぎしてください

2007年03月07日 16時35分20秒 | 政治
◆人間の因果は、不可思議なものだ。東京都の石原慎太郎知事は、一期目の知事選挙のとき、自民党と公明党から敵視され、悪辣なネガティブ・キャンペーンを展開された。3戦を目指す今回は、石原知事が要請もしないのに、自民党と公明党は、「勝手連並み」に支援態勢で臨むという。石原知事は、「突然変異的」にマスコミに猫なで声を連発している。3選を果たせば、再び、「強気」に戻るに決っている。
◆かたや民主党は、独自候補者を立てられず、事実上の不戦敗となるところを「浅野支援」で繕おうとしている。その浅野氏は、石原知事と同様「無所属」を名乗り出馬する。保守系無所属どうしの対決となるから、「保保対決」の構図である。民主党は、小沢一郎代表が「政党相乗り禁止原則」を徹底できず、政党としての「力不足」を曝け出してしまった。これで浅野氏が僅差でも負ければ、恥の上塗りとなる。
◆これらを総合すると、石原知事にしろ、浅野氏にしろ、「本質」を隠し、「無所属」を装うことで、有権者の約半数に迫る「無党派」に色目を使う「妖怪変化」である。まるで西遊記に登場する「妖怪変化」とよく似ている。共産党も「暴力革命の魂」を失っているとしたら、もはや「共産党」の看板を下ろしていなければならないのに、未だに古びた看板を掲げている。共産党幹部の多くは、「貴族化」しているにもかかわらず、「プロレタリアート」の味方のふりをしている。科学的・学問的に言えばこれもやはり「妖怪変化」の一種である。
◆どいつもこいつも、「妖怪変化」なら、都民・有権者も思いきって正体を不明にして、候補者を化かすのも、一つの手である。そのためには、都民・有権者の大半が、完全に政党離れして、無党派になるなり、無関係派になるなりして、「妖怪変化」たちを翻弄してみると、マスコミが行なう世論調査も外れ、選挙結果を事前に読むのが難しくなる分、面白くなる。選挙戦は、お祭騒ぎしなければ、盛り上がらず、投票率も上がってこない。石原知事と浅野氏は、しばらく、眠れない夜を送ることになる。
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石原慎太郎知事は、大ピンチ!

2007年03月06日 15時52分01秒 | 政治
◆浅野史郎前宮城県知事が、東京都知事選挙に立候補することが正式に決り、石原慎太郎知事は、ピンチに立たされている。自民党と公明党が応援することにしているけれど、どこまで底力を発揮するか疑問である。とくに公明党の応援が微妙である。石原知事は、霊友会や立正佼成会との関係が緊密で、公明党の支持母体の創価学会からは、嫌われていた。いかに連立与党であるとはいえ、石原知事を熱狂的に応援するとは、思えない、
 石原票の一部は、建築家の黒川紀章氏に流れるだろうから、前回の308万票獲得は、難しいだろう。浅野前知事には、宮崎県の東国原英夫知事が応援に駆けつけ、「そのまんま旋風」が、浅野有利に働くに違いない。
◆普通の都民の多くは、石原知事の「横柄さ」「傲慢さ」に嫌気がさしており、石原支持者のなかで、「石原離れ」が加速している。最近の石原知事は、「私欲」が露骨に表れており、その代表例が、東京マラソンだった。だれが見ても、これは三選を意識した事前運動である。東京オリンピック自体も、「オリンピック利権の独占」という「私欲」がプンプンしている。これらは、政治家としては、拙劣である。政治家は、「天下国家のため」「国民のため」という「公的な約束」を前面に出して訴え、当選を果たし、そのうえで、「私欲」を果たすというパラドックスのなかで生きているのだが、「私欲」をどこまでも隠し通すことによって、自己実現できる。ところが、石原知事は、「私欲」があまりにも剥き出しで、もはや政治家というより、「欲どおしい」ただの醜い老人に堕している。老害政治家と言っても過言ではない。この点でも、石原知事は、大量に票を失うであろう。
◆一方、浅野前知事は、「マニフェストづくり」に相当力を入れているようだが、大震災を念頭においた「首都機能移転」をどこまで本気で公約できるかが、見ものである。石原知事が、自民党衆院議員時代、「首都機能移転」に賛成しておりながら、都知事選挙に立候補して以来、「反対」に回っている。君子は豹変するものであるとは言え、これは変節以外の何ものでもない。浅野前知事は、果たしてどういう姿勢を取るか、注視したい。
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公害防止よりも国防費増大にひた走る中国と運命を共にするのは、ご免被りたい

