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横須賀美術館&かねよ食堂①

2018年09月27日 | お出かけ
先日、友人に誘われて横須賀美術館に足を運んだ。

2015年に25歳という若さで早世した中園孔二さんの個展
「外縁ー見てみたかった景色」を見る為に。







若くして非凡な才能を発揮し、
東京藝術大学在学中より活躍していた中園孔二(1989〜2015)。
中園は型にはまらない奔放なイメージを次々に立ち上げる気鋭の画家として、
25年という短い生涯を終えた後も、
「Japanorama」(ポンピドゥー・センター・メッス、2017)、
「第7回モスクワ・ビエンナーレ」(国立トレチャコフ美術館、2017)など、
世界的に重要な展覧会への出品が続き、多くの人々にインパクトを与え続けている。

(美術手帖から抜粋)


強烈なインパクトのある絵だった。




「時間が止まっている」という印象を受けた。

そして、止まっている時間の中にご本人も永遠に埋もれてしまった…。

そんな感じがした。


「生きたい」という想いと「死にたい」という想いが
拮抗しているような作品が多かったように思える。

奇妙なんだけど、狂気のわずか手間にいる時が
彼にとっての心の平安だったのかもしれない…と感じた。

フッと来たのが。
最後は、その狂気の中に何かを見つけて逝ってしまったんだなぁと。



中園孔二さんと対照的だと感じたのが、2013年に見た牛尾武さんの日本画。
(2012年に虚血性心不全のため57歳で死去)

あの時は、絵から押し寄せてくる波のようなエネルギーを受けて
身体も小刻みに震えて、涙が溢れて嗚咽に。

と言っても、激しく強いものではなく、
切ないぐらいの優しさと哀しさのようなものを全身で感じたことを思い出した。

亡くなられた年に描かれた絵は、まるで牛尾さんの命が、
亡くなられてもなお…その絵の中で優しく息づいているように感じられた。

はかなさと強さ。

作品から感じられるものが年代によって変化して、
年を追うごとに…まるで悟りを開かれた方のような不思議な静けさと、
その静けさの中にあっても動き続け…抗うことの出来ない
大きな流れも同時に表現しているような、そんな感覚だった。


何かに抵抗し続けた方が、あきらめの中に見つけた心の平安。


絵は、作者が亡くなった後も饒舌に語るものだなぁと感じた。


さて。
美術館を出て、次に向かった先は「かねよ食堂」。

併設されているレストランも雰囲気が良くて、
前回はそこを利用したが、
(この日、美術館はガラガラなのにレストランは満席)
今回は違う場所へと友人が連れて行ってくれた。


それにしても。
「かねよ食堂」って、ザ・昭和な名前だわ~。
どんなところだろ。
海の家みたいな感じと聞いていたけど…。

(続く)