つい先ほどの毎日新聞の速報によれば、
私の知り合いで、かつて90年代末に、私の論文を朝日新聞紙上に紹介してくれたこともあるジャーナリスト・渡辺延志さんが、
このたび非常に重大な発見をされたとのことです。
それは、防衛省防衛研究所戦史研究センター史料室が所蔵する、埼玉県西部の5郡を管轄する「熊谷連隊区司令部」が作成した報告書、
「関東地方震災関係業務詳報」(大正12年12月15日)で、
関東大震災(大正12年9月1日)直後の11月に、当時の陸軍省が朝鮮人集団虐殺について行なった実態調査の一部資料です。
震災直後に、政府は違法な虐殺の事実を認識し、広範な調査を実施していたわけで、
今年8月に岸田内閣の松野博一官房長官(当時)が、記者会見で朝鮮人集団虐殺事件への見解を問われた際に、
「政府内に事実関係を把握できる記録が見当たらない」と述べたことを明確に翻覆するものといえます。
この公文書には、現在の埼玉県熊谷市内で保護のため警察署へ移送中の朝鮮人40数人が、
「殺気立てる群衆の為めに悉く殺さる」などの事実が報告されているうえ、
この事件を「鮮人虐殺」「不祥事」「不法行為」と表現し、
当事噂されていた「鮮人の襲来は遂に一名も来なかった。火付けもなかった。毒を[井戸に]投げ込まれた事も聞かない」との記述もあるとのことです。
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