産経新聞朝刊のコラム、「から(韓)くに便り」だが、ソウル支局長・黒田勝弘氏が執筆されている。
黒田氏は、元々「ソウルからヨボセヨ」というコーナーを持っておられたのだが、最近はその席を部下に譲り、(多分)執筆されていない。
かわりに「からくに便り」という、黒田氏専門のコラムがたまに掲載されるようになった。
俺は、「ソウルからヨボセヨ」の時代からの黒田氏のファンで、「朝日VS産経」の対談とかも読ませて頂いている。これも面白い。
日本人として韓国人を愛しておられ、言葉の端々に「韓国人って、ここはどうかなぁと思っちゃうんだよねぇ」といった、老婆心が見え隠れする。
で、昨日の「からくに便り」だが、
「中国が北朝鮮を合併することが一番楽だ」
という先日の石原発言について、韓国メディアから受けたインタビューが中心だった。
インタビュー内の重要な点を大雑把にまとめれば
・北朝鮮は朝鮮民族のものだから、中国人が支配するのは反対。
・石原さんの考えは、韓国がモタモタしているので中国がやった方が早いといった意味で言っているのではないか。
の2点である。
他にも、田母神さんの本出版についてとか、日本の右傾化についての意見とか、お決まりの質問もあったが、まあ今回のエントリにおいて、重要ではないと思うのではしょる。
コラムの最後、黒田氏は「民族の最大課題である北の独裁打倒・自由民主主義統一が自分たちでできないのなら中国に面倒見てもらっては?」と皮肉な叱咤激励で締めくくっている。
この叱咤激励、理由は後述するが、大変面白かった。
確かに、石原氏の発言は現実的だとは思うが、中国人は北朝鮮の解放・支配には消極的だろうと俺は思う。なぜなら…。
ヘタに北朝鮮を支配し、中華式経済開放政策を行ったとする。で、間違って上海や香港のような繁栄を、北が享受したとしよう。
すると、ほぼ間違いなく、「北朝鮮はウリの土地ニダッ!」と、韓国人は騒ぎ出すはずだ。そのウザさは、ウチの読者は痛いほどよくわかるに違いない。
そして、北朝鮮の開放に失敗し、投資資金の回収ができず苦悩すれば、中国は経済的な危機に直面するだろう。(今の状態でも十分危機的とか、そーゆーのは置いとくとしてな)
つまり、北朝鮮が繁栄しようとも没落しようとも、支配者たる中国にとってメリットがあまりに少ないのである。
なんせ、北朝鮮には何もない。夜、宇宙から地球を見下ろした時、北朝鮮の部分だけ真っ暗で…。東アジア一のエコな国家なのだ。
ここから利益を上げるには、それなりの投資がどうしても必要だ。
ここで、黒田さんの最後の皮肉に戻る。
「民族の最大課題である北の独裁打倒・自由民主主義統一が自分たちでできないのなら中国に面倒見てもらっては?」
わかるだろうか。この面白さが。
つまりね、「中国に北朝鮮を開放してもらって、豊かになったらアンタら騒いだらどうかね」という、黒田さんの強烈すぎる皮肉が透けて見えるのである。
ま、俺の邪推かもしれないが…。黒田さんなら、そこまでの思慮があっての発言なのかもしれないと思ったのであった。
黒田さんの「からくに通り」の全文はこちらから。
いやあ。からくにって本当に面白いのな。
黒田氏は、元々「ソウルからヨボセヨ」というコーナーを持っておられたのだが、最近はその席を部下に譲り、(多分)執筆されていない。
かわりに「からくに便り」という、黒田氏専門のコラムがたまに掲載されるようになった。
俺は、「ソウルからヨボセヨ」の時代からの黒田氏のファンで、「朝日VS産経」の対談とかも読ませて頂いている。これも面白い。
日本人として韓国人を愛しておられ、言葉の端々に「韓国人って、ここはどうかなぁと思っちゃうんだよねぇ」といった、老婆心が見え隠れする。
で、昨日の「からくに便り」だが、
「中国が北朝鮮を合併することが一番楽だ」
という先日の石原発言について、韓国メディアから受けたインタビューが中心だった。
インタビュー内の重要な点を大雑把にまとめれば
・北朝鮮は朝鮮民族のものだから、中国人が支配するのは反対。
・石原さんの考えは、韓国がモタモタしているので中国がやった方が早いといった意味で言っているのではないか。
の2点である。
他にも、田母神さんの本出版についてとか、日本の右傾化についての意見とか、お決まりの質問もあったが、まあ今回のエントリにおいて、重要ではないと思うのではしょる。
コラムの最後、黒田氏は「民族の最大課題である北の独裁打倒・自由民主主義統一が自分たちでできないのなら中国に面倒見てもらっては?」と皮肉な叱咤激励で締めくくっている。
この叱咤激励、理由は後述するが、大変面白かった。
確かに、石原氏の発言は現実的だとは思うが、中国人は北朝鮮の解放・支配には消極的だろうと俺は思う。なぜなら…。
ヘタに北朝鮮を支配し、中華式経済開放政策を行ったとする。で、間違って上海や香港のような繁栄を、北が享受したとしよう。
すると、ほぼ間違いなく、「北朝鮮はウリの土地ニダッ!」と、韓国人は騒ぎ出すはずだ。そのウザさは、ウチの読者は痛いほどよくわかるに違いない。
そして、北朝鮮の開放に失敗し、投資資金の回収ができず苦悩すれば、中国は経済的な危機に直面するだろう。(今の状態でも十分危機的とか、そーゆーのは置いとくとしてな)
つまり、北朝鮮が繁栄しようとも没落しようとも、支配者たる中国にとってメリットがあまりに少ないのである。
なんせ、北朝鮮には何もない。夜、宇宙から地球を見下ろした時、北朝鮮の部分だけ真っ暗で…。東アジア一のエコな国家なのだ。
ここから利益を上げるには、それなりの投資がどうしても必要だ。
ここで、黒田さんの最後の皮肉に戻る。
「民族の最大課題である北の独裁打倒・自由民主主義統一が自分たちでできないのなら中国に面倒見てもらっては?」
わかるだろうか。この面白さが。
つまりね、「中国に北朝鮮を開放してもらって、豊かになったらアンタら騒いだらどうかね」という、黒田さんの強烈すぎる皮肉が透けて見えるのである。
ま、俺の邪推かもしれないが…。黒田さんなら、そこまでの思慮があっての発言なのかもしれないと思ったのであった。
黒田さんの「からくに通り」の全文はこちらから。
いやあ。からくにって本当に面白いのな。