2007年03月05日 17時43分20秒 | 政治
◆中国の国防費が増大しているそうである。全国人民代表大会で明らかにされた。19年連続二桁の伸びでいまや日本の防衛費を上回るという。こんな国に相変わらずОDA(政府援助)をし続けている日本は馬鹿の骨頂だが、腹の足しにもならない兵員、武器、弾薬に巨額の国家予算を費やす北京政府の指導者も、間抜けである。
 中国の近代化は、最高実力者であった小平が1977年に復活して「先富論」を唱え、「改革開放路線」を歩み始めてから徐々に本格化した。日本が1868年に明治維新を断行したときから、109年も遅れていた。中国は、いままさに経済が高度成長の真っ最中である。2008年に北京オリンピックが開催される。それに先立ち最近、ミニ新幹線が開業している。日本は1964年10月1日、東海道新幹線が開業し、同月10日、東京オリンピックを開催し、これらを弾みに高度成長を果たしている。中国は、日本より44年も遅れている。
◆中国も資本主義経済の道を驀進し続けて行くうちに、資本主義の宿命的として「経済恐慌」に必然的に巻き込まれる。これから逃れることはできない。さらに、工業化が進めば、事前に公害防止施設を完備していなければ、工場が公害を撒き散らすことも避けられない。すでに重慶あたりでは、石炭を燃やし黒煙が街中にもうもうと立ち込め、視界が悪化しているという。化学工場から出る排水が河川を汚染し、これを飲用した住民のなかから、多数の死者が出ているらしい。日本で公害問題が最も深刻化したのは、1970年代であった。そのころから約44年経つ。
◆日本の防衛費は、第1位のアメリカに次いで、世界第2位の規模だが、経済大国であるから金額的には、GDP比では、重すぎるとは言えないであろう。だが、日本が経済大国になり、公害防止技術においても、世界最高水準に達することができたのは、ひとえに防衛よりも経済に力を入れてきたからに他ならない。これは、衆知のことである。
 中国が軍事大国路線を歩み、軍事費の重みに耐えられなくなろうと、なかろうと知ったことではない。かつて中国とソ連は、双方とも100万人の兵力を長い国境線に配置し、その軍事費に耐え切れず、互いに兵を撤収させた経験がある。いまの北京指導部は、このときの教訓を忘れてしまっているのであろうか。
◆公害被害者が多数出て、大勢が公害死しようとしまいと、「内政干渉」できないので、これもどうでもよい。それは「中国人の勝手」である。だが、日本としては、大気汚染、河川汚染、海洋汚染を中国国内に止めるようにしてもらわなければ、困る。中国と運命を共にするのは、ご免被りたい。安倍首相は、周辺に公害を撒き散らさないで欲しいと北京政府に強く要請すべきである。
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「振り込め詐欺犯」によく似た金正日総書記の騙しのテクニックと罠に引っかかてはならない

2007年03月04日 15時50分05秒 | 北朝鮮問題
◆北朝鮮による日本人拉致事件に対して、麻生太郎外相が3月3日、福岡市内で行なった講演で、「拉致の話が進まない限り、1円も払うつもりはない。万景峰号の入港の話でも、開けるつもりはない」とキッパリ発言したのは、毅然としていて、大変よろしい。これに関連する形で、中山恭子首相補佐官が、埼玉県越谷市内で行われた講演で「日本の主張を金正日総書記に伝えるよう北朝鮮の担当者に言うことで、少しでも拉致問題の話し合いが進み、北朝鮮が日本人を帰した方がいいと、思うよう努力する」と語っている。まさしく、平仄を合わせた形である。日本政府は、あくまでも徹頭徹尾、強硬姿勢を貫き続けるべきである。
◆マスコミのなかには、「日本が孤立する」とか「バスに乗り遅れる」などと軟弱な見方や解説をする向きもあるけれど、何でもかんでも迎合すればよいというものではない。交渉事には、絶対に譲れない基本原則と譲ることのできる条件部分とがあるということを明確に区別して取り組むことが必要である。これを混同すると、相手に主導権を握られて、言いなりになってしまう。
日本は、6か国協議において、拉致被害者を抱える「被害国」である以外に、何らの弱味を持っていない。孤立するどころか、極めて強い立場にあることを官民ともにしっかりと自覚する必要がある。一見強そうに見える国の方が、むしろ弱味を抱えている。
 アメリカは、イラク戦争敗北で足を取られて「自由な行動」を制約されている。中国とロシアは、北朝鮮から大量難民が押し寄せてくるのを恐れている。韓国は、北朝鮮軍が38度線を越えて侵攻してくるのを恐怖している。北朝鮮は、アメリカからの核攻撃を受けるのではないかと慄いている。
◆これに対して、日本は6か国協議で何が決ろうとも、「巨額の経済負担」を要求される立場にあるので、拉致事件が解決しない以上、要求にはガンとして応じない姿勢を貫けばよい。これを交換条件にして交渉すればよいのである。言い換えれば、拉致事件が解決しなければ、「日本は1円たりとも支払わない」のであるから、北朝鮮にとっては、「取らぬ狸の皮算用」となるばかりである。アメリカ、中国、ロシア、韓国も「日本の懐」をアテにすることはできない。韓国が支援したければ、勝手にすればよい。朝鮮半島の「非核化」により日本もメリットを受けるのだから、代償を支払えと言われているようだが、これは「ドロボーに追い銭」の論理である。日本が「核武装する」と宣言し、交渉の結果、断念した場合、周辺国は、代償を支払うとでも言うのであろうか。
◆このように日本は、少しも孤立などしていない。ましてや孤立が許されるべくもない。「世の中は、須らくカネ次第」ということであるから、ここは、麻生外相や中山補佐官が発言しているように「強硬姿勢」で臨むと同時に、泰然自若と構えていればよい。周りに振り回されて、「振り込め詐欺」の犯人によく似た金正日総書記の騙しのテクニックと罠に引っかからないよう用心した方がよい。金持ち国・日本は、金持ちらしく振舞おう。
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徳之島は「観光資源の宝庫」であり、団塊の世代には最適のパラダイスとなる

