奈良県高市郡明日香村平田にある「猿石」は、 近鉄の飛鳥駅から北に10分くらい行った所にある「欽明天皇陵」の手前にある「吉備姫王墓」(実際は、欽明天皇陵近くのカナヅカ古墳ではないかと言われています。)の敷地内に「猿石」が置かれています。柵があってちょっと見ずらいですが、4体それぞれユーモラスな石造物です。毎年11月5日には地元では、「猿石祭」が行われ、お菓子や果物などが供えられます。
今回は、飛鳥の「猿石」を紹介したいと思います。
年代や制作理由も不明の石造物です。元々は、江戸時代に「欽明天皇陵」南の田から掘り出されたものでした。埋没中は鬼面の方が露出していたのか、「鬼石」とか「鬼形石」と呼ばれていた様です。材質は花崗岩です。
その後、明治の初めに「吉備姫王墓」前に移されました。特徴から僧、男性、女性、山王権現の名前がついており、それぞれ高さは1メートル前後です。そのうちの「女」「山王権現」「男」の3つは後ろに天邪鬼の様な顔があります。
明日香村や高取町には、猿石らしきものが何ケ所かにあります。一般に猿石と呼ばれているのは、明日香村大字平田の墓前にある4体と、橘寺の二面石・高取町の高取城内に、ここから持ち出されたもう1体の猿石があります。また同町の光永寺にも、ここから持ち出されたと思われる人面石があります。
毎年11月5日には地元で、「猿石祭」が行われお菓子や果物などが供えられていると聞きました。せっかくなので、午前10時と午後15時頃に行ってみましたが、何も行われていませんでした。
どなたか、「猿石祭」のことをご存知の方は教えて下さい。実施されていれば、来年度参加したいと思っています。それにしても、不思議な石造物ですね~!