【ステーキ漂流記】第6章
11軒目(新規418軒目)「トラットリアミノリ」(王子)
(注)今日はかなり長いです。
始まりは上中里だった。
夕方、京浜東北線に乗っていて、ふと、「ステーキ漂流記」で行ったことがないJR上中里駅を降りたくなった。「ステーキ漂流記」の知らない街を歩いてみたくなった。これぞ、「ステーキ漂流記」だよね。ネットで調べずに行き当たりばったりで新規の店を見つける。
ロマンがある。
そのロマンを歩いてみたくなった。
で、JR上中里駅に初めて降りてみた。
あ、北区なんだね。
そのぐらいわからない、知らない。
そして駅前には……鶏料理の居酒屋と……中華料理屋しかないや。
てか、飲食店、いやお店がない。
というか、コンビニすらなく、
マルエツがあるのみ。
(降りちゃまずかったかな……)
気持ちを切り替えて陸橋を渡り駅の反対側に出たが………
さらに何もなかった。
いや、セブンイレブンはあったが………、
ここ、本当に東京23区なのかな?
それでも街に歩を進めてみたが、怪しい定食屋、クリーニング屋、個人病院、そして民家……。定食屋以外に飲食店がなく、つまり完全な住宅街だった。
やられた…。
ん、車が通る通りがある。
そこに歩を進める。
が、やはり飲食店はない。
普通ならここで諦めるが、諦めが悪く、尚もずんずん進んだ。
すると、踏切に出た。
?
何駅?
都電荒川線の梶原?
さらに知らない街だー。
商店街があったので、
「商店街なら何かあるだろう」と思い進んだが……
へ、ゴーストタウン?
いや、ちょこちょこやってる店はあるし、飲食店もお好み焼き屋があったが、明らかにステーキの気配はない。
が、そのまま引き返さず、なおも歩く。車が通る方を目指して歩くと…、あ、大通り。通り向かいに焼肉屋がある。が、そこは普通の焼肉屋さんでやはりステーキメニューはない。
さ、さらに反対方面に歩くと……
どこ、ここ?
ん、堀船二丁目?
北区?
……学校はいっぱいあるが、その周りには店が何にもない。本当、住宅街と学校だけ。
ちょっと作戦を立て、とにかく車が通る大通りを歩くことにした。
しばらくすると、ん、明治通り?
さらにそこを明るい方面に向かって歩くと、
「餃子の王将」の看板と、「松屋」の看板が。
とりあえず大きな街に出れたが………どこ?
間もなく、
「王子」であることがわかった。
あー、上中里から歩きに歩いて、いつの間にかに王子に出ていた。
しかし、王子も意外にもステーキを出す店が少ない。いや、「サイゼリヤ」や
「ガスト」、あと「いきなり!ステーキ」もあったよ。
けどさ、ここまで歩いて「サイゼリヤ」や「いきなり!ステーキ」じゃなんかがっかりだよね。それなら、ここ王子で新規のステーキ提供店開拓しようじゃん。それが男のロマンじゃん。
ということで、王子駅の徒歩5分圏内を練り歩くことに。串焼き屋や居酒屋、中華料理屋はあるけど、ステーキを出しそうな洋食屋やダイニングはなさそう。
半ば諦め半分で探していたその時、
一軒のイタリアンと思わしき店が目に入った。
「トラットリア ミノリ」。
ん、タリアータかビスカッテがあるんじゃないかな……って思ったら、
あった!
短角牛のタリアータ。
タリアータは牛のたたき。ギリギリでステーキ扱いにしたい。
やった!!!!!!!!!!!!!!!!!
見つけたよ!!!!!!!!!!!!!!!!!
しかも個人経営店で。
ということで、中に入る。
中はこんな感じ。
お客がはけた時にサッと撮ったが、客は2~4人組の客が入れ替わり立ち替わり入っていた。若干女性客が多いか。
メニュー表を見て、短角牛のタリアータをメインに、鮮魚のカルパッチョのおまかせ盛り合わせとグラスの赤ワインを頼む。
鮮魚はホタテ、サーモン、鯛(種類忘れた)、生蛸の4種類。
前菜にはちょうどいい。
これと赤ワインをチビチビやりながらタリアータを待つ。
しばらくしてタリアータが配膳。
パルサミコソースと蓮根チップスが乗っかってるお洒落なタリアータだ。
まずは一口。
…………
あっさりしているが、下ごしらえとパルサミコソースが控え目な主張ながらタリアータをアシストしている。蓮根チップスもアクセントとして良い。
量としても丁度いい。
インパクトは強くないが、工夫が色々見られる。
店員さんにちょっとお店のことを訊いてみた。「トラットリア ミノリ」としてはオープンして1年半だが、同じ土地に以前から別のイタリアンがあったようで、そのリニューアル版になる。
こういう店は個人的に応援したくなる。
ということで、
ドルチェとして林檎と蜂蜜のデザートピッツァと食後酒にドイツのバラのリキュールのマリエンホーフ ローゼ リケールを頼んだ。
まずはマリエンホーフ。
バラのリキュールだけあって香りがいい。強い酒だが、甘口で飲みやすく、おかわりをもらいたかったぐらいだ。
そして、デザートピッツァ。
要は変則アップルパイなんだけど、
量が多い。
ともかく、美味いのでなんとかなった。
「ステーキ漂流記」としてはそこそこも小さなイタリアンの食い道楽として存分に楽しめた。
個人的にはチェーン店よりもこういう店を見つけて、伝えたいね。
それにしても、歩いた甲斐があった!!!!!!!!!!!!!!!!!
実質勝利!!!!!!!!!!!!!!!!!
総合:★★★★
素材:★★★
グリル:★★★★
タレ:★★★★
下拵え:★★★★
付け合わせ:★★★
カルパッチョ:★★★
食後酒:★★★★★
ドルチェ:★★★
雰囲気:★★★★★
メニューの豊富さ:★★★★
アクセス:★★★
リーズナブル:★★★
シャッター音で他のお客様への迷惑になっております 近隣の営業者も迷惑しています。