2007年03月03日 19時33分38秒 | Weblog
◆鹿児島県大島郡徳之島町を訪問した。3月1日午前8時5分、羽田発鹿児島行きのJAL機で飛び立つ。午前10時着。10時45分発の徳之島行きJAL機に乗り換えて、午前11時50分着。羽田から徳之島までの所要時間は、わずか3時間45分である。新幹線のぞみであれば、東京駅から広島駅まで(3時間52分)に相当する。航空便が多ければ、時間的には日帰りできる圏内にある。残念ながら便が少なく、徳之島町商工会の講演が午後7時半から9時半までだったので、現地で1泊させてもらった。
◆わざわざ出迎えていただいた経営指導員の秋丸一志さんの乗用車で、島内の名所旧跡をまずは「北回りコース」で案内してもらった。気温20度、彼岸桜は散った後だったが、採り入れ真っ最中のサトウキビ畑が広がる車窓風景を楽しみながら、高橋尚子ロード記念碑→ヨナマビーチ→ムシロ瀬→金見ソテツトンネル→畦プリンスビーチ→第46代横綱朝潮太郎記念像→富山丸慰霊塔→亀徳新港を経て亀津に入った。ハワイ島にやってきた気分である。なかでも、畦プリンスビーチは絶景。今上天皇陛下が皇太子時代に訪問されたのに因んで「プリンスビーチ」と命名された由緒あるリゾート地域である。昭和47年5月15日に沖縄が返還されるまでは、新婚旅行の人気スポットだったという。この島は、闘牛が盛んで、各地に闘牛場がある。獅子文六の小説の主人公「ぎゅうちゃん」を思い出す。
翌2日は、午後0時25分発の鹿児島行きのJAL機で帰路についた。それまでの約2時間、「南回りコース」で見学させてもらった。闘牛場→喜念浜海水浴場→泉芳明記念像→歴史民俗資料館→泉重千代翁像→犬田布岬・戦艦大和慰霊塔→西郷隆盛上陸地→徳之島空港へ。飛行機の出発時間という制限があり、駆け足だったけれど、全島一周を果たした。
とくに戦艦大和慰霊塔にお参りできたのは、まさに「念願が叶った」気分で大変嬉しかった。戦艦大和の生き残り士官・吉田満さんの「戦艦大和の最期」の一節を思い出し、感無量であった。「徳之島ノ西方二十哩ノ洋上、『大和』轟沈シテ巨O四裂ス 水深四百三十米 今ナホ埋没スル三千の骸 彼ら終焉の胸中果たして如何」
ここまでわざわざ連れてきていただいた秋丸さんにひたすら感謝するのみ。
◆以上を総合すると、徳之島は、「観光資源の宝庫」ということを痛感させられた。東京―徳之島の往復航空運賃が、大人1人10万円というのが、大きなネックになっている。沖縄本島などに観光客を奪われ、ハワイ旅行の方が安上がりというのもある。
小泉前首相が、「観光立国」を提唱して以来、徳之島町も、懸命に観光客誘致に取り組んでいるそうである。折角の「観光資源の宝庫」を「宝の持ち腐れ」にしないための方策として、「闘牛」を活かす方法を考える必要がある。いまは幸い、俗化していない分、とっておきの「穴場」である。
おカネを持った団塊の世代にとって「治安よし」「人情よし」の「徳之島」は、最適のパラダイスとなる。
「そのまんま東旋風」を巻き起こした宮崎県の東国原英夫知事に見習い、徳之島から全国ブランドの有名人を鹿児島県知事に担ぎ上げることも考えてはどうだろうか。テレビカメラのフォーカスを徳之島に向けさせなくてはいけない。これは、決して冗談ではありません。
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