映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『バタリアン4』

2007年03月21日 | Weblog
バタリアン4 - goo 映画
悪い

エロリー・エルカイェム 監督
ピーター・コヨーテ、エイミー=リン・チャドウィック、ジャナ・クレイマー、ジョン・キーフ、コリー・ハードリクト 出演

コングロマリット、ハイブラテック社は死者や人間をゾンビ化するトライオキシンを使い秘密の実験をしていた。友人をハイブラテック社に奪われた高校生たちが会社に乗り込む。

もはや『バタリアン』の名を使った別物。コメディ要素ほとんどなし、ドラマもつまらん。ゾンビ物としてもダメ。

序盤、主人公の叔父と弟が期待させるキャラクターとして出てくる。ヒトクセあるタイプとして描かれてはいる。ところが弟は不発、叔父も今作では不発(笑)なのだ。

火炎放射器のシーンに、この作品の内容が象徴されている。まったく迫力がない、撮り方がしょぼい、俳優の演技のレベルも低い。
なんで終盤で弟になんにもさせずに殺したのかがわからない。あっけなさすぎて、おもしろみや悲惨さ(ゾンビ物としてのね)もない。

『バタリアン・リターンズ』

2007年03月21日 | Weblog
ふつう

ブライアン・ユズナ 監督
ミンディ・クラーク、ケント・マッカード、ジェームズ・T・キャラハン、サラ・ダグラス、アビガイル・レンツ、J・トロバー・エドモンド、ジル・アンドレ 出演

現在5作目まで出ている『バタリアン』シリーズの3作目。
死者を復活させたり、人間をゾンビ化させる物質トライオキシンを扱っている軍の研究所の所長の息子が、死んだ恋人を復活させようとそこに忍び込む。

最近になってバタリアンの4と5が出たせいか、この作品もレンタルビデオ屋さんに置いてあった。『バタリアン』といえば、従来のゾンビ物にリスペクトしつつ笑いの要素を大胆に取り入れた名作で大好きなので、これも観てみた。

笑いの要素はほとんどないが、ゾンビ化したヒロインが最後まで人間の意識を保つという設定で、恋人との逃避行を繰り広げる。ゾンビの意識が強くなると、脳ミソを喰いたがるのだが。

序盤の恋人どうしの設定が最近のバカ若者風なのに対し、後半がシリアス純愛路線になるつながりが甘い。

ヒロインのミンディ・クラークはエロくてかわいいが、それ以外にあまり魅力的なキャラクターがいない。リバーマンとのエピソードなどは、もっと深くおもしろみを出せる余地がある。

『蟲師』

2007年03月21日 | Weblog
蟲師 - goo 映画
よい

大友克洋 監督
オダギリジョー、江角マキコ、大森南朋、蒼井優、りりィ、李麗仙 出演

電気が使われ始めた100年前の日本。
動物でも植物でもない生命そのものの「蟲」と、その専門家である「蟲師」の話。

丹念な絵作りで、作品世界を完璧に構築している。
アクションバリバリの超スペクタクル、怨霊調伏、悪魔退散シーンを期待する向きにはあわないが、これはこれでありだ。

阿吽(阿と吽とするべきか?)、母をなくしたギンコと家族をなくしたぬい、常闇と銀蟲と、脚本のパターン構造が似ている。それがいい反復効果をもたらせばよいが、これに関してはあまりうまくいっていない。脚本家としての大友克洋は忙しすぎたようだ。

ストーリー重視のわたしには、ギンコとぬいが再会するシーンで男が川に捨てていた子どもがなんなのかわからなかった。ぬいがギンコを欲するための身代わりか?
それと、淡幽が蟲に一番くわしいと出てくるが、それでぬいのことを知らない(知らなさそう)とか、ぬいとギンコの関係を知らないというのはヘン。

セリフが聞き取りにくい。なおかつ、蟲師たちの立ち寄り所での方言っぽいやつと専門用語(?)の出まくりは、時代をあらわしてもいるが、わかりにくい。

エンディングはギンコと監督が道なかばで倒れた(笑)ように見えるが、これにこりずに次回作を出してほしい。

ヤフーのオンライン試写会で観たので、こちらも紹介しておくが、本作を十分に楽しみたいと思う人は、このページをスミズミまで読んでおいたほうが深く理解できる。特に登場人物。


http://mushishi.yahoo.co.jp/